「今日集まって貰ったのは他でもない。」
四兄弟の父が威厳のある口調で話始めた。
マジックのみ不在で、ルーザー、ハーレム、そしてサービスが、父を囲うように鎮座している。
「兄さんの事ですね。」
サービスがそう言うと、父はコクリと頭を下げた。
何故長兄であるマジックのみが不在なのか。
それは、今日行われる家族会議の議題だから、である。
別にハブっているわけではない。
ただ、これに関してはいくら尊敬する父の言葉だろうが、愛する弟達の言葉だろうが、マジックは聞く耳を持たないだろう。
「あいつは危険すぎる…!」
事の発端は三日前。
ルーザーの息子であるグンマとキンタローがシンタローの家に遊びに来た。
三人共今年10歳になったばかりの同い年で、性格はてんでんばらばらだが、そこが上手く行っているようで仲が良い。
それは、とてもいいことだ。
特にマジックの息子であるシンタローを二人が良く慕っているようで、酷く攻撃的だった、親のルーザーも手を焼いていたキンタローがとても紳士的になってくれたりとシンタローには何か特別な力があるようで。
それは、大いに助かっている。
その日も相変わらず楽しく遊び、良く笑っていたのだが、迎えの高松が来た時に、シンタローは酷く淋しそうな顔をした。
「じゃーねー!シンちゃん!」
「うん。」
それに気がついたキンタローが、シンタローの肩に、ポンと手を置き
「明日も来るからな。」
と言ってくれたので、その時は笑顔で二人を見送ったのだった。
家に入って来て、祖父と父と自分で夕飯。
「今日はシンちゃんの好きなカレーだよ!」
ピンクのフリフリエプロンを付けて料理をするマジックに、もう何も言わなくなった祖父。
シンタロー自身も、生まれた時からこうだったので、何の疑問も持たない。
だが。
いつもならカレーというだけで飛び上がって喜ぶこの孫が、全然嬉しそうじゃない。
寧ろ悲しそうな顔をしている。
「どうしたんだい?シンタロー。」
「おじいちゃん…。」
俯いて、自分の足に抱き着いてくる。
それを抱き上げると、シンタローは今にも泣きそうな顔をしていて。
「マジックの作るカレーは美味しいよ?カレー嫌だった?」
そう聞くと、プルプルと頭を振る。
そして、違うの、えっと、あの、と口をもごもごさせて何かを伝えようとしている。
「どーしたの?!シンちゃん!」
キッチンからカレーを持ってパパ登場。
心配そうにシンタローを見つめる。
シンタローは一度何か深く考え込んでから、哀願するようにマジックに向かう。そして
「パパ!僕も弟が欲しいよ!」
と言い切った。
祖父と父がびっくりしていると、シンタローは思いの限りをぶつける。
グンマとキンタローがうらやましいと。
そして、二人がバイバイと帰ってしまうのが本当に淋しいと。
「シンタローには私やマジックが居るじゃないか。」
そう祖父が言ってもシンタローは寂しそうに俯く。
「だって、おじいちゃんもパパもお仕事忙しいから、ボク、ボク…」
そう言うと大粒の涙を瞳いっぱいに溜めてから泣き始める。
祖父が慌てていると、マジックがシンタローの涙を指で拭き取る。
ああ、親子なんだなと、ここは父であるマジックに任せよう。そう思った瞬間。
「じゃあ、パパとシンちゃんで子供を作ろう!」
えっ!?
「そんなこと出来るの?パパ?」
「あったりまえじゃないか!パパのお注射をシンちゃんにすれば完璧だよν」
ちょっと…
「い、いたいの?」
ちょっと待って…
「ぜーんぜん!すっっごく気持ちいいよ!」
何を子供に吹き込んでいるんだ!!?
「マジック!」
「何です父さん。」
「お前、シンタローに何をするきなんだい?」
「やだなぁ」
くるっと振り返るマジック。
その顔の中止からは溢れ出した鼻血が滝のように流れ出ていた。
「ちょっと教育をするだけですよ。」
危険だ!とは思ったが、止めた所でコイツはやってのけるであろう。
だが早く止めないと、シンタローが危ない!
もとい、シンタローの貞操が危ない!
思い止まらせなければ。
「パ、パーパは反対だよ!シンタローが可哀相だ。」
「父さん。障害があるほど愛は燃えるんです。」
ああ、やっぱり!
祖父は目頭を押さえて俯くより他なかった。
「と、いうわけなんだ。」
マジックを除く三人はため息を漏らす。
前々からマジックの持つ息子異常溺愛は知っていたが、まさかそこまでとは!
予想はついていたけど!
まさか父の前で言っちゃうなんて!
「しかし兄さんが間違った事をするのでしょうか。」
出たよマジック崇拝者。
ハーレムは心の中で悪態をつく。
口に出せないのは怖いから。
「ルーザー、親子同士で肉体関係を持つのは良くない事なんだよ。」
そうやんわりと言われて、頷く事は頷くが、それは父の言う事が絶対だからであって理解しているわけではない。
とりあえず父は長兄を抜かす自分の子供達にシンタローの貞操をいかに守るか。そして、マジックをまともな人間にいかにしてするかの提案を聞く。
「シンタローが産まれる前はまだマトモだったのに。マジックはどうしてしまったんだろうな。」
どこか遠くを見つめる。
「父さん。」
1番解っていないであろうルーザーが元気よく挙手をしたので、父はルーザーを指した。
「素直に兄さんに悪い事だとお教えになればいいのでは?」
ルーザー、あのね、今までのパーパのお話聞いてた?
パーパね、もう既にマジックに言ったんだよ。
それでもね、あの子はシンタローと肉体関係をもとうとしてるの。
障害があるほど燃えるとか言ってるの。
父は溜息をついて、双子を見る。
「サービス、お前はどう思う?」
「私…ですか?」
「シンタローはお前によく懐いている。何かいい案はないかい?」
そう問い掛けると、サービスは考え込むように視線を前に集中させる。
そして、父に向かい一言。
「どうにもなりません。」
ああ、そうだね。
でも、それをどうにかしようって話し合いなんだよサービス。
わかるかな?
