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 夕方のガンマ団内の公園で、士官学校生が2人、自主トレのためにロードワークを行っていた。2人は広い公園を並んで黙々と何周か走っていたが、ある時、1人が、
 「―――オイ、あのずっと向こうの木の蔭にいるのって・・・、確か幹部のア」
 そう口にすると、彼の友人は、
 「シッ!その名前を口に出すなッツ!見なかったことにしろ!!」
 と、小声で注意した。
 「えっ?何でだよ??まぁいいか・・・。あっ、あのベンチに座っているのって、新総帥のシンタローさんじゃねぇか!相変わらずカッコいいし、なんつーか、男だけど綺麗だよなぁ・・・。隠し撮り写真が売れるのも分かる気がするなっ!!」
 約100メートル程先のベンチには、トレーニングウェア姿のシンタローが、ベンチにドッカリと座ってタオルで汗を拭いていた。
 「ちょっと、待て」
 と、友人が走るのをやめて立ち止まったので、
 「ん?何だ??」
 と彼も立ち止まった。友人が手招きするので近づくと、
 「オイッツ、あまり大声で喋んなよッ!もし万一聞こえてたらどーすんだ!?」
 と、友人は小声で叱るように言った。
 「フツー、こんな距離からは聞こえねぇんじゃねーの?それに、総帥は、こんなことぐらいで一々怒るほど心が狭かねーと思うぜ?」
 「馬鹿ッ、お前、まだわかんねーのか!?問題は総帥じゃねーんだよ!」
 そう言って、シンタローのいる方角を見ると、
 「マズイッツ!」
 と友人は青ざめた顔になり、
 「気付かれたかもしんねーけど、とにかく逃げるぞッツ!!」
 と言って彼の腕を引っ張り、もと来た方向に猛ダッシュで走り始めた。
 「なっ、何だぁ!?」
 どうにも状況が把握できていないような彼に、友人は逃げながら、
 「とにかく、俺は、演習で目の敵のよーにシゴかれたり、将来、戦死確定な戦闘地域に配属されるのだけは勘弁してほしいんだよっ!」
 そう小声でまくし立てた。
 「??」
 彼は、今だに状況をよく理解できていないようであったが、とりあえず友人に引っ張られるまま走っていった。


 アラシヤマは、木の蔭で溜息を吐いた。
 「なんやの、あのガキども・・・。しっかり聞こえてましたわ。わては、そこまで心の狭い男やおまへんで?大人どすし、常識ぐらいありますしな。でもまぁ、今度演習の機会があったら、お望みどーり、からかってやりまひょか。そして、シンタローはんの隠し撮り写真は当―然っ、没収どすな。それよりも、今はシンタローはんの方どすえ~!」
 アラシヤマが木の陰からベンチの方を窺うと、シンタローの姿は一瞬の間に消えていた。
 (あっ、ベンチに居てはらへんッツ!?わっ、わてのベストショットがー!!“タオルで汗を拭くシンタローはんv”を撮り逃したやおまへんかッツ!! )
 アラシヤマがかなり焦って、木の陰から一歩踏み出すと、
 「そこかッツ!眼魔砲ッツ!!」
 いきなり高密度のエネルギーの塊が襲ってきた、ので、命の危機を感じたアラシヤマは、ガンマ団ナンバー2の実力で、ギリギリで避けた。
 「シ、シンタローはーんッツ!!本気でわてを殺すおつもりどすかッツ!?」
 冷や汗を掻きながら、道に出たアラシヤマがシンタローにそう言うと、
 「チッ、外したか・・・」
 シンタローは、忌々しそうにそう言った。そして、
 「さっきから、どーも、キモい視線を感じるとおもったら、やっぱオマエか。ってゆーか、変態は死ね」
 と言ったが、
 「シンタローはーん!変態ってなんどすのんッツ!?酷うおます~!!!」
 「・・・その、手に持ってるデジカメは何なんだヨ?」
 アラシヤマはさらに冷や汗をダラダラ流しながら、明らかに作り物の笑顔で、
 「えっ!?これどすかぁ!?もちろん盗さ、じゃなくて、ホラ、風景写真どすッツ!わては自然大好きっ☆どすから!!」
 デジカメを持った手を後ろに隠した。
 「フ―――――ン。」
 シンタローは、明らかに信用していない目でアラシヤマを見、手を前に差し出した。
 「なっ、何どすか??」
 「見りゃわかんだろ?とっとと、カメラ渡せッツ!」
 「い、嫌どすえ~」
 「あっそ。えーっと、確か、一年半ぐらいかかる遠征の募集があったよなァ・・・」
 「わ、わかりました・・・。渡しますから、一年半は勘弁しておくれやす」
 アラシヤマは、明らかにガックリときた様子で、渋々シンタローにカメラを手渡した。
 と、シンタローはいきなり、地面にカメラを思いっきり叩きつけた。カメラはバラバラに壊れた。
 「あ゛――――ッツ!!」
 「あんだヨ?なんか文句あっか!?」
 シンタローが喧嘩腰にそう言うと、
 「いえ、何もありまへん・・・。ただ、このカメラ、お気に入りやったんどす」
 自業自得とはいえ、あまりにもアラシヤマの落ち込み様がひどかったので、シンタローは少々罪悪感が芽生えたのか、
 「―――カメラの弁償はしねーからナ!・・・ただし、1分だけなら何でもオマエのいうこときいてやってもいいゼ?」
 と提案した。
 アラシヤマは、
 「えっ!?ほんまどすかぁ??」
 思いがけないチャンスにオロオロしていたが、シンタローが腕時計を見て、
 「20秒経過。」
 と言うと、
 「ほ、ほな、目を閉じといておくれやすッツ」
 そう言ったので、シンタローは目を閉じたが、何事も起こらなかった。
 「あと、10秒だゼ?」
 と言うと、ようやく覚悟を決めたのか、シンタローの頭を両手で引き寄せ、キスをした。
 (あっ、コイツ舌入れやがって)
 シンタローは、(調子乗ってんじゃねぇッツ!)とムカついたが、ふと、アラシヤマの背中に手を回すと、彼の舌に自分の舌を絡めた。
 そして、突然、シンタローはアラシヤマから離れた。
 「なっ、何どすのんッツ!?」
 未だに状況把握が出来ていないアラシヤマに向かって、シンタローは、
 「ゼロ」
 と言って、ニカッと笑った。
 「シ、シンタローは~ん・・・」
 アラシヤマは思わずその場にしゃがみ込んだが、シンタローは、
 「これでチャラだからなッツ!あと、今度ストーカー行為と、隠し撮りをしやがったら、殺す」
 と言い捨てると、その場を後にした。
 「かっ、可愛いおす!あっ、鼻血が・・・」
 勿論、その後、アラシヤマのストーカー行為は止む事は無かった。










キモアラ万歳同盟様参加記念に書かせていただきましたが、アラシヤマが目指していたよりもキモくな
く、結構オイシイ思いをしている気が・・・(反省)。ロック様~!もし、こんな話でよろしければ、ロック様に
捧げます・・・(土下座)。


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