忍者ブログ
* admin *
[848]  [847]  [846]  [845]  [844]  [843]  [842]  [841]  [840]  [839]  [838
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

ss









ずっと訊いてみたかった事がある。



























「なあ、シンタロー」



同じ顔をした彼と向き合うと、鏡を見ているような錯覚に陥る事が多々ある。

初めて会った時から、ずっと、ずっと。

正しくはもう少し前からだけど。



「ンだ、ジャン?アンタにしては珍しくしょぼくれてんな」



だけど違う。



「・・・・また、サービス伯父さんの事思い出してたのか?」



俺はこんな、自分も辛い時に他人を労る笑顔を浮かべる事なんて出来ない。



「違う」

「なら如何したんだ?」



俺はこんな優しい目をする事なんて出来ない。



「訊、きたい事があるんだ」
 
「ん?言ってみろよ」



俺にはこんな泣きたくなるくらいの慈しみなんてない。



「お前、・・・俺の事、恨んでるか?」



髪の長さ以外は、同じ筈なのに。

こんなに違う。



きっと本当は、俺なんかよりシンタローの中にいた金色の彼奴の方がずっと同じで近い。



近くに居るのに遠い、シンタロー。


 
「・・・どれの事だ?腹刺されたのか?それとも最近また妙な薬飲まされたのか?」

「違う。その・・・・」

「なら俺がお前の体に入ってから、歳取らなくなった事か」

「・・・・・・ああ」



出した声は擦れて、思ったよりも小さく響いた。


誰が虚像で、誰が実像なんだろう。

俺達のどちらが。

影だった彼は此処に居て。

本体だった青の番人は居ない。



影でなくなった彼は何になったんだろうか。



「皆、死んだ。殺しても死ななそうなアイツ等も死んだ。

もうあの頃の面影は何処にもない。寂しいし、正直辛くないって事はない」



「だけどな。それはお前の所為じゃねぇ」



肩を強い力で掴まれ、地面を見ていた視線を上げる。

強い光が其所には在った。



「アイツ等は普通の人間だ。命は限られてる」

「ああ・・・」



青でも赤でもない暖かい色。

サービスも、その兄弟も、皆が好きだった色だ。



「それにな、別にその事に関しちゃ恨んでなんかいねーよ」






意識がほんの一瞬途絶えた。






そうであれば良い、とは思っていたけどそれは愚者の望みだから。




「シ、ンタロー?なんで・・・」

「なんだ恨んでほしいのか?」

「違う!そうじゃなくて・・・・・!」



同じだったら、言葉なんて要らなくて、全てが伝わったんだろうか。



「あの時確かに俺とお前は一緒だったんだ」


「パプワを護りたくて、島を護りたくて、同じだったんだよ。

なあジャン、俺がお前を恨まなきゃならねえ理由が一体何処にある?」

「・・・・・・・・っ」



     お前、俺と同じでいいのか?

言いたかった。


     幸せになれないぞ。

言い切れない。





だって今、俺は



「泣くなよ・・・ジャン・・・・」



泣くほど嬉しくて幸せなんだ。


























『でもな、ジャン・・・。俺は多分、そんなに永くは生きられない。

無いって解ってたって、どうしても面影を探しちまうんだ。


そんな俺は何時か必ず潰れる』








あの後、夜と朝の狭間で彼奴はそう言った。

          
今。


此処にはいない。






世界の何処にもいない。



















鏡は破れた。













































ジャンシン・・・・?
ジャン+シン?
どっちにしろジャン→シンです。

C5前の話だったり・・・。
マトモに読んだ事無いですけどね!ははっ!



高松は何処行った。





SEO 非常識な収入を得る非常識な成功法則 花 無料レンタルサーバー ブログ SEO

PR
BACK HOME NEXT
カレンダー
04 2025/05 06
S M T W T F S
1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31
最新記事
as
(06/27)
p
(02/26)
pp
(02/26)
mm
(02/26)
s2
(02/26)
ブログ内検索
忍者ブログ // [PR]

template ゆきぱんだ  //  Copyright: ふらいんぐ All Rights Reserved