「次、ハーレム。」
「つーかさぁ、シンタローに言えばいいんじゃねーの?良くない事だって。マジック兄貴はアレでもシンタローはマトモだろ。」
「成る程!!流石ハーレム!私もそれは盲点だったよ!」
「ハーレム。兄さんに向かってアレとはなんだい。」
もー、勘弁してくれよ。今話しまとまりかけてたじゃねーか。
そう言いたいがやっぱり怖いので、思うだけ。
とりあえず、言葉のあやだと、マジック兄貴の事は尊敬していると嘘をつく。
嘘も方便とはよく言ったもの。
そう言えばルーザーは狂暴化しないことをハーレムはわかっていた。
「そうと決まれば早速マジックの元に行ってくるよ!」
すくっと立ち上がって父は喜び勇む。
胸のつかえが取れた父は何だか清々しくて、寧ろ神々しかった。
「俺も行くぜ。シンタローが心配だしな。」
よっこらとハーレムが立ち上がる。
心配している風だが、本心はルーザーと長く居たくないから。
あの兄貴と居るなんて息が詰まらぁ。
まったく、何で俺だけか、兄貴とサービスだけのペアにしてくれねぇんだよ。
マジック兄貴のせいだぜ?!
父の側に居れば安心と思っていたのもつかの間。
「私も行きます。」
ルーザーがそう言ってのけたのだ。
げ、とハーレムは思ったが、今更やっぱ行かないとも言えないので、渋々ルーザーの後ろに着いて歩く。
サービスも、シンタローが心配だと言う事で着いていくが、彼の本心は面白そうだから。
「父さん。ルーザー兄さん。」
「何だい?サービス。」
「どうした?」
いきなりサービスに話し掛けられたので、話し掛けられていないハーレムも含み三人は止まる。
「今日、今現在、グンマとキンタローはシンタローと一緒に?」
「いや。」
答えたのは父。
「さっきの出来事で慌ててお前達を呼んだんだ。だからグンマもキンタローも高松と帰ったよ。」
「じゃあ、今家に居るのはマジック兄さんとシンタローだけなんですね。」
「………。」
「………。」
「………。」
「では来年辺りにシンタローは母親ですね。」
沈黙の中、ルーザーがポツリ呟く事で父はしまったと言う顔をした。
「危険だ!シンタローがっ!!」
「父さん落ち着いて!」
「又青の一族が一人増えるだけです。喜ばしい事だ。」
「そうゆう問題じゃないんだよルーザー!!」
ぎゃぁぎゃぁと酷く煩く、三人は論を交わす。
そんな中ハーレムだけはシンタローは男なんだから妊娠しねぇだろ。と一人思っていた。
と、いうか、言ってやりたいのだが、どう考えても今、この時点でその言葉を、大切な言葉ではあるが言える状況じゃない。
つーか兄貴は科学者じゃねーのかよ。とんだヤブだなオイ。
こんな討論している間に早くしねぇとマジック兄貴の事だ。アイツ手は早いぜ。
ハーレムはぼぉっと三人のやり取りを客観的に見ているだけだった。
「シンタロー!今おじいちゃんが助けに行くぞ!」
「お供します!父さん!」
「やはりマジック兄さんが間違った事をするとは…。」
「ルーザー!ああもう…とにかく早く助けに行くんだ!行くぞ!お前達!!」
ああ、馬鹿ばっか。
ここには馬鹿しか居ねぇのか…。
ちょっぴり悲しくなったハーレムなのでした。
「シンちゃん。準備はいいかな?」
鼻血を垂らしながらマジックはふかふかのダブルベッドの上に裸体で座っていた。
その瞳は期待半分、不安半分。
どうしたらいいのか解らない気持ちと、これからマジックに注射をしてもらえば自分に弟ができるんだという喜びが入り交じっている。
「大丈夫だよシンちゃん。そんなに緊張しちゃって…パパと気持ちイイコトしてそしてオシマイなんだから。」
「うん…。」
これで弟ができたらきっと楽しくなる。
パパとおじいちゃんがお仕事で居なくても、グンマとキンタローが帰っちゃっても、きっと淋しくない。
独りじゃない。
淋しくて泣く事もないし、おっきいベッドでうずくまる事もなくなるんだ。
パパにお注射してもらえば…。
シンタローはゴクリと唾を飲んだ。
「始めるよ。」
「うん…。ねぇパパ…。」
「ん?何だい?シンちゃん。」
「あんまり痛くしないでね?」
かっ、かわいい!
マジックは出血多量で死ぬんじゃないかと、あの、高松もびっくりなほどの鼻血を天井高く噴射した。
「勿論だよ、シンちゃんνν」
「パパ、鼻血きたない。」
ぴた、と鼻血を根性で止め、マジックはシンタローの唇にキスを落とす。
ちゅ、ちゅ、と軽いキスを交わすと、シンタローもそれに応じてくれてマジックは嬉しくなった。
次第に軽いものからディープなものになってゆく。
シンタローが口で息を吸うのを見計らい、口内に舌を滑り込ませ絡ませる。
びっくりしたようにシンタローは目を見開いた。
そして、舌を縮こませるが、マジックの舌がシンタローの舌を絡めとる。
ちゅく、ちゅく、と、唾液の混じり合うおと。
段々気持ち良くなってきたのか、シンタローも積極的に舌を絡ませてきた。
「ン、ム…んんッッ…ん、ふ…ん」
マジックの上着をにぎりしめ、顔をほてらせる。
そろそろいいかな?
マジックが唇を離す。
「ぷは、は、あぁ、ん」
息を肩でしながら、震えるようにペタンと座り込む。
可愛い。可愛くて可愛くて仕方がない。
パパの為に頑張ってるシンちゃんすっっごく可愛い!!
