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oms
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「んなモン手に持って迫るな!」
シンタローの怒号が響く。
勢いばんっと机に両手を叩きつけ立ち上がる。
シンタローは両者の間をひらひらと飛んでいたソレを奪い取り足元に叩きつける。
心底残念そうに、マジックは無残にも床に叩きつけられたソレを見遣る。
ついでにシンタローは念入りにぐ~りぐりとソレを踏みつけている。
「折角、パパが買って来たのに…」
と、ポツリと漏らす。
「あんたが買いに行ったのかよ!?」
シンタローは驚いて足を止める。
「そうだよ? 他に誰が買うんだい?」
マジックはごくごく当たり前の事のように答えていた。
いい年したオッサンが独りでソレを買いに行く姿を想像してシンタローは軽く眩暈を起こす。
「重力に負けちゃうよ! シンちゃんっ」
そんな様子をものともせずマジックは切実にシンタローに訴える。
すっかり小さくなってしまった息子、いや娘と目線を合わせる為に同じように
机に手を突き膝を曲げる。
それでもシンタローを見下ろすカタチになる。勿論シンタローは上目使いだ。
そういう些細なことでも気に障るようで、シンタローの表情はさらに険しくなる。
一つでも多く、『親父を超える事』が密かな、周りにはバレバレの、目標だったのに
体格の面ではそれは完全に打ち砕かれてしまった。

息子もとい娘の矜持など関係なく、マジックは相変わらず変態行為を繰り広げている。
もうすっかり大人になっていてから止まっていた息子の成長記に新たに娘の成長記が加わった。
身体的には成長しないのに、事あるごとにビデオを回す。
総帥室にも自宅の部屋にも隠しカメラを仕込んでいた。
それに気づいたシンタローは怒り狂って、眼魔砲を乱発し、
本部の最上部・自宅ともにいっそ見事と言う他が無いくらいに全壊してしまった。
マジックといえば必ず抱いている『シンちゃん人形』は娘になったバージョンが加わり
幸せそうに2体の人形をだいている。ただデフォルトされている人形なのであまり代わり映えはしない。
きっとマジックの心の問題なのだろう。そして、それは、今まであった人形が倍に増えた、という事だ。
秘石によって息子が娘になってしまっても、マジックの態度はあまり変らない。
元々脳がイってしまっていたので、変りようが無いだけかもしれない。

その変態行為で目下最もシンタローが困っている事がコレだ。
しつこいぐらい、ここ数日は毎日説得に来る。
「そんな事、俺の知ったこっちゃないっ!!」
「シンちゃんの為を思って――」
「思っていらん!だいたい、俺はつい最近、こんなのが付いたんだよ!
 重力に負けようが、勝とうが関係ねぇ!!」
「ある!あるよ!シンちゃんっ!」
パパが困るんだよ!と両の拳を握り締めて力説する。
「確かに、シンちゃんの胸は小さいかもしれないけど、」
「誰が小さいなんて言った!」
関係ないと言ったわりにはシンタローがすかさず突っ込む。
シンタローの好みは出るトコロは出で、引っ込んでいるところは引っ込んでいる、
女性らしさがほどよく強調されたラインだ。いざそのようになっても動きにくいので困るのだろうが、
スレンダーなのも微妙な気持ちになるのだろう。
いっその事女になったのならば、極めてみたいと思うこともあるのかも知れない。
「でも! せっかく綺麗な形しているんだから! それを崩そうだなんて神を冒涜する行為っ!」
「るっさい、んな恥ずかしい事でかい声で言うな!」
言いつつ、ブンっとマジックに拳を放つ。
マジックはシンタローそっくりの爽やか過ぎる笑いを浮かべながら難なく片手でそれを受け止める。
受け止められた手を振り払いつつ、また怒鳴る。
「だいたいあんた、神なんて信じてないだろうがっ!」
マジックが神のことを持ち出すこと自体が神にたいする冒涜だ。
笑って爽やかに人を殺せる人間がその言葉を持ち出してはいけない。
「だってパパが神だもん。」
「いい年こいて、『だもん』って言うなよ。」
マジックの自己中心的性格は今更なので、その辺りは何も触れていない。
シンタローもマジックの唯我独尊はこれでもかというほど受け継がれていた。
本人たちがそれを自覚しているかどうかは、分からない。
「だからね、それはパパを冒涜する行為なんだよ。」
「だったら尚更結構だ!いらん!俺はあんたを敬う気はカケラも持ってねー!!」
「シンちゃ~~ん」
今度は泣き落としだ。
マジックはダラダラと本気の涙を流す。
シンタローはその気色悪さに思わず、ズサっと2,3歩後ろに下がる。
それに、コレの次にくるのは力ずくだ。経験上必ずそうだ。
シンタローの本能が危険だと告げていた。
更にじりじりと後退する。真正面には存在感バリバリの机。
その向こうにマジック。
更にその奥に唯一の脱出口、扉がある。
机を迂回し、マジックの横を通らねばならない。
机との距離をとったシンタローはそのままマジックに気づかれぬよう注意を払いながら
今度は横へと少しずつ移動する。
マジックはまださめざめと泣いている。
あまり横へと移動するとマジックに逃げる前にばれてしまう。
距離をとらないとマジックが腕を伸ばせば直ぐに捉まってしまう。
しかし、この機会を逃したらシンタローの脱出の可能性は零になってしまう。
シンタローはギリギリ机を迂回できるだけの距離をとって賭けにでた。
そのまま、ぐっと足に力をいれ、一気にマジックの横をすり抜る。
が、マジックの眼がキランっと光った。
素早くかつ優雅に腕を伸ばし、シンタローを捕らえる。
シンタローの勢いと、マジックの引っ張る反動でそのまま腕の中に。
「捕まえたっ」
離さないよ~シンちゃんっと世にも嬉しそうな顔で、娘を抱きしめる。
マジックはいざ知らず、シンタローは至って本気だが、
傍から見ればどこのバカップルだよ、っと突っ込みを入れたくなるようなやり取りだ。
ぎゃーという色気も何も無いシンタローの叫び声がこだましつつ、
そして、バカップルたちは消えた。

H16.10.24
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