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「あ、あのぉ・・・シンタローさん?」
まさに、おそるおそると言う言葉が相応しい態度でちゃぶだいを挟み向かい合って座っているリキッドが
シンタローにお伺いを立てる。
「あ、何だよ?」
俺様、という言葉がこれほど似合う人はそうそういないだろう。実に男らしい。実際には彼女なのだが。
その彼女はででんっと胡坐をかきテーブルに肘をつきながら答える。いっぽうリキッドは慎ましく正座だ。
どちらが男でどちらが女だか分からない。が、その様子から二人の位置関係はよく分かる。
「その~・・・」
「何だよ?」
「いえ、その・・・」
「だから、何だよ?」
シンタローはいい加減イライラしたように答える。
これ以上言いよどんでいると確実に殴られると思ったのだろうか、
リキッドは意を決したようにキッとシンタローをまるで睨みつけるかのように見る。
「やっぱり同じ部屋、というか家はマズイんじゃないっすか?!」
「・・・何言ってんの、お前?」
「いえだから、仮にもその妙齢の女性と同じ屋根の下に暮らすというのは・・・」
と言葉を濁す。
「ああ、そんな事か。」
「そ、そんな事って・・・」
あまりにもアッサリした態度のシンタローに、何故かリキッドの方が焦る。
「ま、気にすんな。」
「気にしますよ!ってか気にして下さいよ!」
「なんで?」
サクっと切り返えされる。
「な、なんでって・・・」
ダメだ、このヒト自分が女って自覚が全く無い・・・とリキッドは項垂れる。
シンタローはそんな様子を不思議そうに見る。
「で、なんで?」
「いい加減ちょっとは自覚してくださいよ。」
リキッドは疲れたような声をだす。
「自覚って何をだよ。」
「・・・女だってことを・・・」
ぼそっと答える。これを言うと殴られるような気がして今までずっと言えなかったようだ。
「あぁ?」
シンタローは声のトーンを落とし、凄む。
リキッドの読みが正しく、今にも殴りそうな勢いだ。
ここまで言ってしまったら、あとは成るようになれ、と半ば自棄に成ったように答える。
「まずはその格好!」
ビシっと指差す。
「そんな薄着で何を考えているんすか!せめてTシャツぐらいにしてくださいよ!」
シンタローは言われて自分の格好を改めて見る。
少々胸の谷間が覘いている。綺麗な形も分かる。完全に見えるより際どいのかもしれない。
本人は何が悪いんだ、という感じで聞いている。
「着替える時はせめて、声掛けてください!」
いきなり服脱ぎ始めるのは勘弁してくださいよ、っと付け足す。
そういえば、マジックにもキンタローにも散々同じような事を言われたような気がする、と今更ながら思い出す。
「パプワたちと風呂に行くとき、俺も誘うの止めてください!」
パプワは子供だから構わないだろうが、リキッドは立派な成人男子だ。
「仮にも家政夫のお前を差し置いてパプワたちと風呂はいんのも一応悪いと思ってよ。」
珍しく人が気ぃ使ってやってるのに、とシンタローはぶちぶち文句を言う。
「そんな気は使わないで下さい!むしろ、要りませんっ!」
普段はありえない位の強気で、一刀両断する。
毎回毎回誘われるのではリキッドも気が持たないのだろう。
「それから!」
「・・・まだあるのかよ・・・」
「ええ。ありますともっ!」
リキッドはすぅっと大きく息を吸い込み、最後の一つを叫ぶ。
「寝るときは、ちゃんと服着て下さいっ!」
もう毎夜毎夜、拷問っす、と鼻息あらく言う。
「あー?だって暑いじゃんかよ。」
「頼むから、暑くてもなんでも服ぐらい着てくださいよ。お願いします」
リキッドは土下座さえしそうだ。
「お前とパプワとチャッピーしか居ないんだからいいじゃないか。」
「・・・・」
どうやら完璧に男として見られていないようだ。
信頼されているのかもしれないが、元々が男なのでそんな事を気にしていないだけなのかもしれない。
「何か間違いでもあったらどーするんすか?」
「間違い?・・・俺とお前で?」
シンタローは鼻で笑い、軽くあしらう。
「ありえない。それにお前俺に勝てないだろ?」
「・・・そんな事いっていていいんすか?」
がっとシンタローの腕を掴む。
ムッとしたように、シンタローはリキッドの腕を払おうとしたが払えない。
「貴女がどんなに強くても、腕力は俺の方が上っすよ?」
リキッドは更に力をいれる。痛いのかシンタローは眉を歪める。
「眼魔砲。」
リキッドに掴まれている腕とは反対の自由になる腕で、前置き無くいきなりぶっ放した。
「ばーか。お前が俺に敵うわけないだろ。」
俺に勝とうなんざ100年早い、とお星様になったであろうリキッドに向けて言葉を放つ。
当然リキッドに聞えるわけもない。
「ふん。まぁ奴の言う事も一理あるか。キンタローたちが迎えに来たときに説教されるのも煩いしな。」
寝るときには服を着るか、と赤くなった腕を擦りながら一人ごちる。
実際にそんな光景を、彼女を過保護にしている青の一族たちに見られたら説教どころでは済まないだろう。
パプワ、チャッピーはともかく、リキッドの命は確実に無い。
既にお星様になってしまったリキッドの正に命を賭した願いはめでたく通じたのだった。
H16.7.22
