キンシン好きに捧げる30の御題
1・シンクロ (20050927up)
「何を考えている・・・?」
肩を抱き寄せ、ささやくように従兄弟に問えば、「多分オマエと同じこと」と言う。
ならば、何も言うことはないな。
額にかかる髪をかきあげてやると、従兄弟はいたずらっぽく笑うが、その目は熱を帯び甘い期待に潤んでいた。
2・距離 (20050927up)
離れていると思うことってあるかって?
そりゃあるね。
だって、何も言わなくても肩揉んでくれたり、キスしてくれるヤツがいないんだから。
3・視線の先に (20051011up)
吹き抜けになった食堂を見下ろせる上階の廊下のガラス窓から、たくさんの研究員に紛れたキンタローが見えた。
研究棟から士官食堂に食事にやってきた白衣を着た研究員の連中が、キンタローを取り囲んでいる。
ああ、みんなで一緒に昼休みに来たんだな、と思って、また、オレ以外のヤツと交流することもすごく大事だよな、と思う。
オレは急いでたから早足だったけど、つい視線はキンタローに釘付けになっている。
あの角を曲がったら見えなくなるな、と思った時、ふと、キンタローが顔を上げた。
そしてオレに気づいて、ふわっと笑った。
オレは片手を上げてウィンクして見せて、立ち止まることなく角を曲がった。
キンタローの視線につられて研究員の連中が上を見ても、視線の先には誰もいなかっただろう。
キンタローが誰を見て笑ったか、気づくやつはいただろうか。
4・しぐさ (20051011up)
キンタローが長めの前髪をかきあげる。
研究でパソコン仕事が多いのだから、結構邪魔じゃないかな、と思うけど・・・。
似合うから、切れなんて言わない。
5・総帥服 (20051011up)
赤い服を脱ぎ捨てると、オレは乱暴に床に叩きつけた。
チッ。
服に着られてんじゃねーよ、オレ。
9・写真 (20051011up)
思い出すと赤くなる。
今日、偶然キンタローが携帯をいじっている所を見た。
あの待受画像・・・オレじゃねえか。
恥ずかしいから変えろって言ったけど、キンタローはなぜだって取り合ってくれない。
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