シンタローにしてみれば弟の為なのだが、マジックの脳内は完全に自分の都合のいいように解釈されてしまっている。
マジックはシンタローの乳首を舌先で舐める。
「ひゃあぁあっ!な、なに!?」
すると途端になまめかしい声を上げるのだった。
「ここをね、舐めると、男の子が出来やすくなるんだよ。だからシンちゃん我慢できるよね?」
この嘘八百親父の言う事をシンタローは信じ込む。
この広い世界の中でシンタローは閉じ込められているも同然だから。
学校も行ってない、血縁者以外とは遊んでいない、そんなシンタローが信じる事が出来るのは、会った事があるのは、信じられるのは、結局父親なのだ。
舌先でシンタローの乳首を押したりすれば、ぷくりと固くなった乳首がマジックの舌先を押し返す。
その尖った乳首を吸い上げれば、シンタローはたまらず喘ぎ声を上げるのだ。
シンタローの中心は既に立ち上がり、先端から半透明の液体がにじむ。
マジックは毛のまだ生えていないそこに骨張った指を絡めた。
「や!なに!?パパ、何するの!?あ、あ、ヤ、そこダメッッ!!」
瞳を潤ませ、唾液は飲み込めないらしく垂れ流し。
「ダメ、じゃないでしょ?シンタロー。気持ちいい、でしょ?」
耳元で囁かれ、シンタローはブルリと体を震わせた。
肌が総毛立つ。
「ホラ、シンちゃん、どんな感じか言って。」
「ふ、う」
恥ずかしそうに頭をイヤイヤするが、マジックは言わせたいらしい。
必要にシンタローの性器を扱う。
「ホラ、パパが笑ってるうちに。言いなさい、シンタロー。」
有無を言わせぬ圧力をかけられ、固く閉じていた唇を開き始める。
「…い。」
「なぁに?シンちゃん聞こえないよ。」
「…ッッあ、きもち、いいっ!!」
「ハイ、よく出来ました。シンちゃんはお利口さんだね。」
そう言って優しく唇を髪に落とす。
「ンン…。」
恥ずかしそうに身をよじるシンタローにマジックは既に興奮していた。
無垢な心と体。
自分しか信じられないシンタロー。
そのシンタローを犯す自分。
まるで足跡のない新雪を土足で踏み荒らすような何とも言えない心地。
勿論人には普通は言えない恋愛対象として実の息子を見ている。
「シンちゃん、泣いちゃだめだよ。」
一言そう言って、マジックはシンタローの性器を口に加えた。
「ひ、やああああ!」
ビリビリと電気のようなものが頭のてっぺんから爪先まで駆け巡る。
ヤダ。
そんな所なめるなんて。
パパやめて、汚いから。
ヤダ。ヤダ。ヤダ。
やめて!
言いたいのに口が動かない。
ただただシンタローは喘ぐ事しかできなくて。
泣きたいけど、さっきパパが泣いちゃダメって。
男の子はきっと涙を見せちゃいけないんだ。
そう信じ込んで、シンタローはギュッと瞳を閉じた。
ちゅぷ、ちゅぷと聞こえる水音。
父に加えられている自分の中心。
熱くて熱くて堪らない。
この熱を開放したいのに、行き過ぎる快楽のせいで、そして、無知故に。
いけない。
いきかたが解らない。
「ふあ、あ、あ、パ、パパぁッッ!」
髪を引っ張って快楽に堪える。
ふるふると体を震わせて、涙を流すまいと必死に堪えながら。
ちゅぷ、という音がして、マジックはシンタローの性器から唇を離した。
テラテラと唾液とも精液ともつかぬ糸が名残惜しそうにマジックとシンタローの性器を繋ぐ。
「は、はひ、はぅ…」
やっと止めてくれたとシンタローは安堵した。
でも、まてよ。
お注射はいつなんだろう。そのために今までこんなことに耐えてきたのだ。
「パ、パパ…」
「なぁに?シンちゃん。」
極上の笑顔でシンタローを見る。
シンタローはドキドキした。
言っていいんだよな!?
な!?
だってパパと弟を作るためにボクこんなに恥ずかしい思いしたんだもん。
パパが約束忘れるわけないけど…。
ボク、もう、こんな恥ずかしいの耐えらんないよ!
「あ、あのね。」
もじもじと下を向いたままマジックに話し掛ける。
マジックはニコニコしながらシンタローの話を聞いていた。
「お注射まだ…?」
鼻血の海になりました。
シンちゃん!
無知っていうのは罪なんだね!
シンちゃんからお誘いをパパ受けちゃったよ!
そんなにパパと一つになりたいの?
このこったら!可愛いったらない!!
しかも!しかもしかも上目使いで!!
ヨーシ!パパ頑張っちゃうぞ!
シンちゃんの為にハッスルしちゃう!!
やけに自分に良い方にしかやっぱり考えないマジックでした。
「ごめんねシンちゃん。い、いいいい今入れてあげるから!ね!」
「うん。早くね。」
早く!
そんなに!
シンちゃんパパの事出血多量で殺そうとしてない?
ね、してない!?
「じゃ、シンちゃん、いくよ?」
「え?う、うん。」
マジックは自分の指をくわえ、濡らしてからシンタローの中に入れた。
「ヒッ!!い、痛ぁいっっ!!」
「ああ、ダメだよシンタロー!力抜かなきゃ痛いんだよっっ!」
顔は心配してるのに指はくるくると動かしたまま。
「いたいよぉ!パパのウソツキ!!キライ!!」
「そんなこと言わないでぇ…ちゃんと気持ち良くなるから、ね?」
「ううう~…」
マジックの腕を両手で掴む。
指を動かしてるだけなので支障はない。
「シンちゃん、深呼吸して。」
「うう…!ッッ!す、はぁ、すぅ、はあ」
キツキツのソコは深呼吸によって少しはましになってきたがマジックのを入れるには全然足りない。
なので、マジックはいったん指を抜いた。
「ひゃあああっ!!」
その衝撃でシンタローが声をあらげる。
「ごめんね、ごめんね、」
マジックは謝ってから、シンタローの足を上に持ち上げ蕾に舌を這わせた。
ぞくぞくっ!
鳥肌が立つ。
「や、やだ!」
ちゅる、ちゅる、
シンタローの蕾を舌先で解していく。
「や、や、ああ、あ、あぅ!」
掴まるものが何もなくて、シンタローはシーツをにぎりしめた。
唾液で充分ほぐしてから、再び指を入れると、始めより大分ほぐれてきたようで。
嘗めながら指を抜き差しする。
すると、シンタローの性器から液がぷくぷくとうごめいた。
「や、パ、パパぁ!ソコへんなの!や、きもちいいよぉ!」
蕾の中のぷくりとした部分を刺激してやると、シンタローは艶の含んだ熱い吐息を吐くのだった。
なので、マジックも頑張っちゃう!
