+++真夏の楽園+++
「懐かしいぜ、この感じ。」
四年ぶりにパプワ島に立ったシンタローの第一声はそれだった。
『シンタローさーん!!!!!』
地響きとともに、懐かしくもあまり聞きたくなかった二匹の声を聞いてしまった。
「あら?おかしいわね、確かにシンタローさんの匂いを感じて
ここまで来たんだけど…。」
そう言ったのは巨大カタツムリのイトウ君だった。
「それに、見ない顔だけど、アナタ、どちら様?」
そう言って、シンタローに話し掛けてきたのは鯛のタンノ君だ。
「…ほんっとにかわんねぇナおめーら。」
呆れてそう呟くシンタロー。
「何よその言い草ー。はっ!さてはアナタ、私達とシンタローさんを引き裂くために
彼を光速で隠したのね!て、ことはもしかして恋敵なの!?」
そういちゃもんをつけたのはイトウだった。
「何てことなの!?いきなり出てきてそんなのないわ!彼の匂いはまだすっごい
近くにあるんだから早く彼を出しなさいよー!」
それに便乗して騒ぎだすタンノ。
「眼魔砲!!!!!!!」
ちゅどーん!!!!!
二匹の変態生物に騒がれて、ただでさえ短い堪忍袋の尾が切れた
シンタローはあっさり溜め無し眼魔砲を繰り出す。
眼魔砲にぶちあたってプスプスと黒い煙を出しながら
イトウは呟く。
「懐かしいわ、溜め無し眼魔砲…って、ことはもしかしてアナタ」
「シンタローさん…なの?」
続けてタンノが呟く。
「ああ、そーだよ。あのクソっ玉のおかげでな。」
ややヤケ気味にそう答えるシンタロー。
「ああ、何てことなのシンタローさん。あんなにたくましかったアナタの胸が今は
こんなにやわらかそう…」
大げさに嘆きだすイトウ。
「で、でも大丈夫よシンタローさん。」
タンノがそうシンタローに切りだす。
「…この忌まわしい呪いをとく方法を知ってんのか?!」
「やぁねぇ、昔から決まってるじゃない、そういう呪いは愛する人の
キスで戻るものなのよー」
そう答えるタンノ。
「…へぇ、それで?」
この先の展開が読めてきたシンタローはあきらめ半分に聞き返した。
「さぁ、私の熱い愛のキッスで呪いを解いてあ、げ、る…」
「あぁ、ずるい抜け駆けだわタンノちゃん!アタシもアタシも…」
そう言ってまたしても迫り来る変態生物達。
「おとといきやがれ、変態ナマモノ共!!!!!」
そう叫ぶとまたしても溜め無し眼魔砲を二匹にお見舞いするシンタローだった。
そんな騒ぎをしていたところに後ろからシンタローへ声をかける者があった。
「帰ってきたんだね…シンタローさ…?」
そう言って飛びつこうとしたエグチ君とナカムラ君は彼の姿を見て静止してしまった。
何故なら、確かに懐かしい彼の匂いをさせながら振り向いた
その人は女性だったからだ。
「あー…こんな体になってからわかんねぇかもしんねぇけど、俺はシンタローだよ。
エグチ君、ナカムラ君。それにみんな、久しぶりだな元気にしてたか。」
そう言ってシンタローは集まってきた島のみんなに笑いかける。
『お帰り!シンタローさーん!!!!!』
その笑顔に安心してか、二匹の胸キュンアニマルを筆頭に
島のみんながシンタローの帰還を喜ぶ。
「おい、ムツゴロウ…いや、シンタロー」
「素でボケるな、キンタロー。」
キンタローのボケにすかさず突っ込むシンタロー。
「再会を喜びあうのはいいが早めに用件を済ませるのを忘れんでくれ。
俺達がここに滞在できる時間は限られているんだ。」
そういうと、キンタローはシンタローに現状を説明した。
「…とにかく、時間がないってことはわかった。早ぇとこコタロー探すか。
おーい、コタロー!!!!!おにーちゃんだぞーー!!!!!」
「シンタロー、今のお前は正しくは『お姉ちゃん』だ。いいか、女兄弟は…」
「二度言うな!!!!!俺は誰が何といおうとコタローのにいちゃんだよ!!!!」
すかさず突っ込んだキンタローにむきになってそう返すシンタロー。
「おーい、コーター…「その名前、言っちゃアカーン!!!!!!」
一心不乱にコタローの名前を叫びつづけるシンタローに、
そう叫びながら、リキッドは彼女に飛びついた。
「うわっ!!!!!」
後ろから突然飛びついてきたリキッドに、シンタローは不覚にも
引き倒されてしまった。
「シンタロー!!!!!」
突然のことに、キンタローも驚き声を上げる。
「…あれ?なんだこの柔らかい感触は…。」
以下、リキッドの心の叫び。
今、ガンマ団新総帥の名前で呼ばれてたよな、この人。
でもこの柔らかい感触は…乳…チチ?胸がある!!!!(しかも柔らかい)
て、オンナの人???
