わたしと恋を試してみませんか(マジック→シンタロー。マジシン)
「試してみてOKなら本当の恋をしようか」
焚き付けたなら最期まで責任をとりなさい大馬鹿者(シンタロー→マジック。マジシン)
「最後までちゃんといかせろよ馬鹿野郎!」
その瞳は、冷たい人殺しの瞳(マジシン)
垣間見せる人殺しの目。
殺意に満ちた視線を向けられたことはないが、彼に殺されている命を思うと胸が騒いだ。
「愛しているよ、私の大事な大事なシンタロー」
甘い言葉を吹き込まれてもあの両目を見るだけで身が竦む。
――……どれだけの人間の恐怖に歪む顔を映してきたの?
青い宝石は瞼の裏に隠れ、冷たい唇が頬に触れた。
はじめての日(マジックとシンタロー)
「シンちゃ~ん! パパだよ~! 言ってごらん、『パパ』」
「あぅ~。ぶぅ…」
「ほぉら。パ、パ」
「あ、ばぁ」
「パ~パ。はい、もう一回」
「ぱ、ぱ」
「シンちゃんが初めて『パパ』ってゆってくれたああぁぁぁぁぁ!!(感涙)」
「ぅ、パーパ」
「はいはいパパですよ~(着声に設定中)」
答えて応えて堪えて(マジック)
本来ならば自ら迎えに行くべきなのだろうが
4年前の暴走を考えるとどうしても二の足を踏んでしまう。
父親である私が一番に行かなければならないはずなのに
その役目を息子に譲ってしまっている。
私が迎えに行ったところであの子は私の手を取ってくれるのだろうか。
不安を押しのけ、息子達が待つあの場所へ向かった。
いいね、その目。俺が憎くてたまらないみたいだ(マジック→シンタロー)
「そうやって私を憎めばいい。そうすればお前はずっと私のことを考えていられるから」
深淵を覗き込む(シンタローとキンタロー)
暗闇の中で泣く子供。
君は誰? と尋ねると
「君だよ」
いったい君は誰なんだろう?
いつか会えたらいいなと思う。
届かない叫び(キンタロー)
見えているのに聞こえているのに。
自分のものではない意識が体を支配する。
「ここから出して!」
叫ぶ声は届かない。
君を困らせることしか出来ない(マジック→シンタロー)
「困らせたっていいよ。どんな我侭を言ったっていいさ、お前は私の息子だもの。
だけど心配だけはかけないで。お前を失ったら私はどうすればいい?」
苦しめたいわけじゃないのに(マジック→シンタロー。マジシン)
「愛してる」
苦しめているのも判っているよ。それでも気持ちは止められない。
僕には君が理解できない(シンタロー→マジック)
「ずっとそばにいてよ。私から離れないで。」
そう言いながら遠くへ遠くへ逃げていく。
誰も追いつけないほど速く遠くに。
たとえて言うならアンタはそういう人間だ。
「試してみてOKなら本当の恋をしようか」
焚き付けたなら最期まで責任をとりなさい大馬鹿者(シンタロー→マジック。マジシン)
「最後までちゃんといかせろよ馬鹿野郎!」
その瞳は、冷たい人殺しの瞳(マジシン)
垣間見せる人殺しの目。
殺意に満ちた視線を向けられたことはないが、彼に殺されている命を思うと胸が騒いだ。
「愛しているよ、私の大事な大事なシンタロー」
甘い言葉を吹き込まれてもあの両目を見るだけで身が竦む。
――……どれだけの人間の恐怖に歪む顔を映してきたの?
青い宝石は瞼の裏に隠れ、冷たい唇が頬に触れた。
はじめての日(マジックとシンタロー)
「シンちゃ~ん! パパだよ~! 言ってごらん、『パパ』」
「あぅ~。ぶぅ…」
「ほぉら。パ、パ」
「あ、ばぁ」
「パ~パ。はい、もう一回」
「ぱ、ぱ」
「シンちゃんが初めて『パパ』ってゆってくれたああぁぁぁぁぁ!!(感涙)」
「ぅ、パーパ」
「はいはいパパですよ~(着声に設定中)」
答えて応えて堪えて(マジック)
本来ならば自ら迎えに行くべきなのだろうが
4年前の暴走を考えるとどうしても二の足を踏んでしまう。
父親である私が一番に行かなければならないはずなのに
その役目を息子に譲ってしまっている。
私が迎えに行ったところであの子は私の手を取ってくれるのだろうか。
不安を押しのけ、息子達が待つあの場所へ向かった。
いいね、その目。俺が憎くてたまらないみたいだ(マジック→シンタロー)
「そうやって私を憎めばいい。そうすればお前はずっと私のことを考えていられるから」
深淵を覗き込む(シンタローとキンタロー)
暗闇の中で泣く子供。
君は誰? と尋ねると
「君だよ」
いったい君は誰なんだろう?
