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キリリク3900小説『アラシヤマ×シンタロー』 +シンタロー女装

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――――いい天気だ……
窓の外には緑が並び、空の青、雲の白と見事に調和している。
シンタローは窓の外を見ながら、極力前は見ないよう、そして自分が今置かれた状況を直視しないよう努めていた。
「ほら、シンちゃん、しっかりこっち見て」
そう言ったのは前ガンマ団の総帥マジック。
そしてその前に座っているのが現ガンマ団総帥シンタロー。
彼らが何をやってるのかというと。
……………………………………………………女装
しかも現総帥の。
――――……なんでこんっなコトになったんだろーなー…………
飛び去っていく黒い鳥を見ながら、シンタローは数日前の出来事を反芻していた。

5日程のこと。
新生ガンマ団も軌道に乗り始めた頃、いつものメンバーでポーカーをやったのだ。
一番ビリが女装!
2番ビリがそれをエスコートしてガンマ団内の公園を一周してくる!!
誰がこんなコト言い出したんだか。
「僕はAの3カードだぁよ」
「……Qのワンペアどす」
「8とJの2ペアだべ」
「ダイヤのフラッシュじゃ!」
「ってぇことは……」
「アラシヤマが罰ゲームなのは決定じゃな」
「後はシンタローがアラシヤマより高かったら、オラが罰ゲーム……」
「シンタローはん、どうでっか?」
「………………………………………………………………ブタ」
『おおおおおおおおおおおおおおおおおおッ!!!』

…………とゆーことで、今現在こうなっていると。
――――ったくオレが一番ビリだって分かったときのあいつらの顔ときたら……
そして何だってマジックが息子に化粧してるかというと、
『せっかくのシンちゃんの晴れ姿だからねv アラシヤマが相手なのは気に入らないが』
とゆーことらしい。
――――……っち 親父なら反対するかと思ったのに……

「さ、できたv」
この部屋に入ってから髪だの目だの顔だの色々いじって1時間強
やっとマジックがそう言った。
「じゃ、早速みんなの所に行こうか!」
「うぇーい」
気のない返事を返す。

「お、できたみたいだべ!」
「ほら、アラシヤマもいい加減覚悟決めるっちゃ」
「ううううううううううううううううううううううううううううううう」
「なっさけないのぉ男だったらシャキッとせんかい!」
「……あんさんらは気が楽でッしゃろな」
「待たせたねみんな!」
「(元)総帥!」
「現総帥は……」
「へ? 私と腕を組んで…………」
いるのは総帥お手製シンちゃん人形。
「……変わり身の術」
そう誰かが呟いた。
「…………」
『………………………』
「逃げた……か?」
「たぶん…………」
「…………」
『………………………………』
「みんな!シンタローを捕まえるんだっ!!」
『了解ッ!!』

「ったく、捕まってたまるかよ」
まるっきり悪役の台詞をはいたのは、もちろんシンタロー(逃亡中)
4人の所に向かっている最中に逃げ出したのだ。
いつも以上に浮かれている父親から逃げるのは造作もないことだったけど。
「うう……結局逃げ出した先は『ココ』だし」
『ココ』はガンマ団内にある公園
敷地内の真ん中に大きな噴水があり、非番は恋人を呼んでココで一時を過ごす若者も多い。
「ま、こんな格好で他に行けそうな所なんて無いからしゃーねーけどよ」
そう言って自分の格好を見下ろす。
恐ろしくて鏡は見なかったが、父親が手に持っていたモノを見て気分が沈む。
①マニキュアのような糊。まぶたの上に塗って、二重にするとか何とか。
②付けまつげ
③マスカラかと思ったら、これも糊だった。(これを使って、まつげを長くする)
④マスカラ。
……目を一つとってもこれだ。
全体なんざおして知るべし
ちなみに服装は、さすがに露出の激しい服ではない。筋肉あるし。
足が隠れるほどのロングスカート。
茶色のブーツ。
ゆったりとした長袖の上着。といっても、生地が薄いため暑くはない。
あとは帽子。
そして何より、ブーツ以外はリボンとレースが沢山ついている。
「…………ピンクハウス系とかって言ってたな……」
父親が見せてくれた服を見て溜息をつく。
と、声をかけられた。
「ねぇねぇおねーちゃん1人?」
「………………………………」
そちらを向いて声をかけてきた男を見る。
ココにいるということは、ガンマ団の一員なのだろう。顔を知らないと言うことは、新米か。
「オレさ、この辺よく分からないんだけど、良かったら案内してくれないかな?」
冗談じゃないッ!!
そう思うが、さすがに言葉には出来ず。
ましてや眼魔砲なんざ撃とうモンなら(いつもならともかく)
――――居場所がばれる!
そう判断したシンタローは、すかさずダッシュ! ……しようと思ったら男の手が腰に伸びてきた。
――――うげっ
「おねーちゃんそんなイヤそーな顔しないでオ」
どかんっ
「ああ゛! オレの馬鹿――!!」
結局いつものよーに反射的に手がもとい眼魔砲が出ていたりする。
「くそっ」
もはやすぐにこの場所に追っ手が来るのは間違いなし。
そう判断したシンタローは、別の所に逃げようとした。
――――さて、問題はどこを通っていくか……

薄暗い通路をロングスカートをつかみ駆けていく。
音が廻りに響く。
――――……ココまで逃げれば大丈夫か?
そう思ったとき
「遅うおましたな」
「ッ!!」
水路に響いたのは、アラシヤマの声だった。

