ハジケて的お題5
一・ビームを送るワ
私の彼氏はそれはもう格好良くて男前で勝気でだけど一途で、
俺様主義なところがベリキュートである。
なので私は逐一彼の一日の行動をチェックし、健康状態、精神状態を共に管理している。
至る所に設置した監視カメラの画像は10分ごとに私の携帯電話に転送され、
愛しい愛しいマイスイートハニーの居場所を教えてくれる。
本来ならば彼の傍で世話を焼きたいのだが、
彼に総帥の座を譲ってからも、忙しい日々を送る私にはなかなか難しいのだ。
それに傍に寄るだけで殴られたり蹴られたりするし……
まあ、それも彼の愛情表現なのだろう。
「誰かに見張られてるような気がするんだよな…」
「うむ。俺もだ。どこからか視線を感じる。」
「だけど誰もいないよぉ~?」
フッ。いくら気配を殺しているとはいえ、気づけないとはまだまだだね、三人とも。
んっふっふー♪ このアングルのシンちゃんもかーわーいーいなー!!
パパ超幸せだよ……あ、ヤバいヤバい。鼻血が…っと。ハンカチどこだっけ。
鼻を押さえつつ再びシンタローを見ると、やはり私の視線が気になるのか
周囲をキョロキョロと見回している。
あああそんな不安げな顔をして…悶死しそうだよ……パパを殺す気かいっっ!?
シンタローは壁に隠れて身悶えている私に気づくことなく二人を促して先へ行ってしまった。
それでも私の気配をどこかで感じているらしく、ふと振り返っては背後を確認している。
………もう少しシンちゃんを見ていたいけど
そろそろファンクラブのサイン会に出かけなくちゃいけないし、今日はここまで。
後ろ髪を引かれる思いでその場を後にする。壁に付着した鼻血も拭き取った。
見た目は大丈夫だがルミノール反応は出るかもしれないな…
もう少し時間があればお前と一緒にいられる時間も増えるのに。
ああ、本当に好きすぎて困っちゃうね。どうしてくれるの、シンタロー。
二・憧れのMyダーリン
シンタローは前述したとおり、格好良くて男前で勝気で一途な俺様ダーリンである。
俺様なくせにイジメられるのも好きだ。
調教したのは私だけど、それはまたの機会にお話ししよう。
昼は生意気な態度しか見せない彼だが、夜になってもそれは変わらない。
「どうしてほしいの…?」
「んっ、言える、かぁっ」
「ふーん? パパは別にいいけど、苦しいのはお前だよ」
「…はぁ、あっ、言わ、ねぇっっ!」
…というように、シンタローは夜でも意地を張る始末だ。
そこが可愛くもあるのだが、たまには素直に
「父さんの(自主規制)がほしいよぉ…」って言われてみたいのが親心。
あ。また鼻血が。ったく……ハンカチがいくつあっても足りないな。
ティラミスに新しいの買ってこさせよう。
それもこれもシンタローがいけないんだ。
彼は私にないものばかり持っている。
あの子の傍にはいつも人がいて、私はいつも孤独だった。
そんなに恵まれているのに、お前はなぜ私の傍にいてくれるの?
シンタローに関することはわからないことだらけで、いつまでたっても答えが出ない。
だから私の脳内は24時間シンタローのことでいっぱいなのだ。
きっとパパは死ぬまでお前に囚われたままだよ。
三・笑顔がイカしてる☆
普段の彼は眉間にしわを寄せ、にらみつけるような眼差しを見せる。
これは私に対してだけなのだろうか? ………考えると切なくなるからやめておこう。
いやいや、それだけ彼の中で私の存在は大きいということなのだ。多分。
しかめっ面が多いシンタローだが、ごくまれにすっごく可愛い笑顔を見せてくれる。
照れるような笑顔、素直に喜ぶ笑顔、泣きそうな笑顔。
シンタローの笑顔は希少価値ありまくりなので、
ついその場で押し倒しそうになることもしばしばだ。
その度に私は、シンタローの罵声とタメなし眼魔砲を喰らうことになる。
「テメェは下半身でしか物事を考えられんのか――――――――ッッッ!!!」
男なんだから当たり前じゃないか!