いつか会えたらいいなと思う。
届かない叫び(キンタロー)
見えているのに聞こえているのに。
自分のものではない意識が体を支配する。
「ここから出して!」
叫ぶ声は届かない。
君を困らせることしか出来ない(マジック→シンタロー)
「困らせたっていいよ。どんな我侭を言ったっていいさ、お前は私の息子だもの。
だけど心配だけはかけないで。お前を失ったら私はどうすればいい?」
苦しめたいわけじゃないのに(マジック→シンタロー。マジシン)
「愛してる」
苦しめているのも判っているよ。それでも気持ちは止められない。
僕には君が理解できない(シンタロー→マジック)
「ずっとそばにいてよ。私から離れないで。」
そう言いながら遠くへ遠くへ逃げていく。
誰も追いつけないほど速く遠くに。
たとえて言うならアンタはそういう人間だ。
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たい手に宿る力(マジック→シンタロー)
奪い取ることしか知らない両手に小さな命を抱いた。
お前だけは殺さないように、お前だけは護れるように、自分自身に戒めを。
カルテット(マジック)
たった四人の兄弟。父が死んでからはたった四人の家族。
僕が守らなければならない、失い難い弟達。
だから僕は誰一人として欠けることは望まなかった。
異論は許さない(シンタローとリキッド)
「今日の昼メシはオムライスです。意見のあるひとー」
姑の左手には今にもこちらへ向けて放たれそうな眼魔砲。
本音はパスタを食べたかったのだが、怖くて何も言えず黙って皿洗いを続けた。
二度とお前はここに帰らない(マジック)
主を待ち続ける部屋がある。
彼が愛用していた実験器具も、大切にしていた書籍もそのままで。
かすかな残り香は彼の死の現実味を遠ざける。
戦地で死体の確認すら出来なかった、すぐ下の弟。
彼自身に決着をつけさせたやりたくて戦争へ送り出したのに、
骸はともかく服の切れ端すら戻ってこない。
「…ルーザー…」
あぁ、私はどうすれば良かったのだろう。
苦渋の決断(シンタロー→ハーレム。ハレシン)
切り捨てたのは自分の決断。誰も責めることなんて出来やしない。
言ったことを覆すのは思ったよりも難しくて。
だけど、どうしても戻ってきて欲しいんだ。
たった4人離反しただけなんだけどそれでも手痛い。
……これは表面上の理由。嘘じゃないけどこれだけじゃない。
あれからやっと家族になろうとしてるのに。アンタだって家族だろ。
何度も「戻って来い」って言ってるのに、
「リストラしたのはてめえだろうが! 誰が戻るか―――ッッ!!!」
リストラしたからって血縁関係が消えるわけじゃない。
でもアンタはいつ何処で命を落とすかわからないような人間だから不安なんだよ。
親父だってアンタのこと、表情には出さないけどすごく心配してるんだ。
『昔から無茶しかやらない子だったから、遠征中はルーザーと二人で心配ばかりしていたよ』
うちの親父もう歳なんだよ。涅槃に旅立つ数ヶ月前なのかもしんないだろ。
だから帰ってきて欲しいんだ。頼むよ。
アンタがいない環境に俺が耐えられそうにないから。
それではお言葉に甘えまして(マジックとシンタロー)
「少しは甘えて欲しいなあって思うんだけどどう?」
「あっそ。じゃあ洗い物して洗濯物たたんで明日の朝飯の支度頼むわ。
んで総帥服クリーニング出しといて」
「…それは甘えるっていうか雑用…」
「あーン? 甘えろって言ったのお前じゃねえかよ」
「……………………うん…そうだね……」
目は口ほどに(マジックとシンタロー)
イヴにマジックと二人で食事に出かけた。
マジックが選んだだけのことはある。なかなかおいしかったし、雰囲気も良かった。
帰り際、マジックが「今度は3人で来れるといいね」と言った。
お前がそれを言うなよと思ったけど声にはならず、
代わりにマジックの目を見つめることしかできなかった。
目は口ほどのものを言うと聞くが、
あの両目には星空が映るだけで何の感情も見出せなくて。
いつまで経ってもこの人の本心がわからないから不安になる。
アプリオリ(シンタロー)
「片目でもいいから、あの眼が欲しかったんだ」
どれだけ外見が似ていなくても、秘石眼さえあればあの人の子だと証明できるのに。
奪い取ることしか知らない両手に小さな命を抱いた。
お前だけは殺さないように、お前だけは護れるように、自分自身に戒めを。
カルテット(マジック)
たった四人の兄弟。父が死んでからはたった四人の家族。
僕が守らなければならない、失い難い弟達。
だから僕は誰一人として欠けることは望まなかった。
異論は許さない(シンタローとリキッド)
「今日の昼メシはオムライスです。意見のあるひとー」
姑の左手には今にもこちらへ向けて放たれそうな眼魔砲。
本音はパスタを食べたかったのだが、怖くて何も言えず黙って皿洗いを続けた。
二度とお前はここに帰らない(マジック)
主を待ち続ける部屋がある。
彼が愛用していた実験器具も、大切にしていた書籍もそのままで。
かすかな残り香は彼の死の現実味を遠ざける。
戦地で死体の確認すら出来なかった、すぐ下の弟。
彼自身に決着をつけさせたやりたくて戦争へ送り出したのに、
骸はともかく服の切れ端すら戻ってこない。
「…ルーザー…」
あぁ、私はどうすれば良かったのだろう。
苦渋の決断(シンタロー→ハーレム。ハレシン)
切り捨てたのは自分の決断。誰も責めることなんて出来やしない。
言ったことを覆すのは思ったよりも難しくて。
だけど、どうしても戻ってきて欲しいんだ。
たった4人離反しただけなんだけどそれでも手痛い。
……これは表面上の理由。嘘じゃないけどこれだけじゃない。
あれからやっと家族になろうとしてるのに。アンタだって家族だろ。
何度も「戻って来い」って言ってるのに、
「リストラしたのはてめえだろうが! 誰が戻るか―――ッッ!!!」
リストラしたからって血縁関係が消えるわけじゃない。
でもアンタはいつ何処で命を落とすかわからないような人間だから不安なんだよ。
親父だってアンタのこと、表情には出さないけどすごく心配してるんだ。
『昔から無茶しかやらない子だったから、遠征中はルーザーと二人で心配ばかりしていたよ』
うちの親父もう歳なんだよ。涅槃に旅立つ数ヶ月前なのかもしんないだろ。
だから帰ってきて欲しいんだ。頼むよ。
アンタがいない環境に俺が耐えられそうにないから。
それではお言葉に甘えまして(マジックとシンタロー)
「少しは甘えて欲しいなあって思うんだけどどう?」
「あっそ。じゃあ洗い物して洗濯物たたんで明日の朝飯の支度頼むわ。
んで総帥服クリーニング出しといて」
「…それは甘えるっていうか雑用…」
「あーン? 甘えろって言ったのお前じゃねえかよ」
「……………………うん…そうだね……」
目は口ほどに(マジックとシンタロー)
イヴにマジックと二人で食事に出かけた。
マジックが選んだだけのことはある。なかなかおいしかったし、雰囲気も良かった。
帰り際、マジックが「今度は3人で来れるといいね」と言った。
お前がそれを言うなよと思ったけど声にはならず、
代わりにマジックの目を見つめることしかできなかった。
目は口ほどのものを言うと聞くが、
あの両目には星空が映るだけで何の感情も見出せなくて。
いつまで経ってもこの人の本心がわからないから不安になる。
アプリオリ(シンタロー)
「片目でもいいから、あの眼が欲しかったんだ」
どれだけ外見が似ていなくても、秘石眼さえあればあの人の子だと証明できるのに。
種取り揃えております(マジックとグンマ)
「士官学校の制服シンちゃん、総帥服シンちゃん、南国シンちゃん。
他にも小さい頃のシンちゃんとか…」
「おとーさまったら~。そんなもの作ってるからアンケートの改善点1位に
『前総帥のバカなところ』が選ばれるんだよ」
連戦連敗(マジシン?)
