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m*

自分を乗せたまま止まってしまったエレベーターの中で、シンタローは深いため息をついた。

あぁ、まったくついていない。

特に急いでいたわけでは無いけれど、それにしたって何もマジックと二人きりで居合わせている時に
止まらなくても良いだろうに。
密室に『二人きり』なんてあまりにも都合が悪すぎる。
シンタローがちらりと目線を横にいるマジックの方に向けると、案の定彼はこの状況を楽しんでいるかのように
顔を綻ばせていた。
・・・絶対に話しかけたくない。シンタローは視線を元に戻すと壁を背にしてその場にしゃがみ込む。
いつものようにしつこく喋りかけてくるかと思っていたら意外にも彼が長いこと黙ったまま立っているので
シンタローは自分の方が何だか落ち着かなくなり、もう一度彼の方に目をやると真っ先にマジックの手が視界に入って
‘男のくせに随分と綺麗に爪を整えているんだな’とシンタローが聞くと

「シンちゃんの中を傷つけないように気を遣ってるんだよ」

とマジックは答えた。
此処がエレベーターの中でなければ、即座に眼魔砲をぶっ放されていたところだろう。
シンタローの顔は怒りと羞恥でひくひくと引きつっていた。
「余計なお節介だ。」
そう嫌味を吐いてやると、マジックはふ・と無邪気に微笑んで見せた。
「あぁ、そうか。シンちゃんは痛い方が好きだもんね。」
揶揄された事に腹を立て、シンタローは勢い良くその場から立ち上がりマジックの胸元を両手で掴む。

アンタなんか、オレがその気になればすぐにでも襲えちまうんだぜ。

どすの利いた声で言ってやると
「そうなんだ。知らなかったな。」
と笑われてしまった。
その人をおちょくった態度にシンタローは怒りを覚えて、気が付けば思わず、彼の首元を痕が残るほど強く噛んでいた。
マジックが低く呻いたのが解かる。
ざまぁみろ、とシンタローは一度噛んだ場所と違う所を同じように強く噛んだ。
それを何度も繰り返している内に腰元を強く抱かれて、シンタローが口を離すと彼は静かに微笑んで見せた。

声が出そうになったら、そうやって噛んでると良い。

囁かれた言葉にシンタローは全身の血の気が引くのを感じた。
マジックの腕から逃れようとしても、こうも腰をがっしりと強く抱かれた状態ではそれも無駄な抵抗に終わるだろう。
ずるりとマジックの指が服の隙間から入り込み、何の前戯も施されていないそこを、遠慮なく貫いた。
「――――――・・・・・ッ・・・!」
激痛に身体が仰け反る。
まさか、こんな事をされるとは予想もつかなかった彼はマジックの肩に顔を埋もれるようにして声にならない悲鳴を上げた。
こんな、いつ動き出すか解からないエレベーターの中で、一体どんな神経をしてるんだと怒鳴ってやりたかったが下半身の痛みでそれも叶わない。
カメラだってあるって言うのに。
荒い息をついて痛みに耐えていると、マジックは冷たくシンタローに言い放った。
「コートも着ているし、最後までしなければ何をしてるかまでは見えないよ」
次第に増えていく指に、シンタローはマジックにしがみ付く事しかできなくなっていった。
内部を弄られながら、中心に手をかけられる。
直接触れてくる手の感触にびくびくと悔しいほど感じてしまい、頬が快感で赤く染まっていく。
熱い吐息が途切れる事なくシンタローの口から零れた。
「はぁ・・・、あッ・・・・」
すっかり濡れてしまっていやらしく蠢く内壁を爪で引っ掻かれる度気持ち良くて、
指だけで腰がこんなにも悶えてしまっている事をマジックに気付かれる事が嫌でしょうがなかった。
啄ばむようなキスの合間につく息が、たまらなく熱い。
「やっぱり痛いのが好きなんだね」と呟く声に、シンタローが何も言い返さなかったのは
肯定を示すためじゃなく、キスをやめたくなかっただけなんだと言う事に彼は、マジックは解かっているだろうか。
深いキスと、肌に触れる指先。
それら全てにシンタローは酔い痴れた。
開放を促されるように、先端を押される。白濁した液体がマジックの服と、掌を汚した。
「くそ・・・ッ」
はぁ、と息をついて彼を見ればやはり笑っていて、おまけに
「シンちゃんも変態だね。パパと同じ。」
とまで言われてしまった。
やるせない気持ちになったが、それでもまた唇を求められてしまえば再び目を閉じてしまう。
このまま時が止まってしまえば良いのにとすら考えてしまう自分は、もしかしたら本当にこいつと同じ変態なのかもしれない。
そう思いながら、シンタローは彼を強く抱きしめた。
扉が開くまで、ずっと。
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