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「あ、あのぉ・・・シンタローさん?」
まさに、おそるおそると言う言葉が相応しい態度でちゃぶだいを挟み向かい合って座っているリキッドが
シンタローにお伺いを立てる。
「あ、何だよ?」
俺様、という言葉がこれほど似合う人はそうそういないだろう。実に男らしい。実際には彼女なのだが。
その彼女はででんっと胡坐をかきテーブルに肘をつきながら答える。いっぽうリキッドは慎ましく正座だ。
どちらが男でどちらが女だか分からない。が、その様子から二人の位置関係はよく分かる。
「その~・・・」
「何だよ?」
「いえ、その・・・」
「だから、何だよ?」
シンタローはいい加減イライラしたように答える。
これ以上言いよどんでいると確実に殴られると思ったのだろうか、
リキッドは意を決したようにキッとシンタローをまるで睨みつけるかのように見る。
「やっぱり同じ部屋、というか家はマズイんじゃないっすか?!」
「・・・何言ってんの、お前?」
「いえだから、仮にもその妙齢の女性と同じ屋根の下に暮らすというのは・・・」
と言葉を濁す。
「ああ、そんな事か。」
「そ、そんな事って・・・」
あまりにもアッサリした態度のシンタローに、何故かリキッドの方が焦る。
「ま、気にすんな。」
「気にしますよ!ってか気にして下さいよ!」
「なんで?」
サクっと切り返えされる。
「な、なんでって・・・」
ダメだ、このヒト自分が女って自覚が全く無い・・・とリキッドは項垂れる。
シンタローはそんな様子を不思議そうに見る。
「で、なんで?」
「いい加減ちょっとは自覚してくださいよ。」
リキッドは疲れたような声をだす。
「自覚って何をだよ。」
「・・・女だってことを・・・」
ぼそっと答える。これを言うと殴られるような気がして今までずっと言えなかったようだ。
「あぁ?」
シンタローは声のトーンを落とし、凄む。
リキッドの読みが正しく、今にも殴りそうな勢いだ。
ここまで言ってしまったら、あとは成るようになれ、と半ば自棄に成ったように答える。
「まずはその格好!」
ビシっと指差す。
「そんな薄着で何を考えているんすか!せめてTシャツぐらいにしてくださいよ!」
シンタローは言われて自分の格好を改めて見る。
少々胸の谷間が覘いている。綺麗な形も分かる。完全に見えるより際どいのかもしれない。
本人は何が悪いんだ、という感じで聞いている。
「着替える時はせめて、声掛けてください!」
いきなり服脱ぎ始めるのは勘弁してくださいよ、っと付け足す。
そういえば、マジックにもキンタローにも散々同じような事を言われたような気がする、と今更ながら思い出す。
「パプワたちと風呂に行くとき、俺も誘うの止めてください!」
パプワは子供だから構わないだろうが、リキッドは立派な成人男子だ。
「仮にも家政夫のお前を差し置いてパプワたちと風呂はいんのも一応悪いと思ってよ。」
珍しく人が気ぃ使ってやってるのに、とシンタローはぶちぶち文句を言う。
「そんな気は使わないで下さい!むしろ、要りませんっ!」
普段はありえない位の強気で、一刀両断する。
毎回毎回誘われるのではリキッドも気が持たないのだろう。
「それから!」
「・・・まだあるのかよ・・・」
「ええ。ありますともっ!」
リキッドはすぅっと大きく息を吸い込み、最後の一つを叫ぶ。
「寝るときは、ちゃんと服着て下さいっ!」
もう毎夜毎夜、拷問っす、と鼻息あらく言う。
「あー?だって暑いじゃんかよ。」
「頼むから、暑くてもなんでも服ぐらい着てくださいよ。お願いします」
リキッドは土下座さえしそうだ。
「お前とパプワとチャッピーしか居ないんだからいいじゃないか。」
「・・・・」
どうやら完璧に男として見られていないようだ。
信頼されているのかもしれないが、元々が男なのでそんな事を気にしていないだけなのかもしれない。
「何か間違いでもあったらどーするんすか?」
「間違い?・・・俺とお前で?」
シンタローは鼻で笑い、軽くあしらう。
「ありえない。それにお前俺に勝てないだろ?」
「・・・そんな事いっていていいんすか?」
がっとシンタローの腕を掴む。
ムッとしたように、シンタローはリキッドの腕を払おうとしたが払えない。
「貴女がどんなに強くても、腕力は俺の方が上っすよ?」
リキッドは更に力をいれる。痛いのかシンタローは眉を歪める。
「眼魔砲。」
リキッドに掴まれている腕とは反対の自由になる腕で、前置き無くいきなりぶっ放した。
「ばーか。お前が俺に敵うわけないだろ。」
俺に勝とうなんざ100年早い、とお星様になったであろうリキッドに向けて言葉を放つ。
当然リキッドに聞えるわけもない。
「ふん。まぁ奴の言う事も一理あるか。キンタローたちが迎えに来たときに説教されるのも煩いしな。」
寝るときには服を着るか、と赤くなった腕を擦りながら一人ごちる。
実際にそんな光景を、彼女を過保護にしている青の一族たちに見られたら説教どころでは済まないだろう。
パプワ、チャッピーはともかく、リキッドの命は確実に無い。
既にお星様になってしまったリキッドの正に命を賭した願いはめでたく通じたのだった。
H16.7.22
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