負けっぱなしは性に合わない。だけど勝てない人がいる。
「シンちゃん今日も可愛いね~」
「ッ!! 人の尻を触るな!」
こんなのが覇王だなんて何かの冗談じゃないのか。
常備品(マジシン)
「コンd」
「死ね死ね死ねええぇぇぇっっっ!!!」
ネタ切れ(マジシン)
「四十八手はやりつくしたし…」
「普通にしろよ普通に」
直筆サイン入り(シンタロー。マジシン)
たまたま時間が空いて暇だったので、ネットを流れていたら
マジックの書いた本の予約販売が行われているサイトにぶち当たった。
抽選で直筆サイン入りの本がもらえるらしい。
くだらないと思ってページを閉じたが、言葉に出来ない苛立ちがつのり
ついさっきマジック本人でウサ晴らししてきた。
焦げた親父を見てスッキリ……するはずだったのにそうでもない。
なんで俺ばっかり振り回されてて、なんでこんなにもあいつのことを気にしてるのか。
突き詰めて考えるほど余計にこんがらがってイライラして、結局どうにもならなくなった。
傾ぐ(マジック→シンタロー)
シンタロー、お前は彼とは違うよね?
お前だけは私を棄てていくはずがないものね?
最後には私のところへ帰ってきてくれるはずでしょう?
なのにお前は赤を選ぶの?
お前だけは私を裏切らないと思っていたのにな。
舐める(マジシン)
「あの獅子舞親父めええ! 年下だからってナメやがって!」
「ええええ!? シンちゃんを舐めていいのはパパだけでしょッ!?」
「お前の舐めるとハーレムのナメるは違う! こじれるから黙ってろ!」
忙しいんだ、後にしろ!(マジック、ハーレム、サービス)
「まったくお前たちときたら……何度言えばわかるんだ。あれほど仲良くしなさいと…」
マジックの背後で電話が鳴った。それでも続くお説教に恐々とハーレムが言った。
「…兄貴、電話……」
舌打ちをしながら受話器を手に取るマジックに、双子はこっそりと肩の力を抜いた。
かれこれ30分は叱られている。
「まったくこんな時に…私だ。内乱? そんなもの放っておけ。今は弟の情操教育が優先だ」
「いや…別に俺たちは……なあ? サービス」
「うん……」
振り返ったマジックの両目が爛々と光っていたので、
双子は項垂れて大人しくすることに決めた。
「とにかく、今は家庭の問題で忙しい。説教が終わるまでなんとかしろ。わかったな」
無理な注文をつけて電話を切る長兄。
こうなったらマジックの気が済むまで叱られるしか道は残されていない。
ハーレムとサービスはあと1時間は続くであろうマジックの説教を思ってため息をついた。
嫌な光景(ハーレム、マジック、シンタロー)
「あっ! 兄貴ずりーぞ! ひとりで何食ってんだよ!」
「……『ただいま』くらい言いなさい」
「そんなことより俺にもそれよこせ!」
「…これが最後のひとつなんだよ。ほら、はんぶんこにしてあげるから」
言って大きいほうを弟に与えるマジック。満面の笑顔でそれを受け取るハーレム。
二人の年齢を足せばちょうど百歳。
「…アンタらいくつだ……」
そして複雑な胸中の息子がひとり。彼もまた同じようにほかほかの肉まんを頬張った。
鎖骨(マジシン)
昂ぶった身体にきつく吸い付かれ、赤くて小さな跡を残された。
喘ぎながら「それ以上つけたらっ……殺す…!」と涙目で訴えたら
「殺して良いよ」とさらに跡をつけられた。
嗚呼、殺す暇も惜しいよ。もっともっとアンタを頂戴。
愛情の押し売り(マジックとシンタロー)
「シンちゃんったらほんとにほんとに可愛い~!」
ふくふくとやわらかい頬にキスを落としながら抱きしめると、
息子は手をつっぱらせてこう言った。
「もう、パパ! 僕は可愛いんじゃなくて格好良いの! わかった?」
頬を膨らませて主張する姿はやはり恰好良いというよりは可愛かった。
ホームシック(シンタローとマジック)
「俺も……一緒に帰っていい………かな…」
マジックは驚いたようにシンタローを振り返った。
腕の中で眠る子供を抱きなおし、彼は諭すように言った。
「何言ってるのシンちゃん。当たり前でしょ」
「…でも、俺は…アンタの子供じゃないし……人間でもないし…それなのに」
コタローを片手で抱きかかえ、うなだれるシンタローの頭を引き寄せる。
バカだねぇ、と呟いて。
いつもなら激昂する言葉にすら反応せず、シンタローはされるがままになっていた。
「言ったじゃない。お前も私の息子だよ」
だから一緒におうちに帰ろう。キンタローやコタローも、皆で。
お前の帰る処はひとつしかないのだから。
揃って踏み出した一歩は家族になるための始まりの一歩。
どこで道を間違ったんだ・・・(マジック)
父が死んだあの時のような気がするし、
彼に出会ったあの瞬間だとも思う。
もしかしたらあの子が私の元に来てくれた5月の終わりなのかもしれない。
でも実際は、この両眼に力を宿して生まれた日だと知っている。
焼きたてホカホカ(グンマ、キンタロー、マジック)
通路にシンタローの眼魔砲を真っ向から受けたマジックが転がっていた。
ホコホコと煙が燻っているところを見るに、さほど時間は経っていないらしい。
「焼きたてというか焦げたてだよね」
「そうだな」
持っていたボールペンで黒焦げの半死体をつつく二人。
「グンちゃん、キンちゃん、見てないで助けて…」
ふざけんな、バカヤロー(マジシン?)