同じ男なんだからシンちゃんだってわかるはずなのに。パパ寂しい…
だけどそれだけじゃないんだよ。
お前が好きでたまらなく苦しいから、
なんとかしてこの気持ちを吐き出さないと死んでしまいそうなんだ。
私の中がシンちゃんでいっぱいになって破裂しそうになっちゃうから、
どこでだってお前にキスしたいし
いつだってハグしていたいし
一日中お前を感じていたいんだよ。
だけどシンタローはきっと、私の気持ちを微塵もわかってはくれないだろうね。
四・強い人シビれちゃうの
シンタローは秘石眼を持ってはいないのに、超絶強い。
体は赤の番人のものらしいが、
それでも眼魔砲の威力は衰えることを知らず、ますます強力になっている。
そのうち殺されるかもしれない。セクハラは控えよう。
応戦できないわけではないが、シンタローを傷つけるのは私の本意ではないのだし。
総帥服で戦場に立つシンちゃんはものすごく人目をひく。
私としては眼魔砲で有無を言わさず敵を半殺しにするシンちゃんが最高に格好良い!
その強さも私の心を惹きつける要素のひとつだよっ☆
眼魔砲をパパに向かってためらいなく放つシンちゃんを見ると、パパは恐怖で腰砕けさ!
本気で生命の危機を感じたら、私も自己防衛にでなくちゃいけないかなぁ。
お願いだよ、シンちゃん。
パパ間違ってもお前を壊したくないから、本気で眼魔砲撃たないでね。
お前の手を汚したいとは思わないし、お前の血で汚れたいとは思わないから。
そういう強さも私は好きだけど、
お前にはキレイでいてほしいんだよ。
「お前は自己中心的で我侭で…」
「パパを我侭にしたのはシンちゃんじゃない。」
「アァ!? 俺がアンタにいつどこで何をどうしたよ!!」
だってお前は最後にはいつも私を許してくれるでしょう?
私を許すのは神でもなく、ましてや地獄の王でもなく。目の前にいるお前だけ。
五・アタック大作戦☆
私のシンタローへの愛は銀河の果てまで届くほど深く広いものだ。断言しよう。
なので時間があろうとなかろうと、口さえ動けば常にシンタローへの愛を告白している。
「シンちゃん愛してるぅ~。」
「黙れよ。」
「パパはシンちゃんのことが好きすぎて、頭おかしくなりそうだよ。」
「テメェの頭がおかしいのは今に始まったことじゃねぇよ。」
こんなやり取りはすでに日常茶飯事で他の家族は見て見ぬふりをする。
それで余計にいたたまれなくなるのか、シンタローは盛大にキレる。
「毎日毎日るっせーんだああぁぁぁぁぁァァ!! 高松のとこ行って人間ドック受けて来いっ!」
「ええぇぇぇぇ!?? そんなことしたら絶対実験材料にされちゃうじゃないか!」
「アンタなら死にゃしねぇ。俺が保証してやる。
遺産は俺が全部相続してやるから安心して逝け。」
「お金が絡むとシンちゃん強いねぇ……パパなんだか狂おしいほど寂しくなっちゃったから、
『遺産はすべて恵まれない子供達へ』って遺書にしたためておこう。」
「父さ~ん、俺、父さんのことすっごく頼りにしてる~。」
「はっはっは。棒読みじゃあ説得力ないね。でもそんな腹黒いシンちゃんも大好きだよ!」
どんなことを言っても、絶対に、シンタローから
「好き」とか「愛してる」なんて言葉はもらえない。
いつか聞かせてもらえる日が来るのなら、その日のために私は彼にずっと囁き続けよう。
Darling, I love you.
人生いろいろでお借りしました。
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