ちょと待て落ち着けよ俺。
ガンマ団新総帥はマジック総帥の息子のシンタローだよな?
何度か垣間見た程度に会った事あるけどあの人歴記とした男だったよな?
でもこの感じは確かにホンマモンの女性特有の胸の膨らみだし(しかも結構でかい。)
え?え?え?一体どういう……。
「てめぇ、いい加減はなしやがれーーーーー!!!!!」
ショックでややトリップしていたリキッドに、男にとっての急所にあたる股間を
容赦無く蹴り上げるシンタロー。
「いぎゃーーーーーー!!!!!」
リキッドが断末魔の叫びを上げながら悶絶する。
痛みにのたうちまわっているリキッドのド頭に、シンタローは容赦無く
踵落しをくれてやると、そのまま踏みつける。
「この忌まわしい身体にされて不覚にも三年になるがな…。出会い頭に胸つかまれることは
あっても、流石に揉んできたのはてめぇが初めてだよ。逝く覚悟できてんだろぉな?アぁ??」
「ああ…俺、無意識のうちにそんな嬉しいことしちゃってたの?通りで気持ちイイわけ…」
今だにちょっとトリップ気味なのかリキッドがそう呟く。
「戯言は済んだか。じゃぁ逝け、今すぐに!!…って、お前、確か特選部隊のリキッドだな?
ってことはハーレムの差し金か、てめぇ。」
「違うっス!!俺はこの島の番人で特選部隊とは…」
「…あのクソ獅子舞。てめぇの部下使ってまでセクハラとは上等じゃねぇか。」
言い募ろうとするリキッドを無視してシンタローは誤解したまま事実を曲解する。
「は?あの何か勘違いしてるみたいっスけど……。」
「おお、おお、久々に会ったが相変わらず現状は変わってねーみたいだな。
ガンマ団のお嬢様?」
さらに言い募ろうとしたところで後ろから特選部隊隊長、ハーレムが現れる。
「誰がお嬢様だ!!!!!てめぇこそまだ生きてたのかよアル中。
こんなとこに来てまで部下使ってセクハラとは相変わらず姑息なエロ親父だなぁ?おい。」
曲解したままのシンタローはハーレムにそう言って食って掛かる。
「なーに勘違いしてんだ?だがあんなチェリーボーイのつたない技でもしっかり感じてんだろ?
