■ハッピー☆ヴァレンタイン■
どこかそわそわとしてしまう、2月14日。
例えば、少し早起きして髪をセットしたり・・・
身なりを整えたりしてしまう。
なんだか空気も桃色に見えてしまったり。
・・・そんなものは高校生まで。
二十歳を超えたら、チョコがもらえようが、もらえなかろうが関係ない。
と思っている。のに・・・二十歳をとっっっくに過ぎたオヤジが朝からなんかやってやがる!!
「てめえ、何してんだよ」
確か、朝は白のスーツを着てた・・・お昼近くにはベージュ。そして昼過ぎ・・・今身につけている色はピ ンクときた。
胸には赤いバラが刺さっていて。
そんな浮き足だった様子にイライラと髪をかきあげて、ギロリと見やれば・・・
「何って・・・何が?」
姿身の鏡の前に立つと、ハテなとばかりに首を傾げて、親父が俺を見やる。
「だから、何色めきたってんだって言ってんだよ」
次に出る言葉はきっと、「バレンタインだから」に決まってる。っと思いながらも問いかけると案の定、思 った通りの答えが帰ってきた。
「だって、バレンタインだよ」
(そら、きた!!ビンゴ!!)
表情は変えずにやっぱりと・・・
どこまでも季節イベントを味わうやつだなぁっと感嘆としつつも、シラっとした気持ちで冷たく見やった。
(まだ欲しいのかよ・・・)
部屋の中には執務室だっていうのに、足の踏み場が無いほどチョコレートで埋め尽くされている。
こんなにまで、もらってまだもらう気でいるのかと思うと、呆れを通り越して感動さえ覚える。
「そんなに、あんたが甘いもの好きとは思わなかったぜ」
金・銀・赤など色々なリボンと見るからに、高価だと分かる豪華なラッピングが見たくなくとも、目に入る 。
それらを見回して、言葉を漏らした。
どうにもトゲトゲしい言葉が口からついてでる。が、それが嫉妬からだとは思いたくない。
あれだ・・・親父のが俺よりも、チョコが多いから・・・そうに決まってる。
張りあう気など、1ミリたりとも無いが・・・どこか負けているようで、感に触る。
できればこんな日は、親父と顔を合わせてたくない。
・チョコをせびられるか
・チョコをくれるか・・・
・親父のFanの多さを思い知らされるか・・・
3つに1つ。どれも当てはまるから、しゃれにならない。
それでも、親父に用がある・・・なんとか、3つの考えを頭の隅に追いやると、いざっ出陣!とばかりに親 父の部屋に来てみれば、
執務室は、チョコレート部屋にかわっていた。
文字通り、部屋中チョコで埋め尽くされている。これほどまでとは、露にも思わなかった・・・。
もし、部屋がこんな現状だと知っていたならば、絶対来なかったな・・・
こういうときは、あれだ・・・『とにかく、早く用件を済ませて戻るに限る』改めて心に思うと、決意を込 めてマジックを見れば。
目の前の男は、手鏡で前髪の調整をしながら、誇らしげに上目づかいに俺を見つめていて・・・
「あ~これは、置き場所が無いからココに置いているだけ、せっかくのバレンタインじゃないか・・・ね」
などと誇らしげに笑いやがる。
なんで、こいつは一つ一つの動作がこうも気障ったらしいのか。っと頭の隅で思っていると。更に
「別に甘いものなんか、欲しくないよ。どんなにたくさんのチョコや贈り物を貰ったって・・・」
言葉をいったん切ると、俺の右手の指先を手にとって軽く握りしめた。
それは、腕を引けばたやすく振りほどけるほどの力しかなくて・・・その仕草が気障ったらしいのに、なぜ か映画のワンシーンのようで・・・見入って次の言葉を待っていた。
「シンちゃんから、愛の印がもらえなければ意味は無いよ・・・だからこうやって、一番いい姿を見て欲し くて一日に何度も着替えたりして・・・全てシンタローに良く思われたい。と思うからこそだよ。 可笑し いだろう?」
そう言って、手の甲に軽く唇を落とされた。
ひんやりとした、柔らかい唇の感触にハっと我にかえる時には、しっかり手が握られていて強く引いてもガ ッチリと捕らわれていた。
「離せよ・・・・・・」
どんなに腕を引いても抜くことができなくて、腹ただし気に睨み付ければ、やんわりと笑みを浮かべながら 、視線を俺に向けたまま、今度は指先に唇を落とされた。
「シンちゃんから愛の言葉をもらったら、この手を離してあげる」
簡単だろう?っと悪戯に笑う親父が・・・こんなにもチョコをもらいながら、俺からの言葉を欲する親父が ・・・不覚にも可愛いとさえ思うのだから・・・全っっくもって俺も手に負えない。
それでも、甘いに香り酔ったふりして、甘い言葉をつむんでも・・・バレンタインならば許され る。
こんな日だからこそ、たまには・・・・・・な。
2005/02/14
Happy Valentine
@EnD@
---------------------------------
あ、甘い・・・甘いじゃん!!
