●amorous affair●
「あかりをつけましょ ぼんぼりに~、お花をあげましょ 桃の花~・・・ッ・・・!!」
執務室をなんだと思っているのか・・・執務室とは文字通り【事務を取り扱う部屋】で・・・
決して歌なんぞ歌って、大工仕事をする部屋じゃない!!
それなのにこの・・・この男。
ウキウキと特大の階段のようなものを設置している。隣りには赤い布が転がっていて・・・。
ま、まさか・・・雛壇??まさかと思いたいが・・・幅が2m奥行きが1m強の階段が何段か出来上がっている。
親父の執務室を訪れて、一番に眼に入ったのがこの光景。
一瞬、場所を間違えたのかと疑うほどだ。が、間違いなくここは親父の部屋でその男は俺に背を向けたかたちで、『ひな祭り』の歌とともに作業は進んで行く。
ドアによりかかってたっぷり5分、唖然という言葉がぴったりの面持ちで親父をみていたが我慢の限界。
思わず、持っていた書類を筒状に丸めて親父の金髪の頭めがけて振り下ろした。
スパーン!!
小気味のいい音が室内に響き渡る。
「イタタ・・・。急に叩くことないじゃないか、乱暴な子だね~」
「てめぇ~何やってんだよ!!!」
俺は持っていた書類で目の前の雛壇を指差すと、親父は叩かれた部分に手を当てながら苦笑して、俺に向き直った。
「え・・・何って?雛壇でしょ・・・少し大きいかもしれないけど」
サラリと事も無げにいうと、再び階段・・・雛壇作りに没頭しはじめた。
こいつにはついていけない。毎回、毎回思うけど・・・この親にして、この子あり。俺と親父のことじゃない。
グンマと親父のことだ。この突拍子もない発想は遺伝子の何ものでもない。本当に思いやられる。
「大きさの問題じゃねぇよ。ひな祭りをなんだと思ってる。桃の節句・ひな祭りは女の祭りなの。男の家族には関係のない行事!!」
大人気ないっと思いつつ、声を荒げずにはいられなかった。息を荒くする俺に親父は「そうだよ」っと笑みを浮かべてうなづいた。
「だったら・・・」
分かってるならやるんじゃねぇよ。あ~頭が痛くなってきた。最近の偏頭痛デビューは8割がたコイツの責任だ。
頭の奥でズキズキと訴えてくる痛みに、左手でこめかみの部分を押さえると・・・もうまともに言うだけ無駄だという気になってきた。
出直そう。っと俺が親父に背を向けると、いきなり手首を捕まれた。
ぎょっとして振り向く俺に、膝をついて作業をしていた親父が、拘束していない手でスーツのホコリを叩いて立ち上がる。
そうなると、悔しいが親父の方が幾分・・・俺を見下ろすような形になる。身長差なのだから仕方がないといえばその通りだが・・・なんだか小バカにされているようで自信たっぷりの口元に腹がたつ。
「なんだよ。邪魔しないから、勝手に続けてろ」
親父に背を向けて、手を振り解こうとするも・・・ますます握られた手首に力が加えられ、後ろから手が伸びたと思ったら抱きすくめられるような体勢になっていた。
「シンちゃんがいなければ始まらないんだ」
耳元で急に真剣な声で囁かれて、ビクリと身体が強張ると、その態度に後の親父が喉の奥で笑うのが聞こえる。
ムっとして、言い返そうと思ったが、どうせ聞いちゃいないどろうと、手に拳を握りなんとか平静を装った。
「だ・か・ら!!女の子の節句なの。男でとっくに成人した俺には全っっっく関係無いわけ」
いい加減にしろっと、足を前に踏み出すのに・・・実際には足が前に出るだけで床につくことができない。
いい歳して、馬鹿力な奴・・・ッ
「パパね、女の子が生まれたら、ひな祭りのお祝いしたかったんだ。キレイな格好させてね。 でも・・・もう無理だろう」
耳元で囁き吐息がかかる度に、身体が微か反応してしまう。
どうにか抑えようと思うのに、軽く噛まれて舌を差し込まれると、甘い刺激に抑えることができないそれでも、抗わずに入られない。。抵抗したって、こいつが離すわけがないと分かっていてもだ。
「やめろ!! 離せッッ!!なら、せいぜい今から頑張って、勝手につくれっ!!運がよければ女が生まれるかもな」
手足を動かして・・・っといっても片手は握られてるから実際は片手しか動かせていないが・・・それでもできる限り身体をバタつかせて、悪態をつく。
「ダーメ。パパの奥さんは生涯一人だけって決めてるの」
以外に一途な面があるんだなぁっと思いつつ、この手はなんだこの手は!!
