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「愛してるよ父さん!」
あぁ、シンちゃん…ッ!無邪気な笑顔で超絶カワイイ!!パパ死んでもいいくらい幸せ!!




……のハズなのに。
何で今日は4月1日――――ッ!?

それでも普段は聞けない愛の告白に思わず鼻血。
あぁシンちゃん…ほんのり頬を染めて笑うお前が愛しい。

「親父…ッ」
抗議するように呼ばれて、いつのまにかシンタローを押し倒していたことに気付く。
「ゴメンゴメン、シンちゃんがあんまりにも可愛いから、つい」
「つい、で息子を押し倒すなッ!!そして謝りながらどこ触ってんだー!!」
「ゴメンねー、シンちゃん」

パパもう止められないや
テヘッ、と笑ったが、もう目は笑っていなくて
欲望に飢えた獣の目をしていた。

「あっ……」
マジックが首筋に噛み付くと声が漏れた。
舌で首筋を下へ辿っていく。シャツの前を開ける。
胸の飾りを甘噛みする。
「!……ッあ、はっ!!」
シンタローの体がビクビクと震える。
眉根を寄せ堅く目をつむって快感に耐えるシンタローが愛しくて、顎を掴みこちらを向かせる。
「こっち見て、シンタロー」
「とぉ…さん」
甘えるような声で首に腕を回し、
マジックを見つめた。
そうして数瞬――、




「……っはッ!!」
突如弾かれたようにマジックは自分の体の下にいる黒髪の男の、






首を絞めた。
「何す…っ」
黒髪の男は涙目で訴えたが
「殺す」
冷たい声で答えられ、ギリギリと腕に力がこもる。
「な…んで?」
「それはこちらのセリフだ。

なぜ君がココにいる」



ジャン

そう呼ぶと、さっきまで首を絞められていた男は、くっく…、と声を漏らすと
「なぁんだ、バレてたんですね、マジック様」
と屈託のない笑顔を見せた。
「結構うまく化けてる自信あったのになぁ」
「あぁ、イイ線いってたよ。あやうくダマされるところだった」
マジックは睨みつけると黒髪の男――ジャンは悪びれもなく言った。
「せっかく高松にシンタローの髪を解析して作った特製のカツラと、シンタローの声紋を録音して作った声変わり薬を貰ったんですケドね」
あの隠居、暇だからって余計なモン作りおって…
「シンタローには優しいんですね」
からかうように言う。
「私を愛してくれているからね」
と言ってやった。

「うわ、あてつけですかソレ?
妬けるなぁ。俺のことはそんな目で見てくれなかったのに」
楽しそうにジャンは言うから
「心にもないことを」
とそっけなく返してやった。
「何で俺がシンタローじゃないと分かったんですか?」
「シンちゃんはもっと色っぽい顔します」
「はは…アイツもお気の毒様…」
「さて、そろそろ出ていってもらおうかな」
「えーっ、そんなこと言わないでくださいよ。
愛していますよ、マジック様」
「くだらんな」

たとえそれが本心であろうと嘘であろうと変わりはない。
私が愛しているのはシンタローだけなのだから

そう言うとジャンは心底可笑しそうに笑いながら、随分変わりましたねと残して扉の向こうに消えていった。

違うね、ジャン。
“変わった”んじゃない。“変えられた”んだ、シンタローに。

教えてあげよう。
目だよ。目が違う。
君は私を見ない。
シンタローはちゃんと私を見ていてくれる。

…嘘じゃ、ないよ。



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