「お前も私のことが嫌い?」
そんな顔で言われたら嫌いとも好きとも言えなくなるじゃないか。
義理でも何でも、三親等以内の関係(マジック→シンタロー)
「お前が何者であっても、私の息子であることに変わりはないよ」
薫風(マジック)
木陰で眠るハーレムを抱き上げると、春風のようなふわりとしたにおいが鼻先をくすぐる。
すやすやと眠る弟を連れてお日様の下を歩く春の日のことだった。
「士官学校の制服シンちゃん、総帥服シンちゃん、南国シンちゃん。
他にも小さい頃のシンちゃんとか…」
「おとーさまったら~。そんなもの作ってるからアンケートの改善点1位に
『前総帥のバカなところ』が選ばれるんだよ」
連戦連敗(マジシン?)
負けっぱなしは性に合わない。だけど勝てない人がいる。
「シンちゃん今日も可愛いね~」
「ッ!! 人の尻を触るな!」
こんなのが覇王だなんて何かの冗談じゃないのか。
常備品(マジシン)
「コンd」
「死ね死ね死ねええぇぇぇっっっ!!!」
ネタ切れ(マジシン)
「四十八手はやりつくしたし…」
「普通にしろよ普通に」
直筆サイン入り(シンタロー。マジシン)
たまたま時間が空いて暇だったので、ネットを流れていたら
マジックの書いた本の予約販売が行われているサイトにぶち当たった。
抽選で直筆サイン入りの本がもらえるらしい。
くだらないと思ってページを閉じたが、言葉に出来ない苛立ちがつのり
ついさっきマジック本人でウサ晴らししてきた。
焦げた親父を見てスッキリ……するはずだったのにそうでもない。
なんで俺ばっかり振り回されてて、なんでこんなにもあいつのことを気にしてるのか。
突き詰めて考えるほど余計にこんがらがってイライラして、結局どうにもならなくなった。
傾ぐ(マジック→シンタロー)
シンタロー、お前は彼とは違うよね?
お前だけは私を棄てていくはずがないものね?
最後には私のところへ帰ってきてくれるはずでしょう?
なのにお前は赤を選ぶの?
お前だけは私を裏切らないと思っていたのにな。
舐める(マジシン)
「あの獅子舞親父めええ! 年下だからってナメやがって!」
「ええええ!? シンちゃんを舐めていいのはパパだけでしょッ!?」
「お前の舐めるとハーレムのナメるは違う! こじれるから黙ってろ!」
忙しいんだ、後にしろ!(マジック、ハーレム、サービス)
「まったくお前たちときたら……何度言えばわかるんだ。あれほど仲良くしなさいと…」
マジックの背後で電話が鳴った。それでも続くお説教に恐々とハーレムが言った。
「…兄貴、電話……」
舌打ちをしながら受話器を手に取るマジックに、双子はこっそりと肩の力を抜いた。
かれこれ30分は叱られている。
「まったくこんな時に…私だ。内乱? そんなもの放っておけ。今は弟の情操教育が優先だ」
「いや…別に俺たちは……なあ? サービス」
「うん……」
振り返ったマジックの両目が爛々と光っていたので、
双子は項垂れて大人しくすることに決めた。
「とにかく、今は家庭の問題で忙しい。説教が終わるまでなんとかしろ。わかったな」
無理な注文をつけて電話を切る長兄。
こうなったらマジックの気が済むまで叱られるしか道は残されていない。
ハーレムとサービスはあと1時間は続くであろうマジックの説教を思ってため息をついた。
嫌な光景(ハーレム、マジック、シンタロー)
「あっ! 兄貴ずりーぞ! ひとりで何食ってんだよ!」
「……『ただいま』くらい言いなさい」
「そんなことより俺にもそれよこせ!」
「…これが最後のひとつなんだよ。ほら、はんぶんこにしてあげるから」
言って大きいほうを弟に与えるマジック。満面の笑顔でそれを受け取るハーレム。
二人の年齢を足せばちょうど百歳。
「…アンタらいくつだ……」
そして複雑な胸中の息子がひとり。彼もまた同じようにほかほかの肉まんを頬張った。
鎖骨(マジシン)
昂ぶった身体にきつく吸い付かれ、赤くて小さな跡を残された。
喘ぎながら「それ以上つけたらっ……殺す…!」と涙目で訴えたら
「殺して良いよ」とさらに跡をつけられた。
嗚呼、殺す暇も惜しいよ。もっともっとアンタを頂戴。
愛情の押し売り(マジックとシンタロー)
「シンちゃんったらほんとにほんとに可愛い~!」
ふくふくとやわらかい頬にキスを落としながら抱きしめると、
息子は手をつっぱらせてこう言った。
「もう、パパ! 僕は可愛いんじゃなくて格好良いの! わかった?」
頬を膨らませて主張する姿はやはり恰好良いというよりは可愛かった。
ホームシック(シンタローとマジック)
「俺も……一緒に帰っていい………かな…」
マジックは驚いたようにシンタローを振り返った。
腕の中で眠る子供を抱きなおし、彼は諭すように言った。
「何言ってるのシンちゃん。当たり前でしょ」
「…でも、俺は…アンタの子供じゃないし……人間でもないし…それなのに」
コタローを片手で抱きかかえ、うなだれるシンタローの頭を引き寄せる。
バカだねぇ、と呟いて。
いつもなら激昂する言葉にすら反応せず、シンタローはされるがままになっていた。
「言ったじゃない。お前も私の息子だよ」
だから一緒におうちに帰ろう。キンタローやコタローも、皆で。
お前の帰る処はひとつしかないのだから。
揃って踏み出した一歩は家族になるための始まりの一歩。
どこで道を間違ったんだ・・・(マジック)
父が死んだあの時のような気がするし、
彼に出会ったあの瞬間だとも思う。
もしかしたらあの子が私の元に来てくれた5月の終わりなのかもしれない。
でも実際は、この両眼に力を宿して生まれた日だと知っている。
焼きたてホカホカ(グンマ、キンタロー、マジック)
通路にシンタローの眼魔砲を真っ向から受けたマジックが転がっていた。
ホコホコと煙が燻っているところを見るに、さほど時間は経っていないらしい。
「焼きたてというか焦げたてだよね」
「そうだな」
持っていたボールペンで黒焦げの半死体をつつく二人。
「グンちゃん、キンちゃん、見てないで助けて…」
ふざけんな、バカヤロー(マジシン?)
