トットリ「拍手、嬉しいだわいやーvv」
ミヤギ「以下、お礼SSだべっ」
トットリ「………コレ、お礼いうよか、呪いだわや………?」
警報発令
空は、ピーカンと晴れている。
だが、その日。
ガンマ団本部に、突如として。
不吉な警戒音が、響き渡る。
――――警報が、発令されたのだ。
「おぉ、警報が出たようじゃ。ほぉ………暴風、地震、大雨、洪水………今回は、派手じゃのぅ」
警報音と同時に、窓辺に立ち。
そこから見える、中央の電光掲示板を確認しつつ。
妙に楽しそうに呟いている、コージに。
遠征先から、久々に戻ったばかりの―――余りに新総帥へのストーカー行為が激しい為に、長期間遠方激戦区へ、左遷されていた―――アラシヤマは。
実に、あっさりと。
この、不可解な警報を受け入れている、彼の横顔と。
自分の不在の間に、設置されたらしい。
エラく巨大な、電光掲示板の間を。
軽く、眉を潜めて………代わる代わる、視線を往復させた。
「敵襲やのぅて? 台風でも、来るんどす?」
「この天気じゃけん、台風はないじゃろ」
アラシヤマの、問いかけは。
アッサリと、粉砕されてしまい。
「ほな、何なんどす? トットリはんでも、帰ってきはりますの?」
さらに、問い掛けてみると。
「いやぁ。帰っとるんは、シンタローじゃけん」
――――のーんとした、彼の答えに。
瞬間、アラシヤマの顔は。パッと輝いた。
「シンタローはんがっ!? もぅっ、早よぉ言うとくれやすッッvv」
そのまま彼は、イソイソと。ドアに向おうとしたのだけれど。
背後からコージに、グイッと肩を引っ張られ。
勢いのまま、つんのめりそうになってしまう。
「何どすッ!?」
端麗な顔に、怒りのマークを浮かべて。
キッと、キツイ視線で振り返る、京美人に。
「………止めといたほうがええぞぉ、アラシヤマ」
―――警報発令中は、部屋ん中で大人しくしとるもんじゃけんのぅ。
相も変わらず、ノンビリした口調で。コージは、忠告したのだが。
「あんはんに、偉そうに言われる筋合い、あらしまへんっ!!」
―――慣れ慣れしゅう、触らんといておくれやすっ!!
ピシリ、と。止めるその手を、払いのけ。
「シンタローはぁ~んvv 心友のわてが、今行きますえ~~~vv」とか。
アラシヤマは、勝手な妄想を夢見がちに。
意気揚揚と。がちゃり、ドアを開いたのだが。
―――瞬間。
ぐらり、と………ガンマ団本部が、不気味に揺れた。
殆ど同時に。
立て続けの爆発音、破裂音―――収まることの無い、激しい大揺れ。
………な、何どすッッ!!??
半分部屋から、出かけた姿勢のまま。立ち竦んでいる、彼の耳に。
「―――くらえっ、眼魔砲ッッ!!!」
―――ごおぉぉぉぉォォォッッ!!!!
聞き慣れた、叫びと共に。
馴染みの衝撃波が、廊下の端から、襲い掛かってきて。
「……………!!??」
―――アハハ、シンちゃんvv こっちだよ~~~♪♪
―――てンめぇッッ、マジックッ!!!! ぶっ殺ーすッッ!!!!
遠くに聞こえる。
一方は、激怒の。もう一方は、実に楽しそうな、声のやりとり。
「………マジック様が来たゆう、警報じゃけんのぅ、アレ」
「―――何で、もっと早よ、言うてくれんのどすッッッ!!??」
焦げ焦げの、半身を。
豪雨のごとく降り注ぐ、スプリンクラーに冷やされながら。
………その日。アラシヤマの、人間不信は。
深まりゆく、秋と一緒に―――一層、根深いものとなったという。
<終>
○●○コメント○●○ やっぱり伊達衆は、言葉が難しい、としみじみ痛感いたしました。
コージ&アラシヤマの組み合わせも、かなりスキですねvv
両方とも、大局がちゃんと見えてるし。
コージだけは、アラシヤマを友達だと思ってんじゃないのかナー、と思うんですけど。
って、はっ!!
こんな話を書いた人間の言う事じゃ、無かったです(x_x;)シュン
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