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30000ひっつ御礼小説『マジック×シンタロー』

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シンちゃんが最近疲れているそうだとの噂を聞きつけ、私は総帥室に向かった。
たかがそのくらいで何を大げさな……と、弟たちは思うかもしれないが、私にとって大事な息子である。
ましてや総帥の仕事と言ったら…………私だって総帥に成り立ての時は、あまりの忙しさに目を回したモノだった。

総帥室に続く廊下でいつもの4人組に合う。
「あ、マジック様…………」
一番最初に気づいたのはコージだった。
「やぁ。」
「シンタローはんの様子見どすか?」
「ああ。最近なんだか忙しそうだから……ちょっと心配になってね。」
「そげに心配することもないっちゃ。」
「ああ見えてけっこー丈夫なやつだっぺ」
「そうなんだけど……
 子供を心配する親心というヤツだよ。君らも子供が出来れば判る。」
1人悦に入って言うと、
不安そうにミヤギとトットリがアラシヤマとコージが顔を見合わせた。
「子供が出来ればいわはっても……」
「なぁ?」
…………………………………………………………
そうか……そうだったな…………
「とにかく、シンタローは部屋にいるんだね?」
「ええ。ワテらがさっき提出した書類に目ぇとおしてはります」
「そうか。どうも」
それだけ言って、4人とすれ違った。


「アンタか……一体何のようだ?」
…………何かつれないねぇ……
「最近疲れてるみたいだから、様子を見に」
そう言うと、露骨にイヤな顔をされた。
「別に大したことじゃねーよ。アンタは自分の部屋に戻って隠居生活楽しんでな。」
やっぱりイライラしてるし……
「そうだねぇ……シンちゃんの横に書類が山ほどつまれてなければ、そうさせて貰うんだけどねぇ……」
「ぐぅっ」
否定しないところを見ると、どうやらずいぶんと大変らしい。
「手伝おうか?」
「いらんッ!!」
……この子の性格からしてそう返ってくるとは思っていたけど……
「いいけどね、別に。じゃぁパパは自分の部屋にいるから、大変だと思ったらいつでも呼ぶんだよ?」
「誰が呼ぶかっ!!」
そんな怒声を聞きながら、私は部屋から出た。

夕方。と言うよりは夜。
結局食事の時間にも現れなかったシンちゃん。
「後で夜食頼む」と団員に言ってたらしいけど……
やっぱり心配だ…………
①パジャマは着ていて寝る準備は万全。
②今日の夕ご飯は自分で言うのも何だが、いつもより美味しくできたし沢山食べた。
③昼間、いつものように運動をしていたから、体は疲れているはず。
④お布団は今日の昼干して置いたからふっかふか。
寝るのに適した条件はそろいまくっている。
――――なのに眠れない…………
もちろん原因は分かっているんだが…………

「ココでこうしていても仕方ないか……」
自分に言い聞かせるように言い、ベッドから起きあがり服に着替える。
適当な口実を頭の中で組み上げ、私は自室を後にした。

『総帥室』
重々しい扉をノックもせずに開ける。
鍵は掛かっていなかった。不用心だな……
それとも、ソレすら忘れるほど焦っているのか……
部屋の中は明かりがついていて、シンちゃんがソファの上で目を閉じて横になっていた。
「……シンちゃん?」
恐る恐る声を掛けてみるが返事はない。
側に近寄って、ソファの横で膝を曲げ、顔を近づける。
「す――――……」
……寝てる……?
ふとデスクの上を見たら、半分ほどになった書類がつまれていた。
半分……と言ってもまだまだあるか……
ふむ……
改めてシンちゃんの方を向く。
仮眠を取るつもりが……といったところか。

……コレは……ある意味チャンスかも……

寝たままのシンちゃんを抱き上げ、奥のベッドルームに運ぶ。
そんな風にしても起きあがる気配がない。
ベッドに横にして、お布団を掛けようとしたとき。

ぱちっ

あうち。

「んぁ………?」
「おはようv シンちゃんw」
「何やってんだアンタ……」
流石シンちゃん……おきたてでも目覚めぱっちりだね。
しかし! こっちはシンちゃんより年上で経験豊富!
こういったときの対処法もバッチリさ☆
「ふ……シンちゃん……
 後のことはパパに任せて今はオヤスミーっっ!」
そう言って問答無用で布団を掛ける。
「うわっぷっ! 人の起き抜けに何言うとんじゃこの馬鹿オヤジーっ!」
「お手伝いしようって言っているんだから!人の好意は素直に受け取っておきなさい!!」
「だからいらんっちゅーとるだろうがッ!」
ちぃっまったく素直じゃないんだから!
「シンちゃん……?」
掛け布団をがばっと剥ぎ、こちらを睨む付ける息子に、つめたーい声で告げる……
「……な……なんだよ……」
不穏な空気を感じ取ったのか、僅かに身を引いてシンちゃんが言う。
がばっっ
「うわっ!?」
シンちゃんをベッドの上にいきなり押し倒し、両手を押さえ、息が触れるほどの至近距離で
「シンちゃん……静かに言うこと聞かないとこのまま犯すよ?」
言うと同時に首筋にキスを落とすと、呻き声が聞こえた。
「……何でアンタは素直に『忙しいなら手伝って上げるから今日は寝るんだ』と言えないんだ……」
「そう言ったら素直に『はい』と答えてくれるのかい?」
「……………………」
「おやすみw」
沈黙を肯定と受け取り、体を起こしてにっこりと微笑む。
「おやすみ!」
何が不満なんだか、そう言って体ごと反対側を向かれてしまった。
「じゃ、後はパパに任せるんだよー♪」