「お前も私のことが嫌い?」
そんな顔で言われたら嫌いとも好きとも言えなくなるじゃないか。
義理でも何でも、三親等以内の関係(マジック→シンタロー)
「お前が何者であっても、私の息子であることに変わりはないよ」
薫風(マジック)
木陰で眠るハーレムを抱き上げると、春風のようなふわりとしたにおいが鼻先をくすぐる。
すやすやと眠る弟を連れてお日様の下を歩く春の日のことだった。
月に明かす(マジック→シンタロー)
「殺したいほど愛しているよ」
眠った我が子を腕に抱き、月に明かした心の底に巣食う激情。
不老不死(シンタローとマジック)
赤の番人の体を得た息子は何も知らずにテレビを見ている最中だ。
遠い昔から生きており、年を取ることなく若い姿を保ったままで生き続けるジャン。
彼の体を使用しているシンタローも同じ道を辿ることになるのだろうか。
もしもそうなら―――
「何だよ、なんか用か」
「何でもないよ」
「だったら見てくんなよな。落ちつかねぇだろ」
もしも永遠を孤独に生きなければならないのなら、私の手でお前を。
人間だもの(マジック)
私だって傷つくこともあるし、誰かに傍にいて欲しいと思うことだってあるんだよ。
強いままではいられない。私もやはり人間だ。
ゴキゲンナナメ(ルーザーとハーレム)
ルーザーの研究室に長兄からことづかったものを届けたら、
研究員たちのいる前で頭を撫でられた。
子ども扱いされているようで(実際されたのだと思うが)腹が立った。
「何を不貞腐れてるの?」
お前が原因だよと言う度胸もなく、黙り込んでいたら
「泣き顔も好いけれど、不貞腐れてる顔も可愛いね」とまた頭を撫でられた。
怒りを通り越して複雑な気持ちになった。
そんなに驚くことないのに(キンハレ?)
髪を切ったら三人の叔父(伯父)たちに物凄く驚かれた。
マジックは眼に見えて驚くということはなかったものの、
ハーレムは面白いほどにうろたえていた。
声こそ聞こえなかったが、彼の口は「ルーザー」という名前をなぞっていた。
あれ以来ハーレムは俺をあまり構ってくれなくなった。ちょっと寂しい。
もらい泣き(シンタロー、グンマ、ハーレム、サービス)
「うわあああん!!!」
「ふえぇぇ…」
「ああ、グンマまで泣き出したぞ」
「もらい泣きだな」
「いや。この場合はつられ泣きというほうが正しいだろう。この泣き声を聞いてみろ。
『シンちゃんが泣いてるし、僕も一応泣いておこうかな』みたいな遠慮がある」
「なるほどな。この中途半端な泣き声はそういうことだったのか」
「…観察してる暇もないんだけど」
「…またミルクの用意か?」
双子はお腹をすかせて泣いている甥をあやしながら、兄と友人の帰りを待ちわびていた。
月に明かす(マジック→シンタロー)
「殺したいほど愛しているよ」
眠った我が子を腕に抱き、月に明かした心の底に巣食う激情。
不老不死(シンタローとマジック)
赤の番人の体を得た息子は何も知らずにテレビを見ている最中だ。
遠い昔から生きており、年を取ることなく若い姿を保ったままで生き続けるジャン。
彼の体を使用しているシンタローも同じ道を辿ることになるのだろうか。
もしもそうなら―――
「何だよ、なんか用か」
「何でもないよ」
「だったら見てくんなよな。落ちつかねぇだろ」
もしも永遠を孤独に生きなければならないのなら、私の手でお前を。
人間だもの(マジック)
私だって傷つくこともあるし、誰かに傍にいて欲しいと思うことだってあるんだよ。
強いままではいられない。私もやはり人間だ。
未払い金(リキッド→ハーレム)
「給料よこせー!」
詐欺だー!(ハーレムとマジック)
人を殺めることしかしてこなかった両腕に、生まれて間もない命を抱いた。
黒髪の赤子はへにゃへにゃとやわらかくて、どこまでも頼りない物体。
「…ちゃんとでかくなるのかよ」
「お前だって生まれた時はこんなものだったよ。
双子だったからこの子よりもっと小さかったんだ」
そう言われるとそうだなあ、と思った。サービスも自分も未熟児で生まれてきたと聞いていた。
目が覚めたのかぐずりはじめた子供を見よう見まねであやしてみる。
「こんなに小さい奴がちゃんと大人になるんだもんなあ……詐欺だ」
獅子に抱かれ、子供は再び眠りの都に落ちていった。
始末書の達人(ハーレムとマジック)
「いつもと同じこと書きゃいいんだろ?」
「いつも同じ内容を書いていることを反省しなさい」
目を閉じて(マジシン)
唇に触れる柔らかい感触に意識が覚醒する。
記憶にある香りが鼻先をくすぐり、次の瞬間には離れていった。
ゆっくりと目を開ければ青い瞳と視線がかち合う。
「おはよう、シンちゃん」
もっと普通の起こし方にしろよ。
寝込みを襲われたことに腹が立って、もう一度目を閉じる。
「起きないの? もう一回しちゃうよ?」
それを待ってることを知ってるくせに。
雪明かり(マジック→ジャン)
月の明かりを反射して淡く輝く白雪の中。
その光すら飲み込んでしまいそうな闇色の髪に心を惹かれた。
無意味な会話(マジシン)
「お前を一番愛してる」
「この黒髪も」
「黒い瞳も」
「全部愛してる」
嘘つき。俺を通して違う人を見ているくせに。
幸せを運ぶ黒猫(マジック→シンタロー)
シンちゃんて猫みたい。気まぐれですぐ怒って、でも寂しくなると傍によってくる。