イケイケ私!押せ押せ私!「シンちゃん、いくよ…」「ふぇ?あ、ああああ!」
喉が裂けるんじゃないかという絶叫にちかい声。
耳をつんざく程の大声量。マジックはゆっくりとだが確実にシンタローの中へ己を埋め込んだ。
「シンちゃん、ッッ、シンタロー…」
「アア、パ、パパ!!痛いよぉっ!」
額に汗が滲み出る。
でも、そんなことよりシンタローの中に入れた事のほうがマジックは嬉しくて。最奥に到達したとき、不謹慎ながらも微笑んだ。
私は今、シンタローの中に入っている。
そう考えるともっと欲情してしまう自分がいる。
シンタローの気持ち良い所を重点的に付くと、シンタローも、あられもない声を出した。
「ひゃ、あ、パパッッ!うごかさ…ない、でッッ!!」
「それは無理だよ。シンタロー。」
「ひっ、な、なんでぇ!?」
「愛しているから。止められないんだよ。」
そう言うと、マジックはスピードを早めた。
パンパンと、肉のぶつかり合う音と、飛び散る汗。
「あん、あ、ああっ!パ、パパァ!!」
「シンタローッッ…!」
自分の下半身ではないような感覚にシンタローは陥った。
気持ち良くて頭がぼぅっとなる。
やっぱりパパはウソツキじゃなかった。
キライなんていってごめんなさい。
心の中で謝る。
きゅうきゅう締まるシンタローの中はとても気持ちが良くて、マジックにしては珍しくそろそろ限界のようだった。
でも、シンタローを先にいかせてからじゃなきゃという変なプライドもあって。
マジックはシンタローの性器を上下に擦る。
「や!だめ!オシッコでちゃうよ!」
「大丈夫。シンちゃん。それはオシッコじゃないから、ね?出しちゃいなさい。」
カリッと尿道をひっかくと、我慢できなかったのか、多分生まれて初めての精子を吐き出した。
「あああああん!」
今まで我慢していたであろう涙をポロポロ目尻から零し、びくびく震えるシンタローを拝んでから、マジックも又シンタローの中に精子を吐き出したのであった。
「あ、あついよぉ…」
グズッと鼻をすすってシンタローは気を失った。
ずるり、とマジックは自分のを引き出す。
それと同時だった。
「マジック!シンタローに手を出すのは…」
「あ、父さん。何処に行ってたんですか?何処かに出かける時は一言言ってからでないと…」
「ああっ!シ、シンタロー!!」
遅かったか…
父はがくりとうなだれた。しかも泣いて。
…ああ、おじいちゃんがもうちょっと早く来ていれば!!
「兄さん。」
「なんだい?ルーザー?」
「父さんが、親子同士で肉体関係を持つのは良くないと言っていたのですが、本当なんですか?」
「一般論的にはそうなるね。でも、お互いが愛し合っていればそんなことはないと私は思うよ。」
やけに清々しく、そして堂々と捩曲がった自分の論理をルーザーに平然と言ってのける。
ルーザーの後ろにいたハーレムとサービスは
パンツ位穿けよ。
と思った。
流石双子。
普段は仲が悪いのに、こうゆう変な時は心がシンクロするらしい。
「シンタロー、大丈夫かい?!シンタロー!!」
祖父が揺すると、ううん、と声を上げ、目を擦るシンタロー。
ポケッとした、焦点の定まらない目で祖父を見上げる。
「おじいちゃん?」
「可哀相にシンタロー!!マジックに嘘をつかれてコンナコトされるなんて!」
「うそ?」
そこでシンタローは、ハッ!と覚醒した。
そして祖父の腕をぎゅっと掴む。
「じゃあ、シンタローの弟はできないの!?」
シンタローが必死に祖父を揺する。
ああ、可哀相に。
祖父は目頭を押さえた。
「シンタロー、弟というのは、マジックと、お前の母親との間にできた男の子を指すんだよ。ちなみにお前とマジック兄さんとの男の子は息子になるだけで弟にはならない。」
冷静にルーザーが言い放つ。
ハーレムは、寧ろ男同士で子供はできないということをシンタローに伝えろ。
本当にアンタまさか知らないのか?!
と、真剣に思った。
「じゃ、じゃあ、何でパパあんなこと…。」
ポロリと涙が溢れる。
痛かった、恥ずかしかった。
でも、弟ができるってパパが言ったから頑張ったのに。
ヒドイ。ヒドイヨ、パパ!!
「それはね、シンタロー。」
ひく、ひくと、泣きじゃくるシンタローの涙を指ですくって舐める。
少し塩っぱい味がマジックの咥内に広がった。
「私がシンちゃんを愛してるからだよ。」
はっ!と、シンタローがマジックを見た。
マジックは決まったと思う。
ルーザーは、兄の台詞に痺れていたし、ハーレムも、サービスも、きっとシンタローは情に流されるだろうと思っていた。
だが、父だけは先程の狼狽とは打って変わって、腕を組み、二人の成り行きを見守る。
「……な…………い。」
シンタローがぼそぼそと呟く。
「ん?なぁに?シンちゃん。パパに聞こえるように言ってごらん?」
既にデキ上がっていると信じて疑わないマジックはウキウキ気分でシンタローに催促する。
何てシンちゃんは言うのかな?
パパだーいすき?
それとも、
僕も前からパパにこうして貰いたいと思っていた?
まさか、
もう一回して?
あーんシンちゃんったら!H!!
ドキドキワクワクしながらシンタローの言葉を待つ。
「パパなんか大ッッ嫌い!!ウソツキパパなんて絶交だっっ!」
「シ、シンちゃんっっ!!」
ガーンと、鈍器で殴られたような衝撃が走る。
今まで良い方向にしか考えていなかったので、傷つきも半端じゃない。
例えるなら、天国から地獄まで真っ逆さまのジェットコースターに乗せられたよう。
「眼魔砲っっ!!」
ドカーン!
シンタローの撃った眼魔砲がマジックにクリティカルヒット!!