「……オイ……」
不機嫌な声に後ろを振り向けば、やっぱり不機嫌な表情をしたシンちゃんがベッドで横になってこちらを見ていた。
「なんだい?」
「そこで何やってる。」
「何って……」
あの後、私は小さな机を引っぱり出して、ベッドの横に置いてそこで書類を片づけ始めた。
「見ての通りシンちゃんのお手伝いだよ?」
「何でそこでやる必要があるんだよ」
「少しでも側にいたいからだけど?」
「……………………はぁ…………」
「?」
「オレは……明るいと眠れないんだが……?」
皮肉げに言われた台詞ににっこりと笑って返す。
「子守歌歌って上げようか? シンちゃんが小さい頃には良く歌った物だし。」
「いい」
ぼふっと布団をかぶってそれ以降何も言ってこなくなった。

深夜2:00ごろ…………
「う……ん…………」
再び声に後ろを向くと、シンちゃんがぽふっと寝返りを打つところだった。
……………………可愛いなぁ(←親ばか)
手を伸ばしてそっと頬を撫でると、ソレが気に入らないのか鬱陶しそうに寝ながらも顔をしかめられた。
…………可愛いがかわいげが無いぞシンちゃん……
……しかし……私もそろそろ眠い……

深夜3:00頃。
眠気覚ましのコーヒーを入れ、シンちゃんの寝顔を肴に一息つく。
ふと思いつき、シンちゃんの体に覆い被さるようにして顔を近づける。
そのまま、至近距離で
「ねぇ……シンちゃんは……パパのこと好きなんだよね?」
そう囁くと、シンちゃんの体がぴくりと動いた。
……………………………………
そのまま反応がない。
うーん……
失敗しちゃったかなぁ……
別に……それほど期待をしてたわけでもないし(強がり)………
そう考え、気にせず新しいコーヒーを入れようと、立ち上がる。
「う…ん……スキ………………」
…………はい?
何を言われたのかよく分からないまま、後ろを振り向くとシンちゃんが微笑んでいた。


朝7:00
ピピッピピピピピピ……
電子音が耳を刺激する
「うぅ…んっ……あふ…………」
オレはぐいっと背伸びをして、2,3度顔を振って眠気を振り払った。
「は……ぁ………よく寝た……」
……寝た?
――――って仕事――ッ!!!
慌てて布団をばふっとはね除け、上半身を起こす。
「あり?」
目に入ったのは、床に置いてある数十枚の書類と、ベッドを背もたれにして寝息を立てて眠る父親。
「あ…………」
そうか……そう言えば…………
床に落ちている書類を、ベッドの上から身を乗り出すようにして取る。
「…………経験の差だもんな。」
オレより丁寧な書類を見て、ちょっぴし悔しくなったが、すぅすぅとベッドに背を預け、眠っている父親を見ると、そんな思いも吹き飛んでしまった。
「……ありがとナ」
ふッと微笑んでベッドの上から、寝ている父さんのまぶたの上に口づける。
本当は……こんなコトよりも、この人を喜ばす方法なんか……一番の方法を知っているけど……
「夢では正直に言ったんだから……もうちょっと待っててくれよ?」
静かに呟いて、再び布団にくるまった。


◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆

おまけ
ふと一枚の書類に目がいった。
表はちゃんと書き込んであるが……
何か赤い物が透けて見える……
ソレを取って裏を見ると、真っ赤なペン、しかもマーカーで太く
『パパも愛してるよぉぉおおおぉぉぉ』

…………………………………………………………………………………………

……とりあえず……コピーとって、こっちの紙は燃やしちまおう。


昼頃。
「ねぇシンちゃん……?」
「んあ?」
「あの中に妙な書類無かったかい?」
「さぁ……得に気づかなかったが……何かあったのか?」
「イヤ……無いならいいんだけどね」
「夢でも見てたんじゃないのか?」
「…………そうなのかもねぇ……」
寂しげに遠くを見つめる父さんに心の中でこっそりと謝った。

★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★
後書き
……………………そろそろかな?

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