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キリリク6000小説『アラシヤマ×シンタロー』

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「あ、おーいアッラシヤマさ~んっ!」
ガンマ団内の幹部以外立入禁止vな棟、通称『修理費大臣』の廊下にて、アラシヤマはとことん脳天気な声に呼び止められた。
「あれ……グンマはん……どないしました?」
総帥シンタローの所にある原稿を届けに行く所だったのだが……
「あのねっあのねっシンちゃんに渡すモノがあって、今から行くところだったんだけど……
 アラシヤマさんもシンちゃんの所行くの?」
「そうどすけど……キンタローはんは? いっしょやなかったんどすか?」
「ん~とね?この後一緒におべんと食べる約束してたんだけど……ソレでちょっとお願いがあって……」
ピンときた。
「それやったら、なんだかしりまへんけど、ソレあずかりましょか?」
「お願いできる? 実はお願いしようと思って声かけたんだ」
えへへと子供のように嬉しそうに笑うグンマは、とてもあのキンタローと従兄弟同士とは思えない。
「ありがと、じゃぁこれ…」
はい、とグンマが渡したのは、片手に収まるくらいの小瓶だった。
中には琥珀色の液体が入っている。
「……これは?」
いぶかしげに眉をひそめるアラシヤマ。
「んっとね? 高松が作った薬だよ」
「……ドクターが?」
さらに眉をひそめて問う。
「いったい何の薬どす?」
「ん~? えっとねぇ……絶対に内緒だよ?」
いたずらっ子の様に片目を閉じて、人差し指を自分の口に当てて言うグンマ。
どうやら高松にも同じことを言われているらしい。
「あのねあのね……この薬を飲むと、子供になっちゃうんだって!」
あくまで小声で、しかし興奮した声で言う。
「ほぉ?」
「あ、信じてないでしょ! ほんとだよ! 僕見たもん!」
何を?とアラシヤマが尋ねる前に言ってきた。
「これを飲んだカエルがおたまじゃくしになったり、ナメクジが小さくなっちゃったり!」
――――うわーうそくさ~
前半はともかく、後半は単なる塩じゃ……と疑うアラシヤマに、グンマは小瓶を渡し、らりらり~♪と廊下を去っていった。
「…………子供化の薬言うても……」
手の中にある小瓶をじっと見つめ、そしてニヤリと笑った。

◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆
「シンタローは~ん」
「あぁ書類の直し出来たのか?」
「ええ、それと。」
「それと?」
「実家から梅酒送られてきたんどすけんども…」

◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆

シンタローがそっと目を開けると、いつもの天井だった。
――――え~と……何でオレ寝ているんだ?
自分の額に手を当てる。
そして妙なことに気づいた。
細い。
腕が、妙に、細い。
「え……?」
思わず呟いた声もヤケに甲高い。
「何……だ……? コレ…………」
声を震わせながら、自分の身体を確かめるように触れる。
一番違和感があったのは胸だった。
散々鍛えた筋肉がない。
――――ッツーかコレは…………
イヤな予感がしつつも、そっと当たりを見渡す。
と、よく見知った姿があった。
「ああ、目ぇ覚めました?」
にっこりとこちらに近づいてきたのは当然ながらアラシヤマ。
――――そうだ、オレ……コイツと梅酒飲んでて……
「お前……一体何盛ったんだ?」
聞き慣れない自分の声に戸惑いを感じながらも、何とか声を出す。
「イヤなに、先ほどグンマはんから預かった『子供化』の薬を」
「うそつけ」
「ウソやないんどすけどねぇ……」
困ったように眉をよせるが、『ウソだ』と言うだけの根拠があった。
「何が子供化だっ!」
がばっと上半身を起こし、
「女体化じゃねぇかっこのだぁほッ!!」
シンタローがびすっと親指で指した先には、こらまたふくよかな胸があった。
「グンマはんはそういっとったんどすけどなぁ……」
どこか遠い目をしながらアラシヤマが言う。
ドクターのつくった物だから仕方ないんじゃないか?あたりのコトをアラシヤマは説明しているのだろうが、
シンタローは、とりあえずもう一度自分の身体を確認するのに躍起になっていた。
とりあえず、筋肉が無くなって細くはなっているが、全体的に丸みを帯びている。
一番変わっていたのはやはり胸だった。
――――ってまて!
果てしなくイヤな予感がして、膝を曲げて布団を持ち上げ、手の動きが悟られないようにする。
下半身に手を持っていって……。
「うわぁぁぁっっやっぱりねぇぇっっ! オレの自慢の」
ぼすっ
「ぶっ!?」
「少しは落ち着いておくれやす」
シンタローを殴った枕を片手にアラシヤマが言う。
「てーえめぇ……」
ぎろりっと睨み付けるシンタローの視線をかわし、
「シンタローはん……ワテはあんさんのコトが心配で……」
そう言いシンタローの身体を抱きしめる。
「アラシヤマ……」
シンタローもアラシヤマの背中に手を回しその腕に力を込める。
ぎぅううううううううううううううううううううううううっっっっ
「も~と~は~と~言~え~ば~貴様のせいだろうがぁッッ!!」
「あああああッ嬉しおすけど痛いぃッ!」

