「シンタローさん、本当に月に帰ってしまうんすか?」
「んだよ、俺が言ってることが嘘だって言いたいのかよッ?」
怒りだす、シンタロー。
「ち、違いますッ!!ただ、シンタローさんがいなくなったら、寂しくなるなって…その」
「ったく…正直に言えよ。俺に月に帰ってほしいのか、ほしくないのか、どっちだッ!」
少々、怒っているような態度でシンタローが聞いてくる。
リキッドはその気迫に負けた。
「居てほしいっすっ!」「よしッ!じゃ、親父に挨拶してこいッ!!」
「え”ッ!?」
思いもよらない一言。
(まさか、あの冷血男で有名の元総帥に挨拶に行けとッ!?)
「あーッ?何、おまえ俺に対して嘘付いたわけッ?」
ぐりぐり…。 「い、いいえッ!滅相もございませんッ!!」
「じゃ、さっさと…親父のところに挨拶しに行ってこいッ!!」
ドカッ!!
「ぎゃーッ!!」
キラーン +
「へぇ、寝返り君が私のシンタローを、一生面倒見ると…」
物凄い剣幕のマジックを前に、リキッドは小動物のように小刻みに震えていた。
「いい度胸だね…、この私に楯突くとは。貴様、いったい何様のつもりなんだ?」
冷たい青い目が光る。
「ひッ!!」
(やっぱ、ガンマ団の元総帥、こ、こえーッ!!)
涙を流しながら、シンタローに聞かれたとき、咄嗟とはいえ自分は居てほしいと、何故言ってしまったのか、かなーり後悔をしていた。
「シンタローはね、産まれた時から私のものなんだよ。…君みたいなふざけた弱い男に、私がシンタローを渡すわけがなかろうッ!!」
「し、シンタローさんはものじゃ無いですッ!!」
咄嗟の一言に、またまたリキッド、大後悔。
(いってもうたッ!!あかん、まじで、俺、殺されるッ!!)
「この私に、口答えする気か…」
怒りの為か、体が小刻みに震えるマジック。
リキッドはその瞬間見てはいけないものを見てしまった。
小刻みに震えるマジックが、自分の座っている超お気に入り、最高級イタリア製一枚革張り椅子の、とっても肌ざわりの良い肘置きに置いていた手で、その肘置き部分を粉々に握り潰していた。
(ひぇーッ!!)
「私に楯突くとはいい度胸だ…。もう一度、ミトコンドリアからやり直しておいで…」
背筋も凍るほど恐ろしく、唸るような低い声で言われたその言葉に、あの二人やっぱ親子だなぁと思ったのを最後に、頭の中が真っ白になった。
「親父、超特大眼魔砲ぶっぱなす時は、外でしろよな…」
溜め息混じりの、シンタローの声。
「だって、だって…シンちゃん。こいつシンちゃんに非生産的行為を強要してシンちゃんをぼろぼろにする気だよ!」
いい年扱いたおっさんの、涙声。
「あんたが言うなよ。その台詞、聞き飽きたし…」
「だって、シンちゃん。パパとするのはいいけど、こいつなんかとしたらシンちゃん確実に病気になって、下手なHのせいで快楽を求めて、薬物に走って中毒者の仲間入りになっちゃうんんだよッ!!」
「朝っぱらからそんなこというなぁッ!!」
そして、恒例の親子喧嘩。
瓦礫と砂埃の舞う中、マジックがいるかぎり結ばれることはないだろうと、安堵の息を洩らすリキッドだった。
(だって、結ばれちゃったあと、俺、海の底に沈められてそうだもん)
今日も、太陽は眩しかった。
終わり
リキッド編の反省。
ハーレムが途中から消えてしまいました。しかも、かぐや姫の設定は何処へ?
結局、マジシンになっちょった…し?。
もう、反省中!
しかも移動中に文章消えちゃうからショック。
今日の携帯調子が悪い。けど、なくても成り立つ文章だったから、まぁいいかな。
消えた文は、朝食のひとこまでした。
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