「な……何でココが!?」
じり、と身を引きながらシンタローが問う。
「あの公園はガンマ団内の公園だけあって塀が高かって、いくらガンマ団総帥といえど、飛び越えんのは無理でっしゃろなぁ」
それに余裕顔で答えるのはアラシヤマ。
「穴開けてくかもしれんだろ」
「そんなコトしたらどっちの方向に逃げてくか、すぐばれますわな。」
「フェイクとか」
「そんな時間あります?」
「…………」
「で、公園の外に出たら街路でそんなトコのこのこ通る馬鹿はおまへん
 となるとどうなります? この水路どすなぁ」
観念したようにシンタローが言った。
「……で、どうすんだよ。罰ゲーム続行すんのか?」
「そんなん……」
がしっとシンタローの腕をつかんでアラシヤマが続ける。
「無視して逃げますえッッッ!!!」
そしてそのままダッシュで水路を駆け抜ける!
「何ぃぃぃいい!!???」

「はぁッはぁッこ、ここまで来れば誰も追ってきまへんやろ」
「まるっきり……悪役…のセリフだな。それ」
薄暗い水通路の中で二人して座り込んでいた。
いくらアラシヤマがセーブしていると言っても、さすがガンマ団新総帥、
ロングスカートで走っても転ばない!
「で、どうします?」
「あー……とりあえっず!?」
セリフの途中で水路の凹んだ所に押し込まれる。
「おっおいアラシヤマ!?」
「しぃっ」
「しって……んっ」
黙っとけと言わんばかりに唇で口をふさがれ、放した後すぐに顔を胸に押し当てられる。
ココまで来て、やっとシンタローもアラシヤマの意を理解することが出来た。
自分もアラシヤマにぴったりと体を付け、息を止め気配を殺す。
多分相手も似たような状況なのだろう。呼吸の音が聞こえてこない。
……ばたばたばた 
『おいッそっちはどうだっ!』
『誰もいませんし……行き止まりです!!』
『なら次行くぞ!!」
ばたばたばた……
足音が遠ざかっていく。
完全に消えたところで、やっと二人とも体の力を抜いた。
「はぁー……」
「びびったぁぁああ」
「……にしてもシンタローはん」
「んだよ」
「腕落ちましたな」
「うぐっ」
確かに、先ほど追っ手の足音に気づいたのは、アラシヤマよりずっと遅かったのだ。
「最近デスクワークばっかりだったからな」
「気ぃつけへんと」
「あー……そんなことより!」
なにやら風向きが悪くなってきたよーなので、話題を変える。
「おまえいくら黙らせる為ッつってもあれは……」
「そうどすなぁ……」
遮ってアラシヤマが言うことには。
「シンちゃんがあまりにも可愛かったからかもしれまへんなぁ」
凹みから体を出し、シンタローの方からは見えないが、完全にからかったような口調で言われる。
「なっ!! 何を言うかぁっこのネクラ!!」
「あ」
「……あ」
『こっちから声がしたぞ!!』
『探せ!!』
「あんさん何考えてますのやっ!」
「うっせぇ! 元はお前が変なこと言うから…………」
「アラシヤマ様! 総帥!! お戻りください!!元総帥がお呼びです!!」
「ちっもう来やがったか」
悪役的台詞第三段
「どうします?」
問うアラシヤマに
「決まってんだろ」
不適に笑うシンタロー
「そうどすな……」
やはり笑ってそれに返すアラシヤマ。
追っ手に向かって手を伸ばし、意識をそこに集中させる。
「眼魔砲!!」
「極楽蝶の舞!!」
碧の光と紅の炎が交錯する!
そして…………

「で、シンタローはん、いい加減仕事終わらせまへんと、腕どんどん落ちますぇ?」
「うっせぇっ!!」
3日後の総帥執務室。
そこにいたのはシンタローとアラシヤマ。
アラシヤマがここに来たのは、水路の一区画を半壊させたコトへの始末書と反省文、
それらを書き上げたので提出に来たのだ。
ちなみにシンタローはその報告書+その報告書を書いている間にたまったその他諸々の報告書整理など。
総帥の赤いブレザーを着こなし、愛用のノートパソコンと書類を片手に仕事をしている様子は、
とても先日淡いピンクのロングスカートをはいて水路を半壊させた人物とは思えない(そりゃそーだ)
「ところでシンタローはん」
「あ?」
「はいこれ。上手く撮れたんで焼き回ししたんどす」
「?」
怪訝な顔をして封筒を受け取ると、アラシヤマは「それじゃ」と言って部屋を出ていった。
「なんだ?…………ぶっ!?」
封筒の中には、シンタローの女装中の写真と、
公園で男ぶっ飛ばしている姿。
さらには何故か、二人がキスしている写真まであったといふ。
「どうやって撮った――――!!! 特に3枚目!!」

次の日、久しぶりにトレーニングルームで戦闘員の実践練習につき合う総帥の姿があった。
ちなみにほとんどがぶっ飛ばされたらしいが。
ついでに、ある1人の若手戦闘員がぼろぼろになるまで殴られたとか。

ちゃんちゃん♪

◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□

実は一番強い手札引いてるコージに注目
実はミヤギより強い手札引いてるトットリに注目(笑)
全然ラブラブじゃない二人にも注目(泣)

女装ネタ。のこと
お約束なんで一度やってみたかったんですが、まさかリクエストでやるとは……
楽しかったです。
次は何だろなー。

苦労したこと
方言。
ヤフー検索で、『方言 京都』とか調べました。
どこか違ってるところあったら教えてくれると嬉しいです。
お願いします。是非。
……柴田先生はまさか方言が何県語も使役できるのかしら!?

◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□



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