そうでもない?
恥ずかしくて、裸足で逃げ出したいので余計ないいわけは言いますまい。
これは、2月バレンタインということでメルマガにてお送りさせて頂いたものになります。
当初メルマガ限定ということでしたが、楽しんで頂けるならばUPしようと、半年以上もたってからのUP です。
確かこれを配信した足で、秋葉原に向かった覚えがあります。
友達の結婚式の二次会にDVDのコメント集を贈ろう!ということになり、編集ソフトを秋葉原まで買いに いきました。
全く何を買ったらいいか、検討もつかず・・・
『簡単できれいにできるのを下さい』とお使いを頼まれた子供のようなことを、ひたすら店員さんに訴えて いたのを覚えています。
あのときの店員さんありがとうございます!おかげで、無事完成しました☆
それでは、そんな思い出とともに(?)気に入って頂けたならば幸いです。
幸央
2005/09/22-UP
どこかそわそわとしてしまう、2月14日。
例えば、少し早起きして髪をセットしたり・・・
身なりを整えたりしてしまう。
なんだか空気も桃色に見えてしまったり。
・・・そんなものは高校生まで。
二十歳を超えたら、チョコがもらえようが、もらえなかろうが関係ない。
と思っている。のに・・・二十歳をとっっっくに過ぎたオヤジが朝からなんかやってやがる!!
「てめえ、何してんだよ」
確か、朝は白のスーツを着てた・・・お昼近くにはベージュ。そして昼過ぎ・・・今身につけている色はピ ンクときた。
胸には赤いバラが刺さっていて。
そんな浮き足だった様子にイライラと髪をかきあげて、ギロリと見やれば・・・
「何って・・・何が?」
姿身の鏡の前に立つと、ハテなとばかりに首を傾げて、親父が俺を見やる。
「だから、何色めきたってんだって言ってんだよ」
次に出る言葉はきっと、「バレンタインだから」に決まってる。っと思いながらも問いかけると案の定、思 った通りの答えが帰ってきた。
「だって、バレンタインだよ」
(そら、きた!!ビンゴ!!)
