なみだに弱い
トゥルルル
「はい。高松ですが、どうかなさいましたか?」
「たかまつぅ…」
「!?…シンタロー様?」
「パパがね、たいへんなの。シンタローとおふろ入ってたらね、血を流して倒れちゃったの。」
「総帥が!?わかりました。今すぐ参りますからそこにいてくださいね。」
「うん。」
「………なんとか一命は取り留めました。」
「……そうか。」
「サービスおじさん、パパはだいじょうぶ?」
「もう大丈夫だよ。シンタロー。でもよく高松に連絡したね。」
「まえにぼくがお熱したときパパがそうしてたんだよ。」
「……シンタロー。これからは一人で風呂に入りなさい。」
「えぇ~?どうして?」
「お前ももう6歳だ。これくらいになったのなら一人でお風呂にはいるものなのさ。」
「うん!わかった。明日からそうするね。」
「いいこだ。じゃあお前はもう寝なさい。パパはおじさんが看てるから。」
「うん。おやすみなさい、おじさん、高松。」
「おやすみ。」
「おやすみなさい。」
パタン。
「……兄さんが倒れた原因はやはり?」
「ええ、先ほどは突発な血管破裂による出血多量なんていいましたけど。」
「……要するに鼻血か。」
「……恐ろしいことです。私も気を付けなければ…」
サービスはそのとき、もし兄と友人が鼻血なんかで死んだらもうガンマ団には一生帰ってくるものか。と思いました。
2004/
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