なんせその身体は俺様が調教した身体だからな。俺がいない間もちゃんと寝技鍛えてたか?」
シンタローの嫌がる言葉を選んでハーレムはそう言う。
そんなハーレムに無言のままシンタローは彼の頭を狙って後ろ回し蹴りを繰り出す。
寸でのところでハーレムはそれを受ける。
だが、受けたその腕は痺れていた。
「…アンタの忠告はしっかり受け取ったよ。ちゃんと鍛えてたさ。アンタの言う
下品な技じゃなくて体術の方を基礎からみっちりとな。」
三年前に突然女性化してしまったシンタローは女性体となったせいで
筋肉がつきにくい体質になってしまった。
そのために、合気道を中心に、もう一度身体を鍛えなおしたのだった。
総帥としての激務の合間に。
幸いにも仕官学校時代から体術は得意だったから知識としては十分だった。
「はっ、相変わらず負けず嫌いだな。だが、半年前のあの事件、忘れたわけじゃねぇだろ?」
ハーレムがそう言うと、シンタローの目つきが変わった。
「それぐらいにしてもらおうか、ハーレム叔父貴。それは今話題にするには場所が悪すぎる。
…力不足だったのはシンタローだけじゃないはずだ。俺や貴方を含めてな。」
二人の間に入り、シンタローを庇うようにそう言うキンタロー。
「てめーも相変わらずかキンタロー。」
そんな様子に溜息を吐きながら呟くハーレム。
「当然だ。俺以外に誰がシンタローを止めつつ補佐できるヤツがいる。」
不敵に笑いながらそう言うキンタロー。
そんなキンタローに、ハーレムは彼にだけ聞こえるように囁く。
「前にも一度忠告したはずだ。そんな調子じゃアイツにゃ一生伝わらねぇってな。」
「…俺は貴方やマジック伯父貴とは違う。そんな愛し方をしたいわけじゃないんだ。」
そうキンタローは返した。
勿論、ハーレムにしか聞こえないように。
目まぐるしく展開していく目の前の現状に、
自分がチェリーだという発言に反論する暇もなく眺めていたリキッドが、
『ロタロー』に関してシンタローと一触即発するのはこのすぐ後だった。
「しかし、ちょっと会わない間に随分縮んだな、シンタロー。」
コタローがシンタローの総帥服を見て力を暴走させ、さらにそれをパプワが
止めた後のことだった。
「うるせー。コレもみんな、あのクソッ玉のせいだよ。」
溜息を吐きながらそうぼやくシンタロー。
「それに胸だってこんなに柔らかくなかったぞ。」
そう言うと、いつの間にか座り込んでいるシンタローの懐に入って、
パプワはその胸をポンポンと触る。
「あ、あのな、パプワ。今俺は一時的に女の身体になってから言うけど、
普通、女の人の胸にいきなり触るのはしちゃいけないことなんだぞ?」
顔を赤らめ、『一時的に』という部分を強調しながら
シンタローはパプワに説く。
生まれてこの方、異性の大人(ウマ子を除き)に会ったことの無いパプワは知らなくて
当然といえば当然のことを。
「そーだよ、パプワ君。女の人にそんなことするのは失礼だよ。」
ひょっこり顔を出したロタローが口添えする。
「…なんなら君も触ってみるかい?」
そんなロタローに、ちょっとトリップ気味に鼻血を垂らしながらそう言うシンタロー。
「止めろ!!!!シンタロー!幾らなんでもそれは犯罪だぞ!!!!逆セクハラだ!!!!!
いいか、セクシャルハラスメントだぞ!!!!!」
やや錯乱気味にキンタローがトリップ気味に危ないことを言い出したシンタローを
止めに入る。
「チャッピー、餌。」
自力でトリップ世界に旅立ってしまったシンタローに向かって、パプワはチャッピーを
けしかける。
女体化していようがなんであろうが、やはりパプワの躾は容赦なかった。
「あがーーーーー!!!!!」
チャッピーに頭をかじられながら走り回るシンタロー。
「コレで少しは頭に上った血もさがっただろう。」
相変わらずの調子でそう言ってのけるパプワ。
「もう、誰なの?このすぐ流血する女の人は。美人なのに変な人だね。」
危うく女の人の危ない罠にはまりかけたロタローが顔を赤らめながらそう言う。
「あーーーー!もう、なんでもいいからコタローこっちに返せよ、パプワ!」
やっと本来の世界に戻ってきたシンタローがチャッピーを抱きかかえながらそう叫ぶ。
「ダーメ」
そんなシンタローに、あっさりそう切り返すパプワ。
「シンタロー、お前、何でこの島でそんな重たそーな服着てんだ?