「こら、手を入れるな・・・!!なら、養子ってのがあるだろうよ・・・ッ」
いつの間にか、腰を拘束していた手でジャケットのボタンが外され、シャツがズボンから引っ張り出されたかと思うと次の瞬間には、その隙間をぬって器用な手が素肌に触れた。
唯一、自由の聞く腕で親父の腕を掴んでも、歯止めにもならず・・・関係ないとばかりに動きまわるばかり。
「う~ん、それもなかなかイイ案だね。でも・・・もっとイイ考えがあるんだな~」
なんだと思う?と囁きながらピチャリと水音がして耳から唇が離れたかと思うと、耳たぶを甘噛してまた耳に戻る。
鼓膜に響く卑猥な水音に、まともな思考ができるはずもなく、顔を左右に振ることが精一杯で
「・・・ん・・・ッ、なんだよ?」
どうにか顔を背けようとするのに、追うようにして親父の顔も寄ってくるから避けたくとも、避けられない。
「なんだろうね~」
「あっ・・・ふざけろよ・・・てめぇ」
おちょくってんだか、ただ悪戯したいだけなのか・・・どっちなんだよ。たぶん両方なのかもしれないが・・・まったく行動を読むことができない。
腹部を這い回る手を避けるように、身体が徐々に前のめりになると、余計に身体を密着させられるハメになった。
心なしか、腰のあたりにカタいものが当たっているような・・・気が・・・気のせい・・・だよな・・・。
そんなことを考えていて、一瞬身体が硬直してしまうと、
その隙にとばかりに、わき腹を弄っていた手が這い上がって、胸のあたりにいったかと思うと指先が胸の突起を掠めた。
「ねー、なんだと思う?」
何度か指先が胸の突起を、触るか触らないかといった動作を繰り返して、突起の周りをクルクルと円を描きはじめた。
「ん・・・ッ、しるか・・・よ」
もどかしいその動きに、下半身からジワジワと来るものがある。
頭の中で警告する声が聞こえるが、火がつき始めた身体は、強い刺激を欲し始めているようで、薄い皮膚は何度も擦られるのに、いっこうにその中心には触れようとしない指の動きがひどく焦れったい。
やめて欲しいと何度も思うのに、もどかしい指先の動きに掴んでいた手に力をこめた。それでは抵抗というよりも、むしろすがっているようで・・・。
親父もそう思ったのか、耳元で微笑を浮かべた気配がする。
「・・・シンちゃんがおひな様になるってどう。きれいな着物を着て、楽しませてくれないかな」
そう言って耳のすぐ下をやや痛みを覚えるほどの強さで、吸いついた。
「そんなの・・・無理に・・・決まってんだ・・・ッぁん」
反論しようとして、突然乳首の先端に爪を立てられた。待ち望んでいた刺激に、自分でも驚くほど甘ったるい声が漏れた。
「イイ考えだろう? もちろんパパがお内裏様だよ。シンちゃんだけに恥ずかしい格好させないから・・・ね」
唇が耳から首筋に移動して・・・不規則にあたる唇と歯の感触に、足元からゾクゾクとしたなんともいえない快感が沸き起こる。
ふざけるな!!と叫べたらどんなにいいか・・・。
ともすると、変な声がでてしまいそうで精々、唇をかみ締めることぐらいしかできない。
「ほら、あそこ見てごらん・・・十二単用意がしてあるだろう」
親父の言う先に顔を向けると、巨大な雛壇の横に金屏風その後ろに下げられている艶やかな着物の数々が見えた。