お前だけが私を幸せにしてくれる、何物にも代えがたい宝物。
「殺したいほど愛しているよ」
眠った我が子を腕に抱き、月に明かした心の底に巣食う激情。
不老不死(シンタローとマジック)
赤の番人の体を得た息子は何も知らずにテレビを見ている最中だ。
遠い昔から生きており、年を取ることなく若い姿を保ったままで生き続けるジャン。
彼の体を使用しているシンタローも同じ道を辿ることになるのだろうか。
もしもそうなら―――
「何だよ、なんか用か」
「何でもないよ」
「だったら見てくんなよな。落ちつかねぇだろ」
もしも永遠を孤独に生きなければならないのなら、私の手でお前を。
人間だもの(マジック)
私だって傷つくこともあるし、誰かに傍にいて欲しいと思うことだってあるんだよ。
強いままではいられない。私もやはり人間だ。
ゴキゲンナナメ(ルーザーとハーレム)
ルーザーの研究室に長兄からことづかったものを届けたら、
研究員たちのいる前で頭を撫でられた。
子ども扱いされているようで(実際されたのだと思うが)腹が立った。
「何を不貞腐れてるの?」
お前が原因だよと言う度胸もなく、黙り込んでいたら
「泣き顔も好いけれど、不貞腐れてる顔も可愛いね」とまた頭を撫でられた。
怒りを通り越して複雑な気持ちになった。
そんなに驚くことないのに(キンハレ?)
髪を切ったら三人の叔父(伯父)たちに物凄く驚かれた。
マジックは眼に見えて驚くということはなかったものの、
ハーレムは面白いほどにうろたえていた。
声こそ聞こえなかったが、彼の口は「ルーザー」という名前をなぞっていた。
あれ以来ハーレムは俺をあまり構ってくれなくなった。ちょっと寂しい。
もらい泣き(シンタロー、グンマ、ハーレム、サービス)
「うわあああん!!!」
「ふえぇぇ…」
「ああ、グンマまで泣き出したぞ」
「もらい泣きだな」
「いや。この場合はつられ泣きというほうが正しいだろう。この泣き声を聞いてみろ。
『シンちゃんが泣いてるし、僕も一応泣いておこうかな』みたいな遠慮がある」
「なるほどな。この中途半端な泣き声はそういうことだったのか」
「…観察してる暇もないんだけど」
「…またミルクの用意か?」
双子はお腹をすかせて泣いている甥をあやしながら、兄と友人の帰りを待ちわびていた。
月に明かす(マジック→シンタロー)
「殺したいほど愛しているよ」
眠った我が子を腕に抱き、月に明かした心の底に巣食う激情。
不老不死(シンタローとマジック)
赤の番人の体を得た息子は何も知らずにテレビを見ている最中だ。
遠い昔から生きており、年を取ることなく若い姿を保ったままで生き続けるジャン。
彼の体を使用しているシンタローも同じ道を辿ることになるのだろうか。
もしもそうなら―――
「何だよ、なんか用か」
「何でもないよ」
「だったら見てくんなよな。落ちつかねぇだろ」
もしも永遠を孤独に生きなければならないのなら、私の手でお前を。
人間だもの(マジック)
私だって傷つくこともあるし、誰かに傍にいて欲しいと思うことだってあるんだよ。
強いままではいられない。私もやはり人間だ。
未払い金(リキッド→ハーレム)
「給料よこせー!」
詐欺だー!(ハーレムとマジック)
人を殺めることしかしてこなかった両腕に、生まれて間もない命を抱いた。
黒髪の赤子はへにゃへにゃとやわらかくて、どこまでも頼りない物体。
「…ちゃんとでかくなるのかよ」
「お前だって生まれた時はこんなものだったよ。
双子だったからこの子よりもっと小さかったんだ」
そう言われるとそうだなあ、と思った。サービスも自分も未熟児で生まれてきたと聞いていた。
目が覚めたのかぐずりはじめた子供を見よう見まねであやしてみる。
「こんなに小さい奴がちゃんと大人になるんだもんなあ……詐欺だ」
獅子に抱かれ、子供は再び眠りの都に落ちていった。
始末書の達人(ハーレムとマジック)
「いつもと同じこと書きゃいいんだろ?」
「いつも同じ内容を書いていることを反省しなさい」
目を閉じて(マジシン)
唇に触れる柔らかい感触に意識が覚醒する。
記憶にある香りが鼻先をくすぐり、次の瞬間には離れていった。
ゆっくりと目を開ければ青い瞳と視線がかち合う。
「おはよう、シンちゃん」
もっと普通の起こし方にしろよ。
寝込みを襲われたことに腹が立って、もう一度目を閉じる。
「起きないの? もう一回しちゃうよ?」
それを待ってることを知ってるくせに。
雪明かり(マジック→ジャン)
月の明かりを反射して淡く輝く白雪の中。
その光すら飲み込んでしまいそうな闇色の髪に心を惹かれた。
無意味な会話(マジシン)
「お前を一番愛してる」
「この黒髪も」
「黒い瞳も」
「全部愛してる」
嘘つき。俺を通して違う人を見ているくせに。
幸せを運ぶ黒猫(マジック→シンタロー)
シンちゃんて猫みたい。気まぐれですぐ怒って、でも寂しくなると傍によってくる。
お前だけが私を幸せにしてくれる、何物にも代えがたい宝物。
コトコト煮込む(マジシン)
愛しい彼のために時間をかけて煮込んだカレー。
帰りは深夜が当たり前。
「パパ、寂しくて死にそう」
「そんなにやわじゃねぇだろ」
どんなに忙しくても、疲れていても。必ず私の元へ帰ってきてくれる。
明日もこうして帰ってきてね。