そんな服着てたら心まで重たくなるぞ。」
その言葉はシンタローの胸を刺すには十分な言葉だった。
「その服脱いだら、僕の家に遊びに来てもいーからな。」
「バイバーイ。またねー。」
二人のちみっ子はそう言うと帰っていった。
ずっと書きたいと思ってましたがついにやってしまいました。
原作ベースの女化話。この先続きを不定期に連載するつもりです。
半年前の事件云々は裏作った後に入る予定の駄文の複線です(爆)
いやしかし、リキッドが総帥の乳を云々のところはなんとなく
ガッシ●のフ●ルゴレを思い出してしまいました(笑)
(この人の声、PAPUWAのリキッドの声なんですよ(笑))
チチもげ大好きだ!(黙れ。)
「懐かしいぜ、この感じ。」
四年ぶりにパプワ島に立ったシンタローの第一声はそれだった。
『シンタローさーん!!!!!』
地響きとともに、懐かしくもあまり聞きたくなかった二匹の声を聞いてしまった。
「あら?おかしいわね、確かにシンタローさんの匂いを感じて
ここまで来たんだけど…。」
そう言ったのは巨大カタツムリのイトウ君だった。
「それに、見ない顔だけど、アナタ、どちら様?」
そう言って、シンタローに話し掛けてきたのは鯛のタンノ君だ。
「…ほんっとにかわんねぇナおめーら。」
呆れてそう呟くシンタロー。
「何よその言い草ー。はっ!さてはアナタ、私達とシンタローさんを引き裂くために
彼を光速で隠したのね!て、ことはもしかして恋敵なの!?」
そういちゃもんをつけたのはイトウだった。
「何てことなの!?いきなり出てきてそんなのないわ!彼の匂いはまだすっごい
近くにあるんだから早く彼を出しなさいよー!」
それに便乗して騒ぎだすタンノ。
「眼魔砲!!!!!!!」
ちゅどーん!!!!!
二匹の変態生物に騒がれて、ただでさえ短い堪忍袋の尾が切れた
シンタローはあっさり溜め無し眼魔砲を繰り出す。
眼魔砲にぶちあたってプスプスと黒い煙を出しながら
イトウは呟く。
「懐かしいわ、溜め無し眼魔砲…って、ことはもしかしてアナタ」
「シンタローさん…なの?」
続けてタンノが呟く。
「ああ、そーだよ。あのクソっ玉のおかげでな。」
ややヤケ気味にそう答えるシンタロー。
「ああ、何てことなのシンタローさん。あんなにたくましかったアナタの胸が今は
こんなにやわらかそう…」
大げさに嘆きだすイトウ。
「で、でも大丈夫よシンタローさん。」
タンノがそうシンタローに切りだす。
「…この忌まわしい呪いをとく方法を知ってんのか?!」
「やぁねぇ、昔から決まってるじゃない、そういう呪いは愛する人の
キスで戻るものなのよー」
そう答えるタンノ。
「…へぇ、それで?」
この先の展開が読めてきたシンタローはあきらめ半分に聞き返した。
「さぁ、私の熱い愛のキッスで呪いを解いてあ、げ、る…」
「あぁ、ずるい抜け駆けだわタンノちゃん!アタシもアタシも…」
そう言ってまたしても迫り来る変態生物達。
「おとといきやがれ、変態ナマモノ共!!!!!」
そう叫ぶとまたしても溜め無し眼魔砲を二匹にお見舞いするシンタローだった。
そんな騒ぎをしていたところに後ろからシンタローへ声をかける者があった。
「帰ってきたんだね…シンタローさ…?」
そう言って飛びつこうとしたエグチ君とナカムラ君は彼の姿を見て静止してしまった。
何故なら、確かに懐かしい彼の匂いをさせながら振り向いた
その人は女性だったからだ。
「あー…こんな体になってからわかんねぇかもしんねぇけど、俺はシンタローだよ。
エグチ君、ナカムラ君。それにみんな、久しぶりだな元気にしてたか。」
そう言ってシンタローは集まってきた島のみんなに笑いかける。
『お帰り!シンタローさーん!!!!!』
その笑顔に安心してか、二匹の胸キュンアニマルを筆頭に
島のみんながシンタローの帰還を喜ぶ。
「おい、ムツゴロウ…いや、シンタロー」
「素でボケるな、キンタロー。」
キンタローのボケにすかさず突っ込むシンタロー。
「再会を喜びあうのはいいが早めに用件を済ませるのを忘れんでくれ。
俺達がここに滞在できる時間は限られているんだ。」
そういうと、キンタローはシンタローに現状を説明した。
「…とにかく、時間がないってことはわかった。早ぇとこコタロー探すか。
おーい、コタロー!!!!!おにーちゃんだぞーー!!!!!」
「シンタロー、今のお前は正しくは『お姉ちゃん』だ。いいか、女兄弟は…」
「二度言うな!!!!!俺は誰が何といおうとコタローのにいちゃんだよ!!!!」
すかさず突っ込んだキンタローにむきになってそう返すシンタロー。
「おーい、コーター…「その名前、言っちゃアカーン!!!!!!」
一心不乱にコタローの名前を叫びつづけるシンタローに、
そう叫びながら、リキッドは彼女に飛びついた。
「うわっ!!!!!」
後ろから突然飛びついてきたリキッドに、シンタローは不覚にも
引き倒されてしまった。
「シンタロー!!!!!」
突然のことに、キンタローも驚き声を上げる。
「…あれ?なんだこの柔らかい感触は…。」
以下、リキッドの心の叫び。
今、ガンマ団新総帥の名前で呼ばれてたよな、この人。
でもこの柔らかい感触は…乳…チチ?胸がある!!!!(しかも柔らかい)
て、オンナの人???