「ま、これは仕方ないとして……」
ひとしきりベアバックをして気が少しは晴れたのか、シンタローはベッドから立ち上がった。
ベッドの上には背中をさすって突っ伏しているアラシヤマがいるが、とりあえず無視する方向で。
――――さて……どうする?
一番妥当なのはドクターに連絡して、解毒剤(既に毒扱い)を作らせることである。
だがしかし、
アラシヤマの説明によれば、ドクターが作ったのは『子供化』の薬らしい。
しかし出来た薬は『女体化』
――――ちゃんと実験しとらんのかあのマッドサイエンティスト!
悪態を付いてる暇はないが、そうでも思わなきゃやってられない。
とりあえず、横でうめいている男に命令。
「アラシヤマ、とりあえずお前ドクターに連絡」
内線電話を指さし命令。
「何でワテが?」
「オレのこの声で電話してみろ。女になったッてばれるだろ」
「別にばれても……」
「『私が作ったのは子供化の薬です! 女性化するなんて絶対におかしい!是非とも実験を……』ってコトになるだろうが!!」
「う゛~~~ん」
――――説得力ありすぎどすシンタローはん。
「ま、仕方ありまへんな。」
よっこいしょと体を起こし、電話に手を伸ばした。

TRRRR……TRRRR……がちゃっ
『もしもし? 第193研究室です』
「あ、もしもしドクターどすか?」
『ああ、アラシヤマさん。どうかしました?』
「さっきグンマはんから『子供化の薬』もろたんどすけど」
『ぎくぅっ』
「……ぎくう?」
『イヤアレ……実はラベル間違えちゃいまして……』
「ほお(やっぱりか)」
『女体化の薬なんですよじつは。』
「…………………………」
『まぁ……変な副作用はないはずですし、この際ですから総帥にでも飲ませてみては?
 ああ、解毒剤は明日の昼頃出来ますから』
「……(鋭いなぁ)そうどすな。じゃぁ明日の昼に……」
『ええ、では』