灰になる(シンタロー→マジック)
俺も一緒にいきたいよ、
なんて言ったら怒るかな。
それとも一緒に連れて行ってくれるかな。
お願いだから、もう二度と俺を置いていくだなんて言わないで。
あなたを殺して私も死ぬ(マジック→シンタロー)
誰にも殺されてはいけないよ。私以外の誰にも。
お前は私のものなのだから。その髪から爪、命までも。
真夜中の庭(マジック→シンタロー)
桜舞い散る日本庭園に静かに立たずむひとつの影。
色の濃い金髪が月光に照らされ淡く輝いていた。
「早く帰っておいで」
小脇に抱えたシンタロー人形を目先まで抱き上げ、こつんと額をぶつけて。
そっと目を閉じ、今はいない人を想う。
お前がいないと私の世界は未完成なままだよ。取り残されて、干からびてしまう。
一時とて忘れはしない大切な人。必ず見つけてみせるから。
孤高の戦士(シンタローとマジック)
「アンタはいっつも独りで前を走ってる」
「俺たちはアンタの足跡を辿るだけで精一杯なんだ」
「そんなに強いのに、どうして―――」
強いからって、独りに耐えられるわけじゃない。いつになったらわかってくれるのかな。
きっと私は誰よりも儚くて、脆い人間だよ。
後始末(マジシン)
「ギャー! 触んなクソ親父!!」
「後始末をしてあげてるだけじゃない。大人しくしなさい」
「ひゃっ……後始末どころかヤる気満々だろッ! 眼魔―――」
「どうしてお前はそんなに凶暴なんだろうね?
パパはお前を乱暴な子に育てた覚えはないよ」
「てめぇっっ取りあえずそのいやらしい手をどっかにやれ! 話はそれからだ!」
危険を察知(マジック、シンタロー、キンタロー)
「今日はシンちゃんとメイドさんプレイ…ふふふ…」
握り締められたメイドさんグッズ(マジックのハンドメイド)を目の前に
いろいろと体液を垂れ流す変態親父。一方その頃の息子は。
「キンタロー。何だか今すぐ遠征に行きたくなった。」
「は? いきなり何だ」
「半年くらい帰ってきたくない。どこか遠い国に行きたい。スゲェ嫌な予感がする」
首輪(マジシン)
「シンちゃん似合う似合う~」
「外せ!!!!!」
「だめだよ。今日は父の日でしょう? パパの為にシンちゃんが色々ご奉仕してくれる日」
「違う!!!!!!!!」
背負うものの重さ(シンタロー)
欲しい資料を探して親父の本棚を漁っていたら、はらりと一枚の写真が落ちた。
見覚えのある四人の子供が写っている。一番右で笑っているのがマジックだろう。
ガキの頃はこんなに賢そうで無邪気で、穢れを知らない正に俺好みの少年なのに
何をどうすればあんな変態冷血親父に育つのか不思議でならない。
写真を裏返して日付を見てみれば、祖父が亡くなる1ヶ月前だった。
こんなに小さな子供が総帥という責務をその小さな背に負うという事。
三十近い自分でさえ、周りの人間に助けてもらいながらも
責任の重さに四苦八苦しているのに
マジックは十代の時からそれを果たしてきている。三人の弟を抱えて。
―――……今度から、ちょっとだけマジックに優しくしてやろうと思った。
悲しき性(マジシン)
「シンちゃんを見るとところ構わず押し倒したくなるよ」
「去勢しろ。」
天秤にかける(マジック)
世界が欲しい。漠然とした野望が巣食う。
でもあの子はそれを望まない。
得られるものはどちらかひとつ。
何かを得るために何かを失わなければならない。
どちらを選べばいい? タイムリミットはもうすぐそこに。
コーヒー党(マジックとシンタロー)
「シンちゃんにパパが超おいしい紅茶を淹れてあげるよ!」
「俺コーヒー党だからいらない。」
「……………………………」
責任者、出て来い!(シンタローとキンタロー)
「なんだこの部屋は。誰が破壊したんだ? 責任者出て来い!」
「お前だ」
「……………………」
「詳しく言おうか。つい先程までマジックと大喧嘩をして暴れていた、シンタロー。お前だ」
「えっと……修理費は、親父のポケットマネーから出させるから………」
嗚呼(シンタロー→マジック)
青。蒼。藍。
俺が欲した色。
俺にはない色。
この瞬間にでも、アンタが望めば。
俺を塵に還すことだってできる。
それこそ蟻を潰すように、一瞬で。
嗚呼、アンタはどうしてその色を俺に与えてくれなかった?
理不尽大爆発(マジシン)
「ねぇシンちゃーん。たまにはパパと遊ぼうよ~」
「ヤだよ」
「酷いよシンちゃん! お仕事ばっかり構っちゃってさッ!
パパストレス解消にそのへんの国に当り散らしてこようっと。
秘石がないから力のコントロールが難しいんだよね」
「ご近所迷惑なことはやめんかッ!」
「じゃあパパとにゃんにゃんしよう?」
「遊ぶんじゃなかったんかいおのれはッッ!」
泣き腫らす(シンタロー→マジック。マジシン)
「お前のすべてを私にちょうだい。」
体はとうの昔にアンタにやった。
心はすでにアンタのものだよ。
俺にはもう何も残っちゃいないんだ。
それなのに、これ以上何を欲しがるの?
専属料理人、兼~(シンタローとマジック)
「ストレス発散器具」
「………アレ? 目がかすんでシンちゃんの顔がよく見えないや…」
「老眼だろ」
「……………」
親の顔が見てみたい(グンマとシンタロー)
「シンちゃんはどーしてそんなに暴力的で素直じゃなくて意地っ張りなの!?