ちょと待て落ち着けよ俺。
ガンマ団新総帥はマジック総帥の息子のシンタローだよな?
何度か垣間見た程度に会った事あるけどあの人歴記とした男だったよな?
でもこの感じは確かにホンマモンの女性特有の胸の膨らみだし(しかも結構でかい。)
え?え?え?一体どういう……。
「てめぇ、いい加減はなしやがれーーーーー!!!!!」
ショックでややトリップしていたリキッドに、男にとっての急所にあたる股間を
容赦無く蹴り上げるシンタロー。
「いぎゃーーーーーー!!!!!」
リキッドが断末魔の叫びを上げながら悶絶する。
痛みにのたうちまわっているリキッドのド頭に、シンタローは容赦無く
踵落しをくれてやると、そのまま踏みつける。
「この忌まわしい身体にされて不覚にも三年になるがな…。出会い頭に胸つかまれることは
あっても、流石に揉んできたのはてめぇが初めてだよ。逝く覚悟できてんだろぉな?アぁ??」
「ああ…俺、無意識のうちにそんな嬉しいことしちゃってたの?通りで気持ちイイわけ…」
今だにちょっとトリップ気味なのかリキッドがそう呟く。
「戯言は済んだか。じゃぁ逝け、今すぐに!!…って、お前、確か特選部隊のリキッドだな?
ってことはハーレムの差し金か、てめぇ。」
「違うっス!!俺はこの島の番人で特選部隊とは…」
「…あのクソ獅子舞。てめぇの部下使ってまでセクハラとは上等じゃねぇか。」
言い募ろうとするリキッドを無視してシンタローは誤解したまま事実を曲解する。
「は?あの何か勘違いしてるみたいっスけど……。」
「おお、おお、久々に会ったが相変わらず現状は変わってねーみたいだな。
ガンマ団のお嬢様?」
さらに言い募ろうとしたところで後ろから特選部隊隊長、ハーレムが現れる。
「誰がお嬢様だ!!!!!てめぇこそまだ生きてたのかよアル中。
こんなとこに来てまで部下使ってセクハラとは相変わらず姑息なエロ親父だなぁ?おい。」
曲解したままのシンタローはハーレムにそう言って食って掛かる。
「なーに勘違いしてんだ?だがあんなチェリーボーイのつたない技でもしっかり感じてんだろ?
