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「で、なんでいきなり『父さん』なんだ?」
岩場で出来た日陰だったとはいえ、
カンカンと太陽の照りつける中長い事ヤっていたので、流石にのどが渇いた。
マジックが持ってきたクーラーボックスには、ビールをはじめ各種飲み物があったので、
俺はさっぱりとしたお茶を飲み、砂浜に敷いたビニールシートに横になって水分補給をしていた。
横ではマジックが座って、俺の髪をなでている。
とりあえず、最中にマジックが言った『父さんと呼ぶように』発言の理由を聞いてみた。
「ん? あぁ。ひょっとしたら兄弟から聞いたかもしれないんだけど、
 君と養子縁組を組もうと思って。」
「……どうやってだよ。」
「色々な届出とかは問題ないよ。
 そのための組織なんだし。」
そのためなのか?
「で、養子縁組したら私と君は親子になるわけだから、人前に出たときぼろが出ちゃ大変だろ?
 だから、とりあえず『父さん』って呼び方に慣れてもらおうと思って。
 それに私も子供はほしかったし。」
ずいぶん飛躍するな……。
「あんた息子にこういうことするのか?」
いつの間につけられたのか、首もとの赤い後を指差して俺はそんな事を聞いた。
「さぁ? 息子持った事ないから。
 でも、シンちゃんが実の息子でもきっと同じコトしたと思うよ? 
 だってシンちゃん可愛いし。親子関係だけなんて満足できないよ」
あんた嫁さんに心底惚れてたんじゃなかったのか。
俺はマジックのわけのわからない理論展開にあきれて、海に視線を戻した。
さっきまであんなコトをしていたせいでカラダがダルイ。
ここにいる間に回復して、海で泳げるかどうか不安だ。
はぁ……と俺は何回目になるか判らないため息をついて、ぐいっと背筋を伸ばしたのだった。
「父さん……ねェ?」
「いやかい? いやならまた体に直接交渉するだけだけど?」
「……………………せめて『親父』で我慢してくれ」
コレが精一杯の譲歩だ。
「……まぁそれはそれで温かみがあっていいから……良いか。」
マジックはそれでも不満そうだったが、しぶしぶ承諾した。

こんな経緯で、俺とマジックの生活はますます複雑になっていくのだった。

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