マジック「拍手、本当にありがとうvv すっごく嬉しいヨvvv」
シンタロー「以下、お礼SSだとよ。くっだらねぇケド、良かったら読んでやってくれよナ」
『あの頃』
「~~~~~~~~ッッッ!!! うっぎゃぁぁぁぁ~~~~!!!!」
どちらかというと。
断ッ然ッ!! 寝起きが悪い、と言い切れるオレが。
その日の朝、目覚めと共に、ハイテンションな絶叫を放ったのは―――もちろん、理由があった。
「………あ? おはよう、シンちゃん」
目をこすりつつ。むっくりと、隣で身を起こす人物に指を突きつけ。
シンタローは、あらん限りの大声で、相手を問い詰める。
「何でテメェ、隣で寝てやがるんだョ!!??」
「………ぁあ。そうそう、シンちゃんを起こそうとしたんだけど。あんまり気持ち良さそうに寝てるから、つられて………」
ふぁーあ、と。
欠伸をしつつ、ノンビリと答えたのは、オレの父親………ガンマ団総帥マジックだったが。
その寝ぼけ眼の台詞に、不吉な予感がしたオレは。
慌てて、枕もとに置いてあった目覚し時計を取り上げる。
アナログ時計の、目覚ましは。
長針は天辺。短針はその左側、綺麗な45度の角度を示しており。
「………九時ッッ!!?? 完璧、遅刻じゃねーかョッッ!!!!」
シンタローの口から。本日二回目の、絶叫が上がる。
顔を洗うヒマさえない。
慌ててパジャマを脱ぎ捨て、制服に着替えると。
床に転がるバッグを引っつかみ、転がるような勢いで階段を駆け下りる。
「あっ、待ちなさい、シンタロー!! 朝ご飯ぐらい、食べて行きなさい!!!」
「んな時間、ねぇッッ!!!」
ガンマ団士官学校への道を、疾走しつつ。
一体。今日、何だってこんなアクシデントに見舞われたのか、考えてみた。
昨夜、眠りに着く前。
間違いなくオレは、目覚ましのセットをした。
それも、朝に弱い自覚があるから。
増音スヌーズ機能のついた、強力なヤツを使っている。
にもかかわらず、気付かなかったのは…………。
多分、昨日の深夜―――というより、今朝方、遠征から帰ってきたのであろう。
半年振りに見た、父親の先刻の台詞を思い出す。
『シンちゃんを起こそうとしたんだけど………』
―――あんのぉ、アーパー親父ぃっッッ!!!
間違いなく、マジックが。
勝手に侵入した挙句、勝手に目覚ましを消し。
挙句、呑気に一緒にスヤスヤ寝ていたに違いない。
どうせ、遅刻は確定だ。
だったら、一発殴ってやらなければ気がすまない、と。
………振り向いた、オレの視界に。
「待ちなさい、シンタロー!! 朝食は、成長期のキホンなんだよッッ!!!」
朝食トレイを掲げて、住宅街を追いかけてくる。
フリフリピンクのエプロンに身を包んだ、父親の姿。
―――一気に、総毛立った。
「………ッッッ、来るんじゃねぇぇぇぇッッ!!!」
爽やかな、夏の朝――――三度目の、絶叫が。
平和なガンマ団内に、響き渡った。
―――それは、随分昔の話だ。
急ぎ足に、過ぎ去っていった。
鮮やかに残る、記憶の断片。
あの頃。
愛されているコトが、当たり前だった。
疑う術さえ、持っていなかった。
<終>
○●○コメント○●○ 今読み返して気付いたんですが、シンちゃん寮のハズなのに、何だって家にいるんでしょーね………。
うん、きっとパパだから!! きっとパパが、シンちゃんを寝てる間にお家にさらっちゃったのよッッ!!! (゜゜)(。。)(゜゜)(。。)ウンウン
素直に過ちを認めない管理人で、すみません…………(T^T)
でも、案外。シンちゃんだけは、パパ、寮生活認めないっていうか、ダダを捏ね回した挙句、無理矢理家に留めたような気がほんのり………。
PR