親の顔が見てみたいよ!」
「お前の父親だよ。」
愛しい彼のために時間をかけて煮込んだカレー。
帰りは深夜が当たり前。
「パパ、寂しくて死にそう」
「そんなにやわじゃねぇだろ」
どんなに忙しくても、疲れていても。必ず私の元へ帰ってきてくれる。
明日もこうして帰ってきてね。
灰になる(シンタロー→マジック)
俺も一緒にいきたいよ、
なんて言ったら怒るかな。
それとも一緒に連れて行ってくれるかな。
お願いだから、もう二度と俺を置いていくだなんて言わないで。
あなたを殺して私も死ぬ(マジック→シンタロー)
誰にも殺されてはいけないよ。私以外の誰にも。
お前は私のものなのだから。その髪から爪、命までも。
真夜中の庭(マジック→シンタロー)
桜舞い散る日本庭園に静かに立たずむひとつの影。
色の濃い金髪が月光に照らされ淡く輝いていた。
「早く帰っておいで」
小脇に抱えたシンタロー人形を目先まで抱き上げ、こつんと額をぶつけて。
そっと目を閉じ、今はいない人を想う。
お前がいないと私の世界は未完成なままだよ。取り残されて、干からびてしまう。
一時とて忘れはしない大切な人。必ず見つけてみせるから。
孤高の戦士(シンタローとマジック)
「アンタはいっつも独りで前を走ってる」
「俺たちはアンタの足跡を辿るだけで精一杯なんだ」
「そんなに強いのに、どうして―――」
強いからって、独りに耐えられるわけじゃない。いつになったらわかってくれるのかな。
きっと私は誰よりも儚くて、脆い人間だよ。
後始末(マジシン)
「ギャー! 触んなクソ親父!!」
「後始末をしてあげてるだけじゃない。大人しくしなさい」
「ひゃっ……後始末どころかヤる気満々だろッ! 眼魔―――」
「どうしてお前はそんなに凶暴なんだろうね?
パパはお前を乱暴な子に育てた覚えはないよ」
「てめぇっっ取りあえずそのいやらしい手をどっかにやれ! 話はそれからだ!」
危険を察知(マジック、シンタロー、キンタロー)
「今日はシンちゃんとメイドさんプレイ…ふふふ…」
握り締められたメイドさんグッズ(マジックのハンドメイド)を目の前に
いろいろと体液を垂れ流す変態親父。一方その頃の息子は。
「キンタロー。何だか今すぐ遠征に行きたくなった。」
「は? いきなり何だ」
「半年くらい帰ってきたくない。どこか遠い国に行きたい。スゲェ嫌な予感がする」
首輪(マジシン)
「シンちゃん似合う似合う~」
「外せ!!!!!」
「だめだよ。今日は父の日でしょう? パパの為にシンちゃんが色々ご奉仕してくれる日」
「違う!!!!!!!!」
背負うものの重さ(シンタロー)
欲しい資料を探して親父の本棚を漁っていたら、はらりと一枚の写真が落ちた。
見覚えのある四人の子供が写っている。一番右で笑っているのがマジックだろう。
ガキの頃はこんなに賢そうで無邪気で、穢れを知らない正に俺好みの少年なのに
何をどうすればあんな変態冷血親父に育つのか不思議でならない。
写真を裏返して日付を見てみれば、祖父が亡くなる1ヶ月前だった。
こんなに小さな子供が総帥という責務をその小さな背に負うという事。
三十近い自分でさえ、周りの人間に助けてもらいながらも
責任の重さに四苦八苦しているのに
マジックは十代の時からそれを果たしてきている。三人の弟を抱えて。
―――……今度から、ちょっとだけマジックに優しくしてやろうと思った。
悲しき性(マジシン)
「シンちゃんを見るとところ構わず押し倒したくなるよ」
「去勢しろ。」
天秤にかける(マジック)
世界が欲しい。漠然とした野望が巣食う。
でもあの子はそれを望まない。
得られるものはどちらかひとつ。
何かを得るために何かを失わなければならない。
どちらを選べばいい? タイムリミットはもうすぐそこに。
コーヒー党(マジックとシンタロー)
「シンちゃんにパパが超おいしい紅茶を淹れてあげるよ!」
「俺コーヒー党だからいらない。」
「……………………………」
責任者、出て来い!(シンタローとキンタロー)
「なんだこの部屋は。誰が破壊したんだ? 責任者出て来い!」
「お前だ」
「……………………」
「詳しく言おうか。つい先程までマジックと大喧嘩をして暴れていた、シンタロー。お前だ」
「えっと……修理費は、親父のポケットマネーから出させるから………」
嗚呼(シンタロー→マジック)
青。蒼。藍。
俺が欲した色。
俺にはない色。
この瞬間にでも、アンタが望めば。
俺を塵に還すことだってできる。
それこそ蟻を潰すように、一瞬で。
嗚呼、アンタはどうしてその色を俺に与えてくれなかった?
理不尽大爆発(マジシン)
「ねぇシンちゃーん。たまにはパパと遊ぼうよ~」
「ヤだよ」
「酷いよシンちゃん! お仕事ばっかり構っちゃってさッ!
パパストレス解消にそのへんの国に当り散らしてこようっと。
秘石がないから力のコントロールが難しいんだよね」
「ご近所迷惑なことはやめんかッ!」
「じゃあパパとにゃんにゃんしよう?」
「遊ぶんじゃなかったんかいおのれはッッ!」
泣き腫らす(シンタロー→マジック。マジシン)
「お前のすべてを私にちょうだい。」
体はとうの昔にアンタにやった。
心はすでにアンタのものだよ。
俺にはもう何も残っちゃいないんだ。
それなのに、これ以上何を欲しがるの?
専属料理人、兼~(シンタローとマジック)
「ストレス発散器具」
「………アレ? 目がかすんでシンちゃんの顔がよく見えないや…」
「老眼だろ」
「……………」
親の顔が見てみたい(グンマとシンタロー)
「シンちゃんはどーしてそんなに暴力的で素直じゃなくて意地っ張りなの!?
親の顔が見てみたいよ!」
「お前の父親だよ。」