「着るわけ・・・ないだろっ!! 」
俺がそういうと同時に、乳首の先端を爪ではじき上げて、親指と中指で固くシコリのできた乳首をこね回された。
こねくり回された所から、まるで電気が走ったような感覚が駆け抜ける。
その刺激に膝がガクガクと震えてしまうと、後ろの親父の体重もあって耐え切れずに崩れ落ちた。
あわや床と正面衝突かと目をつぶると、衝撃はなく・・・恐る恐る目をあけると少し毛の長い絨毯が目に入った。
どうやら親父が支えてくれたらしく、衝撃という衝撃はなく・・・ゆっくりと床に膝をついた。
それでも、ほうっと息をつく暇もなく、前に回った手が乳首をこねくり回す。
「危なかったね・・・。パパがいて良かったでしょ。 着る気になった?」
「誰のせいだ、誰の!! どけよ!!重いだろうがっ」
この体勢はまずい。膝をついて両手は床についている。四つん這いのような状態だ。これじゃ、何とでもしてくれっと言っているようなものじゃないか
まずいと思っているのに、どうすることも出来ない。俺の葛藤をよそに、親父の手はどんどんとエスカレートしていく。
ズボンに手がかけられ、カチャカチャと金属音がしたかと思うとベルトが緩められて、空いた隙間に手が滑り込んだ。
「ひゃっ・・・あ、あん」
ベルトを外されただけの窮屈な状態で、手が薄い布ごしに俺のペニスを扱きあげる。窮屈な場所で押し付けられるように手を動かされると、一気に熱が高まる。
どうにかしなければっと思うのに、気だけが焦り・・・うまくこの現状から逃げ出す術が浮かばない。
「着る気になった? 雛壇は丈夫に作ったからね、パパとシンちゃんが乗ったところで壊れないよ」
抜きあげられて、乳首を刺激されると自然と震える腰の動きを止めることが出来ない。そんな中でふとあの巨大な雛壇が頭に浮かぶ。
確か・・・階段になってたよな・・・。二人だけでいいなら、あんなにでかくするのか・・・
やっとの思いで首を左右に振るのに、親父の手は容赦がなく、たえまなく刺激が与えられる。嫌でも昂ぶっていくのが良くわかる。快感に目の前が滲んでいくようだ。
「ほら、早く「うん」って言わないと・・・シンちゃんの好きなサービスが入ってきちゃうかも」
「あ、はぁ・・・ん、んんっ・・・やっ なんて、言った?」
先端の一番敏感な部分に爪を立てられて、甲高い声が漏れた。そのせいで親父がなんと言ったか分からなくて・・・ただ分かるのは、この身体のもどかしさ。
そうして、俺が頷かないかぎりこれ以上強い刺激は与えられない、ということ。
その証拠に、強い刺激を与えた後は、軽く擦る程度のゆるゆるとした緩慢な動きに戻り・・・それでは、物足りなくて不自然に腰を擦り付けてねだってしまう。
「ほら、「うん」っていえばいいんだ。簡単だろう?」
耳元での卑猥な音に、鼓膜から犯されているようで、頷けば楽になるのだと・・・顔が動いた気がする。
自分が頷いているのか、左右に振ってるのかなど分からない。
ただ、この熱を解放したくて・・・。
そうするには頷くしなくて・・・
「さっさとイかせろよ」
気づけば、せかすように怒鳴っていた。
そんな俺の様子に、もうすこし色っぽい声を出してもいいのに。っと親父が苦笑して俺の身体を仰向けにすると、足を抱え込んだ。