「おおっ!!」
外野から歓声があがる。
眼魔砲を撃つ事ができて、初めて一人前なのだ。
ちなみにキンタローは打てるがグンマはまだ打てない。
「パパのばかー!!」
黒焦げになったマジックにルーザー以外天誅が下ったと思い同情はしなかったのであった。
終わり。
四兄弟の父が威厳のある口調で話始めた。
マジックのみ不在で、ルーザー、ハーレム、そしてサービスが、父を囲うように鎮座している。
「兄さんの事ですね。」
サービスがそう言うと、父はコクリと頭を下げた。
何故長兄であるマジックのみが不在なのか。
それは、今日行われる家族会議の議題だから、である。
別にハブっているわけではない。
ただ、これに関してはいくら尊敬する父の言葉だろうが、愛する弟達の言葉だろうが、マジックは聞く耳を持たないだろう。
「あいつは危険すぎる…!」
事の発端は三日前。
ルーザーの息子であるグンマとキンタローがシンタローの家に遊びに来た。
三人共今年10歳になったばかりの同い年で、性格はてんでんばらばらだが、そこが上手く行っているようで仲が良い。
それは、とてもいいことだ。
特にマジックの息子であるシンタローを二人が良く慕っているようで、酷く攻撃的だった、親のルーザーも手を焼いていたキンタローがとても紳士的になってくれたりとシンタローには何か特別な力があるようで。
それは、大いに助かっている。
その日も相変わらず楽しく遊び、良く笑っていたのだが、迎えの高松が来た時に、シンタローは酷く淋しそうな顔をした。
「じゃーねー!シンちゃん!」
「うん。」
それに気がついたキンタローが、シンタローの肩に、ポンと手を置き
「明日も来るからな。」
と言ってくれたので、その時は笑顔で二人を見送ったのだった。
家に入って来て、祖父と父と自分で夕飯。
「今日はシンちゃんの好きなカレーだよ!」
ピンクのフリフリエプロンを付けて料理をするマジックに、もう何も言わなくなった祖父。
シンタロー自身も、生まれた時からこうだったので、何の疑問も持たない。
だが。
いつもならカレーというだけで飛び上がって喜ぶこの孫が、全然嬉しそうじゃない。
寧ろ悲しそうな顔をしている。
「どうしたんだい?シンタロー。」
「おじいちゃん…。」
俯いて、自分の足に抱き着いてくる。
それを抱き上げると、シンタローは今にも泣きそうな顔をしていて。
「マジックの作るカレーは美味しいよ?カレー嫌だった?」
そう聞くと、プルプルと頭を振る。
そして、違うの、えっと、あの、と口をもごもごさせて何かを伝えようとしている。
「どーしたの?!シンちゃん!」
キッチンからカレーを持ってパパ登場。
心配そうにシンタローを見つめる。
シンタローは一度何か深く考え込んでから、哀願するようにマジックに向かう。そして
「パパ!僕も弟が欲しいよ!」
と言い切った。
祖父と父がびっくりしていると、シンタローは思いの限りをぶつける。
グンマとキンタローがうらやましいと。
そして、二人がバイバイと帰ってしまうのが本当に淋しいと。
「シンタローには私やマジックが居るじゃないか。」
そう祖父が言ってもシンタローは寂しそうに俯く。
「だって、おじいちゃんもパパもお仕事忙しいから、ボク、ボク…」
そう言うと大粒の涙を瞳いっぱいに溜めてから泣き始める。
祖父が慌てていると、マジックがシンタローの涙を指で拭き取る。
ああ、親子なんだなと、ここは父であるマジックに任せよう。そう思った瞬間。
「じゃあ、パパとシンちゃんで子供を作ろう!」
えっ!?
「そんなこと出来るの?パパ?」
「あったりまえじゃないか!パパのお注射をシンちゃんにすれば完璧だよν」
ちょっと…
「い、いたいの?」
ちょっと待って…
「ぜーんぜん!すっっごく気持ちいいよ!」
何を子供に吹き込んでいるんだ!!?
「マジック!」
「何です父さん。」
「お前、シンタローに何をするきなんだい?」
「やだなぁ」
くるっと振り返るマジック。
その顔の中止からは溢れ出した鼻血が滝のように流れ出ていた。
「ちょっと教育をするだけですよ。」
危険だ!とは思ったが、止めた所でコイツはやってのけるであろう。
だが早く止めないと、シンタローが危ない!
もとい、シンタローの貞操が危ない!
思い止まらせなければ。
「パ、パーパは反対だよ!シンタローが可哀相だ。」
「父さん。障害があるほど愛は燃えるんです。」
ああ、やっぱり!
祖父は目頭を押さえて俯くより他なかった。
「と、いうわけなんだ。」
マジックを除く三人はため息を漏らす。
前々からマジックの持つ息子異常溺愛は知っていたが、まさかそこまでとは!
予想はついていたけど!
まさか父の前で言っちゃうなんて!
「しかし兄さんが間違った事をするのでしょうか。」
出たよマジック崇拝者。
ハーレムは心の中で悪態をつく。
口に出せないのは怖いから。
「ルーザー、親子同士で肉体関係を持つのは良くない事なんだよ。」
そうやんわりと言われて、頷く事は頷くが、それは父の言う事が絶対だからであって理解しているわけではない。
とりあえず父は長兄を抜かす自分の子供達にシンタローの貞操をいかに守るか。そして、マジックをまともな人間にいかにしてするかの提案を聞く。
「シンタローが産まれる前はまだマトモだったのに。マジックはどうしてしまったんだろうな。」
どこか遠くを見つめる。
「父さん。」
1番解っていないであろうルーザーが元気よく挙手をしたので、父はルーザーを指した。
「素直に兄さんに悪い事だとお教えになればいいのでは?」
ルーザー、あのね、今までのパーパのお話聞いてた?
パーパね、もう既にマジックに言ったんだよ。
それでもね、あの子はシンタローと肉体関係をもとうとしてるの。
障害があるほど燃えるとか言ってるの。
父は溜息をついて、双子を見る。
「サービス、お前はどう思う?」
「私…ですか?」
「シンタローはお前によく懐いている。何かいい案はないかい?」
そう問い掛けると、サービスは考え込むように視線を前に集中させる。
そして、父に向かい一言。
「どうにもなりません。」
ああ、そうだね。
でも、それをどうにかしようって話し合いなんだよサービス。
わかるかな?