なんせその身体は俺様が調教した身体だからな。俺がいない間もちゃんと寝技鍛えてたか?」
シンタローの嫌がる言葉を選んでハーレムはそう言う。
そんなハーレムに無言のままシンタローは彼の頭を狙って後ろ回し蹴りを繰り出す。
寸でのところでハーレムはそれを受ける。
だが、受けたその腕は痺れていた。
「…アンタの忠告はしっかり受け取ったよ。ちゃんと鍛えてたさ。アンタの言う
下品な技じゃなくて体術の方を基礎からみっちりとな。」
三年前に突然女性化してしまったシンタローは女性体となったせいで
筋肉がつきにくい体質になってしまった。
そのために、合気道を中心に、もう一度身体を鍛えなおしたのだった。
総帥としての激務の合間に。
幸いにも仕官学校時代から体術は得意だったから知識としては十分だった。
「はっ、相変わらず負けず嫌いだな。だが、半年前のあの事件、忘れたわけじゃねぇだろ?」
ハーレムがそう言うと、シンタローの目つきが変わった。
「それぐらいにしてもらおうか、ハーレム叔父貴。それは今話題にするには場所が悪すぎる。
…力不足だったのはシンタローだけじゃないはずだ。俺や貴方を含めてな。」
二人の間に入り、シンタローを庇うようにそう言うキンタロー。
「てめーも相変わらずかキンタロー。」
そんな様子に溜息を吐きながら呟くハーレム。
「当然だ。俺以外に誰がシンタローを止めつつ補佐できるヤツがいる。」
不敵に笑いながらそう言うキンタロー。
そんなキンタローに、ハーレムは彼にだけ聞こえるように囁く。
「前にも一度忠告したはずだ。そんな調子じゃアイツにゃ一生伝わらねぇってな。」
「…俺は貴方やマジック伯父貴とは違う。そんな愛し方をしたいわけじゃないんだ。」
そうキンタローは返した。
勿論、ハーレムにしか聞こえないように。
目まぐるしく展開していく目の前の現状に、
自分がチェリーだという発言に反論する暇もなく眺めていたリキッドが、
『ロタロー』に関してシンタローと一触即発するのはこのすぐ後だった。
「しかし、ちょっと会わない間に随分縮んだな、シンタロー。」
コタローがシンタローの総帥服を見て力を暴走させ、さらにそれをパプワが
止めた後のことだった。
「うるせー。コレもみんな、あのクソッ玉のせいだよ。」
溜息を吐きながらそうぼやくシンタロー。
「それに胸だってこんなに柔らかくなかったぞ。」
そう言うと、いつの間にか座り込んでいるシンタローの懐に入って、
パプワはその胸をポンポンと触る。
「あ、あのな、パプワ。今俺は一時的に女の身体になってから言うけど、
普通、女の人の胸にいきなり触るのはしちゃいけないことなんだぞ?」
顔を赤らめ、『一時的に』という部分を強調しながら
シンタローはパプワに説く。
生まれてこの方、異性の大人(ウマ子を除き)に会ったことの無いパプワは知らなくて
当然といえば当然のことを。
「そーだよ、パプワ君。女の人にそんなことするのは失礼だよ。」
ひょっこり顔を出したロタローが口添えする。
「…なんなら君も触ってみるかい?」
そんなロタローに、ちょっとトリップ気味に鼻血を垂らしながらそう言うシンタロー。
「止めろ!!!!シンタロー!幾らなんでもそれは犯罪だぞ!!!!逆セクハラだ!!!!!
いいか、セクシャルハラスメントだぞ!!!!!」
やや錯乱気味にキンタローがトリップ気味に危ないことを言い出したシンタローを
止めに入る。
「チャッピー、餌。」
自力でトリップ世界に旅立ってしまったシンタローに向かって、パプワはチャッピーを
けしかける。
女体化していようがなんであろうが、やはりパプワの躾は容赦なかった。
「あがーーーーー!!!!!」
チャッピーに頭をかじられながら走り回るシンタロー。
「コレで少しは頭に上った血もさがっただろう。」
相変わらずの調子でそう言ってのけるパプワ。
「もう、誰なの?このすぐ流血する女の人は。美人なのに変な人だね。」
危うく女の人の危ない罠にはまりかけたロタローが顔を赤らめながらそう言う。
「あーーーー!もう、なんでもいいからコタローこっちに返せよ、パプワ!」
やっと本来の世界に戻ってきたシンタローがチャッピーを抱きかかえながらそう叫ぶ。
「ダーメ」
そんなシンタローに、あっさりそう切り返すパプワ。
「シンタロー、お前、何でこの島でそんな重たそーな服着てんだ?
そんな服着てたら心まで重たくなるぞ。」
その言葉はシンタローの胸を刺すには十分な言葉だった。
「その服脱いだら、僕の家に遊びに来てもいーからな。」
「バイバーイ。またねー。」
二人のちみっ子はそう言うと帰っていった。
ずっと書きたいと思ってましたがついにやってしまいました。
原作ベースの女化話。この先続きを不定期に連載するつもりです。
半年前の事件云々は裏作った後に入る予定の駄文の複線です(爆)
いやしかし、リキッドが総帥の乳を云々のところはなんとなく
ガッシ●のフ●ルゴレを思い出してしまいました(笑)
(この人の声、PAPUWAのリキッドの声なんですよ(笑))
チチもげ大好きだ!(黙れ。)
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