「さ、シンちゃんの甘酒飲ませて」
そう言って、ズボンを下げられるジッパーの音がやけに耳に響いた。
*************
シンタローとマジックが盛り上がる部屋の外には、二人の兄弟がどうしたもんかと、たたずんでいた。
「ったく、兄貴のヤロー」
ハーレムがそう言って、ガリガリと頭をかくと、部屋の状況など気にならないのか、平然とサービスが言葉を返した。
「本部を離れるんじゃなかったのか?」
そんなサービスの言葉に「お前もな」っと一瞥すると顔をドアに戻してカラカラと豪快に笑い
「ただ酒飲めるって聞いたからな」
じゃなきゃ来ないぜ。っと自慢気にサービスを見る。
そんな兄弟の言葉にやっぱり。っと思ったのか一つため息をついて肩を竦めると踵を返した。
「おい、どこ行くんだ。 用事があんだろうがよ」
「この様子じゃ、相当かかる・・・お前も諦めた方いいぞ」
とだけ呟くと、既にサービスの姿は無く・・・。確かにっとハーレムが一人、笑みを溢した。
↑
ははは・・・。何が書きたかったのか、ひな祭りだからです。それに限ります。幸央にしては珍しくシンちゃん視点です。
ひゃぁ~難しい
なんせタイトルが【桃色遊戯】ですから~。遊び心万歳です。。。つもりです。
サービスとハーレムは難しい。もっと絡ませたかったです。ちぇっ。
ちゃんとひな壇Hも考えてたのに、たどり着けませんでした。
パパは人間ひな祭りをやりたかったわけです。自分とシンちゃんが一段目で、ハーレムとサービスが右大臣と左大臣(二人だから)かな~なんて思いました。
違うかな?実はちゃんと三人官女と五人囃とか考えてたのに、出てきません。
三人官女はティラミスとグンマとか・・・あれ違う?すみません、想像が非凡なもんでご想像にお任せします。
またまたイベント小説。実はイベント好きみたいです。バレンタインもやりましたし・・・
実はWeb拍手にUPしようとして、思ったよりも長くなったので止めました。
ご来読ありがとうございました。お楽しみいただけたら、嬉いです。
突発なので、誤字脱字がいつもの3割ましかと思いますが、ご了承下さいませ<(_ _)>
2005/03/03.
「あかりをつけましょ ぼんぼりに~、お花をあげましょ 桃の花~・・・ッ・・・!!」
執務室をなんだと思っているのか・・・執務室とは文字通り【事務を取り扱う部屋】で・・・
決して歌なんぞ歌って、大工仕事をする部屋じゃない!!
それなのにこの・・・この男。
ウキウキと特大の階段のようなものを設置している。隣りには赤い布が転がっていて・・・。
ま、まさか・・・雛壇??まさかと思いたいが・・・幅が2m奥行きが1m強の階段が何段か出来上がっている。
親父の執務室を訪れて、一番に眼に入ったのがこの光景。
一瞬、場所を間違えたのかと疑うほどだ。が、間違いなくここは親父の部屋でその男は俺に背を向けたかたちで、『ひな祭り』の歌とともに作業は進んで行く。
ドアによりかかってたっぷり5分、唖然という言葉がぴったりの面持ちで親父をみていたが我慢の限界。
思わず、持っていた書類を筒状に丸めて親父の金髪の頭めがけて振り下ろした。
スパーン!!