表情は変えずにやっぱりと・・・
どこまでも季節イベントを味わうやつだなぁっと感嘆としつつも、シラっとした気持ちで冷たく見やった。
(まだ欲しいのかよ・・・)
部屋の中には執務室だっていうのに、足の踏み場が無いほどチョコレートで埋め尽くされている。
こんなにまで、もらってまだもらう気でいるのかと思うと、呆れを通り越して感動さえ覚える。
「そんなに、あんたが甘いもの好きとは思わなかったぜ」
金・銀・赤など色々なリボンと見るからに、高価だと分かる豪華なラッピングが見たくなくとも、目に入る 。
それらを見回して、言葉を漏らした。
どうにもトゲトゲしい言葉が口からついてでる。が、それが嫉妬からだとは思いたくない。
あれだ・・・親父のが俺よりも、チョコが多いから・・・そうに決まってる。
張りあう気など、1ミリたりとも無いが・・・どこか負けているようで、感に触る。
できればこんな日は、親父と顔を合わせてたくない。
・チョコをせびられるか
・チョコをくれるか・・・
・親父のFanの多さを思い知らされるか・・・
3つに1つ。どれも当てはまるから、しゃれにならない。
それでも、親父に用がある・・・なんとか、3つの考えを頭の隅に追いやると、いざっ出陣!とばかりに親 父の部屋に来てみれば、
執務室は、チョコレート部屋にかわっていた。
文字通り、部屋中チョコで埋め尽くされている。これほどまでとは、露にも思わなかった・・・。
もし、部屋がこんな現状だと知っていたならば、絶対来なかったな・・・
こういうときは、あれだ・・・『とにかく、早く用件を済ませて戻るに限る』改めて心に思うと、決意を込 めてマジックを見れば。
目の前の男は、手鏡で前髪の調整をしながら、誇らしげに上目づかいに俺を見つめていて・・・
「あ~これは、置き場所が無いからココに置いているだけ、せっかくのバレンタインじゃないか・・・ね」
などと誇らしげに笑いやがる。
なんで、こいつは一つ一つの動作がこうも気障ったらしいのか。っと頭の隅で思っていると。更に
「別に甘いものなんか、欲しくないよ。どんなにたくさんのチョコや贈り物を貰ったって・・・」
言葉をいったん切ると、俺の右手の指先を手にとって軽く握りしめた。
それは、腕を引けばたやすく振りほどけるほどの力しかなくて・・・その仕草が気障ったらしいのに、なぜ か映画のワンシーンのようで・・・見入って次の言葉を待っていた。
「シンちゃんから、愛の印がもらえなければ意味は無いよ・・・だからこうやって、一番いい姿を見て欲し くて一日に何度も着替えたりして・・・全てシンタローに良く思われたい。と思うからこそだよ。 可笑し いだろう?」
そう言って、手の甲に軽く唇を落とされた。
ひんやりとした、柔らかい唇の感触にハっと我にかえる時には、しっかり手が握られていて強く引いてもガ ッチリと捕らわれていた。
「離せよ・・・・・・」
どんなに腕を引いても抜くことができなくて、腹ただし気に睨み付ければ、やんわりと笑みを浮かべながら 、視線を俺に向けたまま、今度は指先に唇を落とされた。
「シンちゃんから愛の言葉をもらったら、この手を離してあげる」
簡単だろう?っと悪戯に笑う親父が・・・こんなにもチョコをもらいながら、俺からの言葉を欲する親父が ・・・不覚にも可愛いとさえ思うのだから・・・全っっくもって俺も手に負えない。
それでも、甘いに香り酔ったふりして、甘い言葉をつむんでも・・・バレンタインならば許され る。
こんな日だからこそ、たまには・・・・・・な。
2005/02/14
Happy Valentine
@EnD@
---------------------------------
あ、甘い・・・甘いじゃん!!
そうでもない?
恥ずかしくて、裸足で逃げ出したいので余計ないいわけは言いますまい。
これは、2月バレンタインということでメルマガにてお送りさせて頂いたものになります。
当初メルマガ限定ということでしたが、楽しんで頂けるならばUPしようと、半年以上もたってからのUP です。
確かこれを配信した足で、秋葉原に向かった覚えがあります。
友達の結婚式の二次会にDVDのコメント集を贈ろう!ということになり、編集ソフトを秋葉原まで買いに いきました。
全く何を買ったらいいか、検討もつかず・・・
『簡単できれいにできるのを下さい』とお使いを頼まれた子供のようなことを、ひたすら店員さんに訴えて いたのを覚えています。
あのときの店員さんありがとうございます!おかげで、無事完成しました☆
それでは、そんな思い出とともに(?)気に入って頂けたならば幸いです。
幸央
2005/09/22-UP
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