「次、ハーレム。」
「つーかさぁ、シンタローに言えばいいんじゃねーの?良くない事だって。マジック兄貴はアレでもシンタローはマトモだろ。」
「成る程!!流石ハーレム!私もそれは盲点だったよ!」
「ハーレム。兄さんに向かってアレとはなんだい。」
もー、勘弁してくれよ。今話しまとまりかけてたじゃねーか。
そう言いたいがやっぱり怖いので、思うだけ。
とりあえず、言葉のあやだと、マジック兄貴の事は尊敬していると嘘をつく。
嘘も方便とはよく言ったもの。
そう言えばルーザーは狂暴化しないことをハーレムはわかっていた。
「そうと決まれば早速マジックの元に行ってくるよ!」
すくっと立ち上がって父は喜び勇む。
胸のつかえが取れた父は何だか清々しくて、寧ろ神々しかった。
「俺も行くぜ。シンタローが心配だしな。」
よっこらとハーレムが立ち上がる。
心配している風だが、本心はルーザーと長く居たくないから。
あの兄貴と居るなんて息が詰まらぁ。
まったく、何で俺だけか、兄貴とサービスだけのペアにしてくれねぇんだよ。
マジック兄貴のせいだぜ?!
父の側に居れば安心と思っていたのもつかの間。
「私も行きます。」
ルーザーがそう言ってのけたのだ。
げ、とハーレムは思ったが、今更やっぱ行かないとも言えないので、渋々ルーザーの後ろに着いて歩く。
サービスも、シンタローが心配だと言う事で着いていくが、彼の本心は面白そうだから。
「父さん。ルーザー兄さん。」
「何だい?サービス。」
「どうした?」
いきなりサービスに話し掛けられたので、話し掛けられていないハーレムも含み三人は止まる。
「今日、今現在、グンマとキンタローはシンタローと一緒に?」
「いや。」
答えたのは父。
「さっきの出来事で慌ててお前達を呼んだんだ。だからグンマもキンタローも高松と帰ったよ。」
「じゃあ、今家に居るのはマジック兄さんとシンタローだけなんですね。」
「………。」
「………。」
「………。」
「では来年辺りにシンタローは母親ですね。」
沈黙の中、ルーザーがポツリ呟く事で父はしまったと言う顔をした。
「危険だ!シンタローがっ!!」
「父さん落ち着いて!」
「又青の一族が一人増えるだけです。喜ばしい事だ。」
「そうゆう問題じゃないんだよルーザー!!」
ぎゃぁぎゃぁと酷く煩く、三人は論を交わす。
そんな中ハーレムだけはシンタローは男なんだから妊娠しねぇだろ。と一人思っていた。
と、いうか、言ってやりたいのだが、どう考えても今、この時点でその言葉を、大切な言葉ではあるが言える状況じゃない。
つーか兄貴は科学者じゃねーのかよ。とんだヤブだなオイ。
こんな討論している間に早くしねぇとマジック兄貴の事だ。アイツ手は早いぜ。
ハーレムはぼぉっと三人のやり取りを客観的に見ているだけだった。
「シンタロー!今おじいちゃんが助けに行くぞ!」
「お供します!父さん!」
「やはりマジック兄さんが間違った事をするとは…。」
「ルーザー!ああもう…とにかく早く助けに行くんだ!行くぞ!お前達!!」
ああ、馬鹿ばっか。
ここには馬鹿しか居ねぇのか…。
ちょっぴり悲しくなったハーレムなのでした。
「シンちゃん。準備はいいかな?」
鼻血を垂らしながらマジックはふかふかのダブルベッドの上に裸体で座っていた。
その瞳は期待半分、不安半分。
どうしたらいいのか解らない気持ちと、これからマジックに注射をしてもらえば自分に弟ができるんだという喜びが入り交じっている。
「大丈夫だよシンちゃん。そんなに緊張しちゃって…パパと気持ちイイコトしてそしてオシマイなんだから。」
「うん…。」
これで弟ができたらきっと楽しくなる。
パパとおじいちゃんがお仕事で居なくても、グンマとキンタローが帰っちゃっても、きっと淋しくない。
独りじゃない。
淋しくて泣く事もないし、おっきいベッドでうずくまる事もなくなるんだ。
パパにお注射してもらえば…。
シンタローはゴクリと唾を飲んだ。
「始めるよ。」
「うん…。ねぇパパ…。」
「ん?何だい?シンちゃん。」
「あんまり痛くしないでね?」
かっ、かわいい!
マジックは出血多量で死ぬんじゃないかと、あの、高松もびっくりなほどの鼻血を天井高く噴射した。
「勿論だよ、シンちゃんνν」
「パパ、鼻血きたない。」
ぴた、と鼻血を根性で止め、マジックはシンタローの唇にキスを落とす。
ちゅ、ちゅ、と軽いキスを交わすと、シンタローもそれに応じてくれてマジックは嬉しくなった。
次第に軽いものからディープなものになってゆく。
シンタローが口で息を吸うのを見計らい、口内に舌を滑り込ませ絡ませる。
びっくりしたようにシンタローは目を見開いた。
そして、舌を縮こませるが、マジックの舌がシンタローの舌を絡めとる。
ちゅく、ちゅく、と、唾液の混じり合うおと。
段々気持ち良くなってきたのか、シンタローも積極的に舌を絡ませてきた。
「ン、ム…んんッッ…ん、ふ…ん」
マジックの上着をにぎりしめ、顔をほてらせる。
そろそろいいかな?
マジックが唇を離す。
「ぷは、は、あぁ、ん」
息を肩でしながら、震えるようにペタンと座り込む。
可愛い。可愛くて可愛くて仕方がない。
パパの為に頑張ってるシンちゃんすっっごく可愛い!!