小気味のいい音が室内に響き渡る。
「イタタ・・・。急に叩くことないじゃないか、乱暴な子だね~」
「てめぇ~何やってんだよ!!!」
俺は持っていた書類で目の前の雛壇を指差すと、親父は叩かれた部分に手を当てながら苦笑して、俺に向き直った。
「え・・・何って?雛壇でしょ・・・少し大きいかもしれないけど」
サラリと事も無げにいうと、再び階段・・・雛壇作りに没頭しはじめた。
こいつにはついていけない。毎回、毎回思うけど・・・この親にして、この子あり。俺と親父のことじゃない。
グンマと親父のことだ。この突拍子もない発想は遺伝子の何ものでもない。本当に思いやられる。
「大きさの問題じゃねぇよ。ひな祭りをなんだと思ってる。桃の節句・ひな祭りは女の祭りなの。男の家族には関係のない行事!!」
大人気ないっと思いつつ、声を荒げずにはいられなかった。息を荒くする俺に親父は「そうだよ」っと笑みを浮かべてうなづいた。
「だったら・・・」
分かってるならやるんじゃねぇよ。あ~頭が痛くなってきた。最近の偏頭痛デビューは8割がたコイツの責任だ。
頭の奥でズキズキと訴えてくる痛みに、左手でこめかみの部分を押さえると・・・もうまともに言うだけ無駄だという気になってきた。
出直そう。っと俺が親父に背を向けると、いきなり手首を捕まれた。
ぎょっとして振り向く俺に、膝をついて作業をしていた親父が、拘束していない手でスーツのホコリを叩いて立ち上がる。
そうなると、悔しいが親父の方が幾分・・・俺を見下ろすような形になる。身長差なのだから仕方がないといえばその通りだが・・・なんだか小バカにされているようで自信たっぷりの口元に腹がたつ。
「なんだよ。邪魔しないから、勝手に続けてろ」
親父に背を向けて、手を振り解こうとするも・・・ますます握られた手首に力が加えられ、後ろから手が伸びたと思ったら抱きすくめられるような体勢になっていた。
「シンちゃんがいなければ始まらないんだ」
耳元で急に真剣な声で囁かれて、ビクリと身体が強張ると、その態度に後の親父が喉の奥で笑うのが聞こえる。
ムっとして、言い返そうと思ったが、どうせ聞いちゃいないどろうと、手に拳を握りなんとか平静を装った。
「だ・か・ら!!女の子の節句なの。男でとっくに成人した俺には全っっっく関係無いわけ」
いい加減にしろっと、足を前に踏み出すのに・・・実際には足が前に出るだけで床につくことができない。
いい歳して、馬鹿力な奴・・・ッ
「パパね、女の子が生まれたら、ひな祭りのお祝いしたかったんだ。キレイな格好させてね。 でも・・・もう無理だろう」
耳元で囁き吐息がかかる度に、身体が微か反応してしまう。
どうにか抑えようと思うのに、軽く噛まれて舌を差し込まれると、甘い刺激に抑えることができないそれでも、抗わずに入られない。。抵抗したって、こいつが離すわけがないと分かっていてもだ。
「やめろ!! 離せッッ!!なら、せいぜい今から頑張って、勝手につくれっ!!運がよければ女が生まれるかもな」
手足を動かして・・・っといっても片手は握られてるから実際は片手しか動かせていないが・・・それでもできる限り身体をバタつかせて、悪態をつく。
「ダーメ。パパの奥さんは生涯一人だけって決めてるの」
以外に一途な面があるんだなぁっと思いつつ、この手はなんだこの手は!!
「こら、手を入れるな・・・!!なら、養子ってのがあるだろうよ・・・ッ」
いつの間にか、腰を拘束していた手でジャケットのボタンが外され、シャツがズボンから引っ張り出されたかと思うと次の瞬間には、その隙間をぬって器用な手が素肌に触れた。
唯一、自由の聞く腕で親父の腕を掴んでも、歯止めにもならず・・・関係ないとばかりに動きまわるばかり。
「う~ん、それもなかなかイイ案だね。でも・・・もっとイイ考えがあるんだな~」
なんだと思う?と囁きながらピチャリと水音がして耳から唇が離れたかと思うと、耳たぶを甘噛してまた耳に戻る。
鼓膜に響く卑猥な水音に、まともな思考ができるはずもなく、顔を左右に振ることが精一杯で
