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キリ番3300リクエスト小説『マジック×シンタロー』

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ガンマ団のとある場所。
そこにいるのは赤のスーツをまとったガンマ団総帥、マジック。
もう一人は総帥の息子、ガンマ団ナンバーワン戦闘員シンタロー。
「親父ィイ!!! コタローをどこやった!
 答えろよ! 親父!!!」
「シンタロー・・・
 コタローのことは忘れろ!」
「何言ってんだ親父! 気は確かかよ!!!」
「私の息子はお前だけだ・・・
 おまえさえいればいいんだ!」
「な・・・何言ってんだヨ親父・・・」
「覚えておけシンタロー お前は一族の後継者だ」
「違うよ!
 俺は後継者なんかじゃねぇッ!!  秘石眼すら持たねえできそこないだ!!!
 俺はアンタみたいにゃなれねえ!!!」
静かな廊下に、甲高い音が響き渡った。

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「――――……そーいえば、親父に殴られたのって初めてだよな……」
数日後、ガンマ団シンタローの自室。
書き上がった報告書を前にシンタローはつぶやいた。
あれ以来父親とは口を利いていない。 こっちから避けていたから、というのもあったが、
とある任務が入っていて、それを解決した後すぐに報告書を仕上げなければならなかったのだ。
後は報告書を……総帥に渡しに行くだけ。
もちろん、直に渡しに行く必要など普段なら無い。
ただ今回は、ある程度機密性の高い任務だったため、直接報告しなければいけないのだ。
「ったく……タイミングわりーよナ」
正直、報告する必要がなければ、もうしばらくの間顔を会わせたくはなかった。
――――あの親父に仕組まれたんじゃねーだろーな。
今回の任務は前々から言いつけられていたモノだったから、そんな訳はないのだろうけど。
いつも冷静な指示を出す父親の顔を思い出し、シンタローはふとそんなことを思った。
会いたくない理由は一つだけ。 どんな顔をして会えばいいのか分からないから。
なんだかんだ言って自分にはいつも甘かった。
それがコタローのこととなると、とたんに冷たい瞳になる。
その豹変ぶりが分からない。
ただ……今回殴られたのは、コタローが原因ではなく、
自分の発言が原因だったというのは分かる。
それが分からないほど子供じゃないし。
そんな状況下で、一体どんな顔して会えと?
――――せめて、痣が消えてくれるまで待っててもらいたかったナ。
未だに青く残る痣を見ながらふとそんなことを思った。
もっとも、任務終了後なのだから体のあちこちに傷はある。
だが、自分は元々戦闘能力が高く、今回の任務でもそんな目立つ傷はつくらなかった。
――――すっげぇ大怪我でもワザと受けて、療養すれば良かった。
はぁ、と溜息をつき報告書を持つ。
不幸にも総帥の部屋は近くにある。 いくら息子とはいえ、こちらは一戦闘員に過ぎないのだから、
他の戦闘員と同じ 宿屋にしてほしかったと思うのは、贅沢なのだろうか。
「…………行くか……」
諦めたようにつぶやき、自室のドアに向かって歩いていった。

『総帥のお部屋v 』
赤い丸文字でかかれたプレート。
本人は気に入っているらしいが、完全防音、防銃、防ダニ加工までしてある重々しい扉と全然マッチしていない。
直せ直せと息子を始め弟や幹部にまで言われるが、一向に直す気がないらしい。
だが、今回はそんなことすら気にならない。報告しに行くと連絡は入っているはずだし、父親、いや、総帥は中にいるのだろう。
――――そう、ただ報告をしに来ただけなんだ。何か気にする必要はない。
そう言い聞かせても、先ほどここに来るまでに見た、窓に映った自分の顔を思い出し気が重くなる。
なかなか入る気になれず、しばらくの間、扉と格闘していた。