シンタローにしてみれば弟の為なのだが、マジックの脳内は完全に自分の都合のいいように解釈されてしまっている。
マジックはシンタローの乳首を舌先で舐める。
「ひゃあぁあっ!な、なに!?」
すると途端になまめかしい声を上げるのだった。
「ここをね、舐めると、男の子が出来やすくなるんだよ。だからシンちゃん我慢できるよね?」
この嘘八百親父の言う事をシンタローは信じ込む。
この広い世界の中でシンタローは閉じ込められているも同然だから。
学校も行ってない、血縁者以外とは遊んでいない、そんなシンタローが信じる事が出来るのは、会った事があるのは、信じられるのは、結局父親なのだ。
舌先でシンタローの乳首を押したりすれば、ぷくりと固くなった乳首がマジックの舌先を押し返す。
その尖った乳首を吸い上げれば、シンタローはたまらず喘ぎ声を上げるのだ。
シンタローの中心は既に立ち上がり、先端から半透明の液体がにじむ。
マジックは毛のまだ生えていないそこに骨張った指を絡めた。
「や!なに!?パパ、何するの!?あ、あ、ヤ、そこダメッッ!!」
瞳を潤ませ、唾液は飲み込めないらしく垂れ流し。
「ダメ、じゃないでしょ?シンタロー。気持ちいい、でしょ?」
耳元で囁かれ、シンタローはブルリと体を震わせた。
肌が総毛立つ。
「ホラ、シンちゃん、どんな感じか言って。」
「ふ、う」
恥ずかしそうに頭をイヤイヤするが、マジックは言わせたいらしい。
必要にシンタローの性器を扱う。
「ホラ、パパが笑ってるうちに。言いなさい、シンタロー。」
有無を言わせぬ圧力をかけられ、固く閉じていた唇を開き始める。
「…い。」
「なぁに?シンちゃん聞こえないよ。」
「…ッッあ、きもち、いいっ!!」
「ハイ、よく出来ました。シンちゃんはお利口さんだね。」
そう言って優しく唇を髪に落とす。
「ンン…。」
恥ずかしそうに身をよじるシンタローにマジックは既に興奮していた。
無垢な心と体。
自分しか信じられないシンタロー。
そのシンタローを犯す自分。
まるで足跡のない新雪を土足で踏み荒らすような何とも言えない心地。
勿論人には普通は言えない恋愛対象として実の息子を見ている。
「シンちゃん、泣いちゃだめだよ。」
一言そう言って、マジックはシンタローの性器を口に加えた。
「ひ、やああああ!」
ビリビリと電気のようなものが頭のてっぺんから爪先まで駆け巡る。
ヤダ。
そんな所なめるなんて。
パパやめて、汚いから。
ヤダ。ヤダ。ヤダ。
やめて!
言いたいのに口が動かない。
ただただシンタローは喘ぐ事しかできなくて。
泣きたいけど、さっきパパが泣いちゃダメって。
男の子はきっと涙を見せちゃいけないんだ。
そう信じ込んで、シンタローはギュッと瞳を閉じた。
ちゅぷ、ちゅぷと聞こえる水音。
父に加えられている自分の中心。
熱くて熱くて堪らない。
この熱を開放したいのに、行き過ぎる快楽のせいで、そして、無知故に。
いけない。
いきかたが解らない。
「ふあ、あ、あ、パ、パパぁッッ!」
髪を引っ張って快楽に堪える。
ふるふると体を震わせて、涙を流すまいと必死に堪えながら。
ちゅぷ、という音がして、マジックはシンタローの性器から唇を離した。
テラテラと唾液とも精液ともつかぬ糸が名残惜しそうにマジックとシンタローの性器を繋ぐ。
「は、はひ、はぅ…」
やっと止めてくれたとシンタローは安堵した。
でも、まてよ。
お注射はいつなんだろう。そのために今までこんなことに耐えてきたのだ。
「パ、パパ…」
「なぁに?シンちゃん。」
極上の笑顔でシンタローを見る。
シンタローはドキドキした。
言っていいんだよな!?
な!?
だってパパと弟を作るためにボクこんなに恥ずかしい思いしたんだもん。
パパが約束忘れるわけないけど…。
ボク、もう、こんな恥ずかしいの耐えらんないよ!
「あ、あのね。」
もじもじと下を向いたままマジックに話し掛ける。
マジックはニコニコしながらシンタローの話を聞いていた。
「お注射まだ…?」
鼻血の海になりました。
シンちゃん!
無知っていうのは罪なんだね!
シンちゃんからお誘いをパパ受けちゃったよ!
そんなにパパと一つになりたいの?
このこったら!可愛いったらない!!
しかも!しかもしかも上目使いで!!
ヨーシ!パパ頑張っちゃうぞ!
シンちゃんの為にハッスルしちゃう!!
やけに自分に良い方にしかやっぱり考えないマジックでした。
「ごめんねシンちゃん。い、いいいい今入れてあげるから!ね!」
「うん。早くね。」
早く!
そんなに!
シンちゃんパパの事出血多量で殺そうとしてない?
ね、してない!?
「じゃ、シンちゃん、いくよ?」
「え?う、うん。」
マジックは自分の指をくわえ、濡らしてからシンタローの中に入れた。
「ヒッ!!い、痛ぁいっっ!!」
「ああ、ダメだよシンタロー!力抜かなきゃ痛いんだよっっ!」
顔は心配してるのに指はくるくると動かしたまま。
「いたいよぉ!パパのウソツキ!!キライ!!」
「そんなこと言わないでぇ…ちゃんと気持ち良くなるから、ね?」
「ううう~…」
マジックの腕を両手で掴む。
指を動かしてるだけなので支障はない。
「シンちゃん、深呼吸して。」
「うう…!ッッ!す、はぁ、すぅ、はあ」
キツキツのソコは深呼吸によって少しはましになってきたがマジックのを入れるには全然足りない。
なので、マジックはいったん指を抜いた。
「ひゃあああっ!!」
その衝撃でシンタローが声をあらげる。
「ごめんね、ごめんね、」
マジックは謝ってから、シンタローの足を上に持ち上げ蕾に舌を這わせた。
ぞくぞくっ!
鳥肌が立つ。
「や、やだ!」
ちゅる、ちゅる、
シンタローの蕾を舌先で解していく。
「や、や、ああ、あ、あぅ!」
掴まるものが何もなくて、シンタローはシーツをにぎりしめた。
唾液で充分ほぐしてから、再び指を入れると、始めより大分ほぐれてきたようで。
嘗めながら指を抜き差しする。
すると、シンタローの性器から液がぷくぷくとうごめいた。
「や、パ、パパぁ!ソコへんなの!や、きもちいいよぉ!」
蕾の中のぷくりとした部分を刺激してやると、シンタローは艶の含んだ熱い吐息を吐くのだった。
なので、マジックも頑張っちゃう!
