いつでも貴方のことばかり
オペラ座の怪人を鑑賞したマジック様(53歳)
「ううっ。グスっ。狂気なほどの純愛は死という結末をもって幕を閉じるんだね…」
「まるでパパとシンちゃんのような純愛っぷりだ。もちろんパパがファントムでシンちゃんがクリスティーヌだよ☆」
手元の人形をなでまわすマジック元総帥(53歳)
「シンタロー…でも安心しておくれ。パパはどんなことがあってもお前をあきらめたり
などしないから…しかしあのラウルとかいう若造さえいなければ今頃ファントムとクリスティーヌは…」
「はっ!もしかして私たちの周りにもそんな輩が潜んでいる!?」
「……伯父貴。取り込み中済まないがこの書類にサインを…」
「そうだったのか──────!!」
「は?」
「そうか…お前が……こんなところに……よぉし決闘だ!!私がかったらシンタロ
ーの前から消えてもらおう!!」
「……………。」
(伯父貴の様子がいつも以上におかしい…これは世間で有名なアレか?アレなのか?……遂にきてしまったか。まぁそろそろだとは思ったが…こんな惨めな姿をシンタローに見せるわけにはいかない。)
「……この俺がここで息の根を止めてやる。」
「………フフフ。止まるのはお前のほうだよキンタロ─。」
腕をくみ、自信げにキンタロ─を見おろすマジック氏。
二人の秘石眼がきらめく。
「「眼魔砲────!!」」
部屋のそとにはシンタローとグンマ。
「………あいつらナニやってるワケ?」
「オペラ座の怪人ごっこじゃない~?シンちゃんも見に行けばよかったのに。」
「俺は誰かさんと違って忙しいんだよ!」
荒々しくマジックの部屋のドアを開く総帥様。
「テメェらもいい加減にしやがれ!仕事しろ、仕事!!」
「シンタロー!!くるんじゃない!俺が始末する!」
「シンちゃん…!パパ負けないからね。例え地獄の業火に焼かれてもそれでも…」
「天国にでもいってきやがれ、眼魔砲────!!」
【グンマの日記】
その日から一週間お父さまは本当に天国に逝きかけました。
キンちゃんはシンちゃんにお説教をくらって1ヶ月オヤツ抜きでした。僕だった
らしんじゃうよ…
でも僕は知ってる。シンちゃんはよく「忙しい」っていうけどそれは僕らのため
に毎日必ずオヤツを用意してくれて、なんだかんだいってお父様の相手もしてる
からなんだって。無理してほしくはないけど、こういう忙しさだったら僕はいいか
なって思うんだ。
2004/
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