「・・・ん・・・ッ、なんだよ?」
どうにか顔を背けようとするのに、追うようにして親父の顔も寄ってくるから避けたくとも、避けられない。
「なんだろうね~」
「あっ・・・ふざけろよ・・・てめぇ」
おちょくってんだか、ただ悪戯したいだけなのか・・・どっちなんだよ。たぶん両方なのかもしれないが・・・まったく行動を読むことができない。
腹部を這い回る手を避けるように、身体が徐々に前のめりになると、余計に身体を密着させられるハメになった。
心なしか、腰のあたりにカタいものが当たっているような・・・気が・・・気のせい・・・だよな・・・。
そんなことを考えていて、一瞬身体が硬直してしまうと、
その隙にとばかりに、わき腹を弄っていた手が這い上がって、胸のあたりにいったかと思うと指先が胸の突起を掠めた。
「ねー、なんだと思う?」
何度か指先が胸の突起を、触るか触らないかといった動作を繰り返して、突起の周りをクルクルと円を描きはじめた。
「ん・・・ッ、しるか・・・よ」
もどかしいその動きに、下半身からジワジワと来るものがある。
頭の中で警告する声が聞こえるが、火がつき始めた身体は、強い刺激を欲し始めているようで、薄い皮膚は何度も擦られるのに、いっこうにその中心には触れようとしない指の動きがひどく焦れったい。
やめて欲しいと何度も思うのに、もどかしい指先の動きに掴んでいた手に力をこめた。それでは抵抗というよりも、むしろすがっているようで・・・。
親父もそう思ったのか、耳元で微笑を浮かべた気配がする。
「・・・シンちゃんがおひな様になるってどう。きれいな着物を着て、楽しませてくれないかな」
そう言って耳のすぐ下をやや痛みを覚えるほどの強さで、吸いついた。
「そんなの・・・無理に・・・決まってんだ・・・ッぁん」
反論しようとして、突然乳首の先端に爪を立てられた。待ち望んでいた刺激に、自分でも驚くほど甘ったるい声が漏れた。
「イイ考えだろう? もちろんパパがお内裏様だよ。シンちゃんだけに恥ずかしい格好させないから・・・ね」
唇が耳から首筋に移動して・・・不規則にあたる唇と歯の感触に、足元からゾクゾクとしたなんともいえない快感が沸き起こる。
ふざけるな!!と叫べたらどんなにいいか・・・。
ともすると、変な声がでてしまいそうで精々、唇をかみ締めることぐらいしかできない。
「ほら、あそこ見てごらん・・・十二単用意がしてあるだろう」
親父の言う先に顔を向けると、巨大な雛壇の横に金屏風その後ろに下げられている艶やかな着物の数々が見えた。
「着るわけ・・・ないだろっ!! 」
俺がそういうと同時に、乳首の先端を爪ではじき上げて、親指と中指で固くシコリのできた乳首をこね回された。
こねくり回された所から、まるで電気が走ったような感覚が駆け抜ける。
その刺激に膝がガクガクと震えてしまうと、後ろの親父の体重もあって耐え切れずに崩れ落ちた。
あわや床と正面衝突かと目をつぶると、衝撃はなく・・・恐る恐る目をあけると少し毛の長い絨毯が目に入った。
どうやら親父が支えてくれたらしく、衝撃という衝撃はなく・・・ゆっくりと床に膝をついた。
それでも、ほうっと息をつく暇もなく、前に回った手が乳首をこねくり回す。
「危なかったね・・・。パパがいて良かったでしょ。 着る気になった?」
「誰のせいだ、誰の!! どけよ!!重いだろうがっ」
この体勢はまずい。膝をついて両手は床についている。四つん這いのような状態だ。これじゃ、何とでもしてくれっと言っているようなものじゃないか
まずいと思っているのに、どうすることも出来ない。俺の葛藤をよそに、親父の手はどんどんとエスカレートしていく。
ズボンに手がかけられ、カチャカチャと金属音がしたかと思うとベルトが緩められて、空いた隙間に手が滑り込んだ。
「ひゃっ・・・あ、あん」
ベルトを外されただけの窮屈な状態で、手が薄い布ごしに俺のペニスを扱きあげる。窮屈な場所で押し付けられるように手を動かされると、一気に熱が高まる。
