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いつもは見下ろしている顔が、今はこんなに近くにある。ぐい、と顔を近づけたシンタローの乱れた髪が頬をかすめくすぐったい。
「・・・勘違いするかもしれねぇぞ」
挑発するようににやりと笑いハーレムは、見事な色の黒髪の一束をつかみ口づける。こんなところに感覚などあっただろうか、シンタローがぴくりと反応する。
うつむく顔を、無理矢理持ち上げる。はっとした顔のその色気に、ハーレムは息をのむ。舌なめずりひとつ、ハーレムは指に挟んでいた、もうすでに長さも無い煙草を灰皿に乱雑に押し付ける。最後の火が一瞬、大きく燃えるのがシンタローの目の端に映った。視線をゆっくりと合わせ、そして瞼を閉じる。キスをねだる行為など初めてだ、とシンタローは思う。そうしてゆっくりと唇が重ねられ、互いの呼吸すら奪い合うキスへと変わって行く。
「・・・っ、」
酸素を供給する暇すら与えてはくれない。自分も苦しいはずなのに。
「シンタロー」
呼吸の合間に名を呼ばれ、シンタローは伏せていた瞼を上げる。そんなことすら億劫なほど、シンタローはハーレムのキスに溺れていた。その感覚以外はいらないと思っていた。
「勘違いしたままだからな」
その言葉が何を意味するのか一瞬分かりかねたが、すぐにシンタローは理解し、両腕をハーレムの首へとまわす。背伸びをしなければ届かない距離だったが、それでも良いと思った。

遠くなりかけた意識の糸を、シンタローはためらいもなく手放した。


髪の毛萌え
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