イケイケ私!押せ押せ私!「シンちゃん、いくよ…」「ふぇ?あ、ああああ!」
喉が裂けるんじゃないかという絶叫にちかい声。
耳をつんざく程の大声量。マジックはゆっくりとだが確実にシンタローの中へ己を埋め込んだ。
「シンちゃん、ッッ、シンタロー…」
「アア、パ、パパ!!痛いよぉっ!」
額に汗が滲み出る。
でも、そんなことよりシンタローの中に入れた事のほうがマジックは嬉しくて。最奥に到達したとき、不謹慎ながらも微笑んだ。
私は今、シンタローの中に入っている。
そう考えるともっと欲情してしまう自分がいる。
シンタローの気持ち良い所を重点的に付くと、シンタローも、あられもない声を出した。
「ひゃ、あ、パパッッ!うごかさ…ない、でッッ!!」
「それは無理だよ。シンタロー。」
「ひっ、な、なんでぇ!?」
「愛しているから。止められないんだよ。」
そう言うと、マジックはスピードを早めた。
パンパンと、肉のぶつかり合う音と、飛び散る汗。
「あん、あ、ああっ!パ、パパァ!!」
「シンタローッッ…!」
自分の下半身ではないような感覚にシンタローは陥った。
気持ち良くて頭がぼぅっとなる。
やっぱりパパはウソツキじゃなかった。
キライなんていってごめんなさい。
心の中で謝る。
きゅうきゅう締まるシンタローの中はとても気持ちが良くて、マジックにしては珍しくそろそろ限界のようだった。
でも、シンタローを先にいかせてからじゃなきゃという変なプライドもあって。
マジックはシンタローの性器を上下に擦る。
「や!だめ!オシッコでちゃうよ!」
「大丈夫。シンちゃん。それはオシッコじゃないから、ね?出しちゃいなさい。」
カリッと尿道をひっかくと、我慢できなかったのか、多分生まれて初めての精子を吐き出した。
「あああああん!」
今まで我慢していたであろう涙をポロポロ目尻から零し、びくびく震えるシンタローを拝んでから、マジックも又シンタローの中に精子を吐き出したのであった。
「あ、あついよぉ…」
グズッと鼻をすすってシンタローは気を失った。
ずるり、とマジックは自分のを引き出す。
それと同時だった。
「マジック!シンタローに手を出すのは…」
「あ、父さん。何処に行ってたんですか?何処かに出かける時は一言言ってからでないと…」
「ああっ!シ、シンタロー!!」
遅かったか…
父はがくりとうなだれた。しかも泣いて。
…ああ、おじいちゃんがもうちょっと早く来ていれば!!
「兄さん。」
「なんだい?ルーザー?」
「父さんが、親子同士で肉体関係を持つのは良くないと言っていたのですが、本当なんですか?」
「一般論的にはそうなるね。でも、お互いが愛し合っていればそんなことはないと私は思うよ。」
やけに清々しく、そして堂々と捩曲がった自分の論理をルーザーに平然と言ってのける。
ルーザーの後ろにいたハーレムとサービスは
パンツ位穿けよ。
と思った。
流石双子。
普段は仲が悪いのに、こうゆう変な時は心がシンクロするらしい。
「シンタロー、大丈夫かい?!シンタロー!!」
祖父が揺すると、ううん、と声を上げ、目を擦るシンタロー。
ポケッとした、焦点の定まらない目で祖父を見上げる。
「おじいちゃん?」
「可哀相にシンタロー!!マジックに嘘をつかれてコンナコトされるなんて!」
「うそ?」
そこでシンタローは、ハッ!と覚醒した。
そして祖父の腕をぎゅっと掴む。
「じゃあ、シンタローの弟はできないの!?」
シンタローが必死に祖父を揺する。
ああ、可哀相に。
祖父は目頭を押さえた。
「シンタロー、弟というのは、マジックと、お前の母親との間にできた男の子を指すんだよ。ちなみにお前とマジック兄さんとの男の子は息子になるだけで弟にはならない。」
冷静にルーザーが言い放つ。
ハーレムは、寧ろ男同士で子供はできないということをシンタローに伝えろ。
本当にアンタまさか知らないのか?!
と、真剣に思った。
「じゃ、じゃあ、何でパパあんなこと…。」
ポロリと涙が溢れる。
痛かった、恥ずかしかった。
でも、弟ができるってパパが言ったから頑張ったのに。
ヒドイ。ヒドイヨ、パパ!!
「それはね、シンタロー。」
ひく、ひくと、泣きじゃくるシンタローの涙を指ですくって舐める。
少し塩っぱい味がマジックの咥内に広がった。
「私がシンちゃんを愛してるからだよ。」
はっ!と、シンタローがマジックを見た。
マジックは決まったと思う。
ルーザーは、兄の台詞に痺れていたし、ハーレムも、サービスも、きっとシンタローは情に流されるだろうと思っていた。
だが、父だけは先程の狼狽とは打って変わって、腕を組み、二人の成り行きを見守る。
「……な…………い。」
シンタローがぼそぼそと呟く。
「ん?なぁに?シンちゃん。パパに聞こえるように言ってごらん?」
既にデキ上がっていると信じて疑わないマジックはウキウキ気分でシンタローに催促する。
何てシンちゃんは言うのかな?
パパだーいすき?
それとも、
僕も前からパパにこうして貰いたいと思っていた?
まさか、
もう一回して?
あーんシンちゃんったら!H!!
ドキドキワクワクしながらシンタローの言葉を待つ。
「パパなんか大ッッ嫌い!!ウソツキパパなんて絶交だっっ!」
「シ、シンちゃんっっ!!」
ガーンと、鈍器で殴られたような衝撃が走る。
今まで良い方向にしか考えていなかったので、傷つきも半端じゃない。
例えるなら、天国から地獄まで真っ逆さまのジェットコースターに乗せられたよう。
「眼魔砲っっ!!」
ドカーン!
シンタローの撃った眼魔砲がマジックにクリティカルヒット!!
「おおっ!!」
外野から歓声があがる。
眼魔砲を撃つ事ができて、初めて一人前なのだ。
ちなみにキンタローは打てるがグンマはまだ打てない。
「パパのばかー!!」
黒焦げになったマジックにルーザー以外天誅が下ったと思い同情はしなかったのであった。
終わり。
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