「どうだった?」
電話が終わるやいなや聞いてくるシンタロー。
「明日の昼までには解毒剤出来るようどすな」
「なら良かった……」
ホッと息を付く。
と、アラシヤマがこっちに近づいてきた。
「どうした?」
なんだかいきなり不安になり、ちょっと聞いてみる。
「イヤ……せっかくなんやし、よぉ拝見しよ思いまして」
「は?」
間抜けな声を上げるのは無視して、改めてシンタローの姿を見てみる。
筋肉はすっかりおちて、身長もアラシヤマの肩くらい。体全体に丸みを帯びている。
ちょっとあれぎみの髪の毛も、何故かしっとりとして体に絡みついているが……
だぼだぼのパジャマが『体型が完全に変わっちゃいました』と告げていた。
「アラシヤマ?」
その視線に何となくイヤな物を感じ、一歩後退しながらシンタローが名前を呼ぶ。
ぐぃっ
「うわっ!?」
手をいきなり捕まれ胸に抱かれる。
「ちょっちょっちょっと待てアラシヤマッッ!」
背中に回る手と、耳元で聞こえる息づかいににちょっとだけ、本当にちょっとだけ(本人談)混乱していると
「シンタローはん……」
そっと名前を呼ばれた。
「うわぁあっ耳元で囁くなぁッッ///」
「可愛えなぁ思いまして。」
必死で手をつっぱり体を押しやろうとするが、どうも力が出ない。
――――ってか腕力までなくなってる!?
アラシヤマの指をシンタローの髪にからめ、額に唇を当てる。
「なっっ!??」
額に降りてきた柔らかい感触に驚いて一瞬動きを止めると今度は唇に何かが触れ、すぐに離れた。
「――――――――」
今度こそ完全に硬直する。
「――――なぁっ! てっめぇいきなうわっ」
『いきなり何さらすんじゃあ!!』と言おうとしたが、台詞の途中でどんっと突き飛ばされる。
数歩たたらを踏み勢い余ってぼすっとベッドの上に崩れ落ちた。
――――ちょっとまてぇぇえっっ!!!
『ひょっとして操の危機かっ!?』と洒落にならない想像が頭を支配するが、
どうやらアラシヤマの方は悠長に混乱している暇は与えてくれそうにない。
シンタローの上に即座に覆い被さり、手首を掴み体を押さえつける。
「こんな格好じゃイヤだぁああっっっ!!」
とにかく必死で叫ぶ。
と、アラシヤマがくすりと笑い、再び耳元で囁いてきた。
「こんなカッコじゃぁなければよろしおすか?」
「なっ……違うわ たわけッ!」
真っ赤になって反論。日本語は正しく使いましょう。じゃないといらん誤解を招きます。
「だったらワテにとってはどれも同じどすなぁ」
言いながらシンタローのパジャマのボタンに手を伸ばした。
――――いやだぁあッッ誰か助けてヘルプみーッッ!!
ひょっとしたらお約束的な進行で誰か……例えば父親とか叔父さんあたりが来てくれるんじゃないかと期待したが、
ばんっ
「ヤッホーシンちゃーんっお薬届いたぁ? アラシヤマさんに頼んだんだけ……ど……って…………なにや」
「何ヤッてんだお前らっっ!!」
丸い目をきょとんっとさせてグンマが問う前に、元々つり上がっている目を更に怒らせてキンタローが叫ぶ。
「なっ――――」
声を出したのはアラシヤマだった。
シンタローの腕を拘束していた手を離し、ドアに向き直る。
勿論そのスキを見逃すシンタローではなかった。
「眼魔砲!!!」
部屋の中が光で満ちあふれるっ

で……

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「おーまーえーなぁぁぁぁ…………」
ガンマ団内の医務室で、全身包帯だらけになったキンタローが花束を2つもってお見舞いに来たシンタローに向かって思いっきりガンくれる。
「いやぁ悪かった。まっさか眼魔砲の威力は落ちてないっておもわんかったんだ。」
あははと誤魔化し笑いをしながら、持ってきた花束を花瓶にいける。
「シンちゃんひどぉい……」
ベッドから上半身を起こして、目に涙をためグンマが抗議する。
グンマはキンタローが庇ったおかげで、傷自体は大したことナイが、黒髪の医者が『大事をとってくださいっ』と泣き叫ぶので、一応入院していた。
あの時、筋力が全体的に落ちていたから、きっと眼魔砲も威力が落ちているだろうと判断したシンタローは、
全身全霊で眼魔砲を放ったのだった。おかげで部屋は見る影もない。
「考えて見りゃ眼魔砲に筋力とかいらねーもんなぁ。どっちかっつったら集中力だもんな」
同意を求めるように2人を見るが、帰ってきたのは冷たい視線だった。

ちなみに、眼魔砲が直撃したアラシヤマは、今現在ICU(集中治療室)に行っている。

★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★


う~ん…………
テスト期間中に仕上げた一品です。
遅くなってしまって大変申し訳ないです。イヤ全く本当に。
しかもテンポがめちゃくちゃだし。
アラシヤマ表でも裏でも後一歩と言うところで邪魔されてますね。
不幸なヤツ……(誰の所為じゃ)

更に不幸なアラシヤマが見たい方はこちら。




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