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例えば、疲れきった身体で私室に帰って、眠気を堪えてシャワーを浴びて、明日の起床時間を考えながらベッドに飛び込んだ時――そこに招いてもいない先客がいやがったら、誰だって怒ると思う。

「~~~~なにしてんだヨ、オッサン!!」

怒鳴りつけながら身体を起こそうとすると、しかし強引に腰を掴まれて、抱き寄せられてしまった。

強制的に再びハーレムの首筋に顔を埋めることになり、鼻をついたのは酒と煙草の匂い。

その匂いにか、それともいきなり大声を出したせいか、こめかみが痛み始めていた。

ハーレムはなにも答えない。

口を閉ざし、ただ気怠げに、俺を横目で見ている。

「・・どういうつもりだよ、ハーレム」

ため息をつきながら――俺がこの男のために吐いたため息といえば、それはもうすごい量に換算できそうだ――問えば、

「お前、ほんと兄貴と似てねえなあ」

「・・あんたこそ、悲しいくらいサービス叔父さんと似てねえよ」

結局意味のない会話に繋がって、沈黙に終わった。

今すぐにでも目蓋を落としてしまいたい。

シーツに散った金の髪が、視界で乱反射している。

額に口唇を寄せられても抵抗する気になれないくらい、身体は休息を欲していた。

ベッドは人肌で暖められているし、下に敷く形になったハーレムの身体はもちろん、それ以上に暖かくて。

(・・まあ、ちょっとくらいの寝心地の悪さは我慢してやるか・・)

俺の視界を遮るために動いた手のひらを待たず、ようやく目を閉じる。

起床まであと4時間、久しぶりに泥のように眠れるかもしれないという予感があった。
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