キィ…… 扉に会わず、軽い音を立て扉が勝手に開いた……わけではない。
「親父…………」
「シンちゃぁあぁんっよかった無事だったんだぁねぇッ!!」
「ぐはァッ!」
自分より10cm近く身長差がある父親にいきなりタックル……もとい抱きつかれ一瞬息が止まる。
「予定の時間よりも2分近く遅れてたからパパ何かあったんじゃないかって心配してたんだぞ!!」
「ぐえぇぇぇ……」
思いっきりベアバッグ(熊の抱きつき)……もといそのままぎぅぅと抱きしめられる。
「今回の任務なんかちょっとハードだったもんだからまさかケガが悪化して来られないんじゃないかとか、色々想像しちゃったじゃないか!!」
「お……オヤジ……頼むか…………手……放…………」
ぎぅぎぅと締め付けられながらも、何とか声を絞り出す。
「え? ああ すまない。ついねぇ」
腕を緩めてはくれたが、どうやら手を離す気はないらしい。
仕方なく、父親に抱かれたまま顔を上げると目があった。
「シンちゃん……」
「な、なんだよ」
右頬に手が当てられ、親指で口の端にある痣を撫でられると、ちくりとした痛みが走り、思わず目をつぶっていた。
再び目を開け、何か言おうとしたが、 頬に当てられていた手が頭の後ろに回り、そのまま胸に押しつけられる。
「ごめんねシンちゃん、痛かったろう?」
頭の上から声が聞こえる。 その声があまりにも辛そうで、何もいえなかった。
「けどね、コタローを外に出すわけには行かないんだよ。絶対に」
――――だから何でだよ!?
そう思うがやはり言えなかった。かわりに上を向き、じっと父親の両の秘石眼を見つめる。
すると、マジックの顔が近づいて次の瞬間、痣をぺろりとなめられた。
「とりあえず消毒と言うことでv」
そう言う父親の顔はいつもの調子だった。
「血なんか出てねぇよ」
やや憮然としながらも返事をかえす。
「じゃ、おまじないだね」
頭の後ろにあった手が今度は頭を撫でている。
――――ったく、何だってこの男はいつもどおりなんだ?
「も、いいから放せよ」
「う~ん……あと5分……」
「寝ぼすけかてめえはッ!!」
「そうだねぇ……たまにはシンちゃんと一緒に朝まで」

ガンマ団のとある一室。
そこにいるのはこの部屋の主であるガンマ団戦闘員ミヤギとそのベストフレンドのトットリ。
ベッドに座り日本茶を飲んでいる。
「ったく今回の任務もシンタローの独り舞台だったべな」
「そげなコトなかよ。ミヤギ君もかっこよかったっちゃv」
「トットリ……」
「ミヤギ君……」
二人の指が絡められる。
部屋の外で『コージのキヌガサ君が逃げたぞおぉぉおお!!!』
『さがせぇッ!! まだ遠くには行ってないはずだ!!』とか言う声が聞こえたが、
二人の耳には入らなかった。
顔がだんだん近づいていって…………
ちっど――――んっっ
がいんっ
「ぐはあッ」
いきなり起きた地響きに部屋が揺れ、タンスの上の花瓶がトットリの頭を直撃した。
「ああ! トットリ!!」
慌ててミヤギが起こすが、完全に気絶している。
「またあの親子か――――ッッ!!!」
ミヤギの怒声がガンマ団の戦闘員宿屋に響いた。

ちゃんちゃん♪

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ということで、3300リクエスト小説。マジック×シンタローをお送りします!
の割には最後で何故か「ミヤギ×トットリ」
あ、アラシヤマ出てねぇや。
さてさて恒例の後書き

プロローグ(と言うほど大げさなモンでもない)
コミックスをそのまま引用しました。

完全防音・防銃・防ダニ加工
私の小説は、一件シリアスに見えて何処かに笑いのタネが隠れています。

没原稿のこと。
実は没原稿があります。
最後まで書いてみたら、×ではなくなってしまったのでボツにしたのですが
よろしかったらそちらもどうぞ!

3300リクエスト小説もう一つの物語。

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