どうにかしなければっと思うのに、気だけが焦り・・・うまくこの現状から逃げ出す術が浮かばない。
「着る気になった? 雛壇は丈夫に作ったからね、パパとシンちゃんが乗ったところで壊れないよ」
抜きあげられて、乳首を刺激されると自然と震える腰の動きを止めることが出来ない。そんな中でふとあの巨大な雛壇が頭に浮かぶ。
確か・・・階段になってたよな・・・。二人だけでいいなら、あんなにでかくするのか・・・
やっとの思いで首を左右に振るのに、親父の手は容赦がなく、たえまなく刺激が与えられる。嫌でも昂ぶっていくのが良くわかる。快感に目の前が滲んでいくようだ。
「ほら、早く「うん」って言わないと・・・シンちゃんの好きなサービスが入ってきちゃうかも」
「あ、はぁ・・・ん、んんっ・・・やっ なんて、言った?」
先端の一番敏感な部分に爪を立てられて、甲高い声が漏れた。そのせいで親父がなんと言ったか分からなくて・・・ただ分かるのは、この身体のもどかしさ。
そうして、俺が頷かないかぎりこれ以上強い刺激は与えられない、ということ。
その証拠に、強い刺激を与えた後は、軽く擦る程度のゆるゆるとした緩慢な動きに戻り・・・それでは、物足りなくて不自然に腰を擦り付けてねだってしまう。
「ほら、「うん」っていえばいいんだ。簡単だろう?」
耳元での卑猥な音に、鼓膜から犯されているようで、頷けば楽になるのだと・・・顔が動いた気がする。
自分が頷いているのか、左右に振ってるのかなど分からない。
ただ、この熱を解放したくて・・・。
そうするには頷くしなくて・・・
「さっさとイかせろよ」
気づけば、せかすように怒鳴っていた。
そんな俺の様子に、もうすこし色っぽい声を出してもいいのに。っと親父が苦笑して俺の身体を仰向けにすると、足を抱え込んだ。
「さ、シンちゃんの甘酒飲ませて」
そう言って、ズボンを下げられるジッパーの音がやけに耳に響いた。
*************
シンタローとマジックが盛り上がる部屋の外には、二人の兄弟がどうしたもんかと、たたずんでいた。
「ったく、兄貴のヤロー」
ハーレムがそう言って、ガリガリと頭をかくと、部屋の状況など気にならないのか、平然とサービスが言葉を返した。
「本部を離れるんじゃなかったのか?」
そんなサービスの言葉に「お前もな」っと一瞥すると顔をドアに戻してカラカラと豪快に笑い
「ただ酒飲めるって聞いたからな」
じゃなきゃ来ないぜ。っと自慢気にサービスを見る。
そんな兄弟の言葉にやっぱり。っと思ったのか一つため息をついて肩を竦めると踵を返した。
「おい、どこ行くんだ。 用事があんだろうがよ」
「この様子じゃ、相当かかる・・・お前も諦めた方いいぞ」
とだけ呟くと、既にサービスの姿は無く・・・。確かにっとハーレムが一人、笑みを溢した。
↑
ははは・・・。何が書きたかったのか、ひな祭りだからです。それに限ります。幸央にしては珍しくシンちゃん視点です。
ひゃぁ~難しい
なんせタイトルが【桃色遊戯】ですから~。遊び心万歳です。。。つもりです。
サービスとハーレムは難しい。もっと絡ませたかったです。ちぇっ。
ちゃんとひな壇Hも考えてたのに、たどり着けませんでした。
パパは人間ひな祭りをやりたかったわけです。自分とシンちゃんが一段目で、ハーレムとサービスが右大臣と左大臣(二人だから)かな~なんて思いました。
違うかな?実はちゃんと三人官女と五人囃とか考えてたのに、出てきません。
三人官女はティラミスとグンマとか・・・あれ違う?すみません、想像が非凡なもんでご想像にお任せします。
またまたイベント小説。実はイベント好きみたいです。バレンタインもやりましたし・・・
実はWeb拍手にUPしようとして、思ったよりも長くなったので止めました。
ご来読ありがとうございました。お楽しみいただけたら、嬉いです。
突発なので、誤字脱字がいつもの3割ましかと思いますが、ご了承下さいませ<(_ _)>
2005/03/03.
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