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出会えた事が奇跡なんて、考えた自分に笑ってしまった。





「…な、なんだよ。何で急に笑いだすんだよ」

戸惑いの声。
疑惑の視線。
それでもハーレムは気にせず笑い続ける。
シンタローは書類の隙間からハーレムを見て、ソレから不思議そうに傍らの秘書を見る。
秘書二人も不思議そうに首を傾げている。

突然あらわれ、我がもの顔でソファーを占領し、酒を飲んでいたハーレム。
彼が笑いだす要素は一つもなかった。

「なぁ、シンタロー」

くっくっくっ。と笑ったままシンタローの名前を呼ぶ。
なんだよ。と返事を返す前に、ハーレムが口を開く。

「ヤらせろ」


……
………

「念の為に聞くけど、何を?」

たっぷりの沈黙のあとに恐る恐る発された声。
ハーレムは、特に気にする様子も見せず答えようとする。

「そりゃお前、セ「言わんでいいっ!」

慌てて言葉を遮る。
お前が聞いたくせに。と少しむくれる。

「…我々は、その、お邪魔ですか?」

真面目な顔でティラミスが聞いてくる。
驚きで声を失うシンタロー。
思わぬ発言に爆笑のハーレム。
呆れて相方を見ているチョコレートロマンス。

「おま、そんな「邪魔だから出てけ」

シンタローの発言は途中できられ、ハーレムが笑っていう。
シンタローがハーレムを睨み付けるがまったく気にする様子もない。

「その書類は急ぎではありませんので」
「えっと、ごゆっくり?」

出ていった。
シンタローがのばした手は空気を掴むだけだった。

「安心しろって。何もここでヤろうなんて思ってないって」

手をひらひら振り、笑うハーレム。
シンタローが疑惑の目を向けている。

「俺様ちょっとロマンチストな気分なわけさ」

はぁ?心底不思議そうに。
ハーレムは気にせずシンタローを手招きする。
首を傾げながらもやってくるシンタロー。

「幸せだなぁって、思ってさ」

やんわりと抱き寄せて。
優しく小さく唇を寄せる。
顔中にキスの雨を降らせ、満足気な笑みを見せるハーレム。
意味もわからずキスを受けとめ、呆気にとられているシンタロー。

「なんだよ、どうしたんだよ」

熱でもあるのか?ハーレムの額に手を当てて首を傾げる。
ねぇよ。と苦笑をする。

「お前と出会えてよかったなぁと、思ってよ」

シンタローを愛しそうに抱き締めて、ハーレムは幸せそうに笑う。
ハーレムに抱き締められ、発言に目を丸くしているシンタロー。
しかし、言われた事を理解すれば顔が真っ赤に染まる。
見られるのも恥ずかしいようでハーレムに顔を押しつける。
しかし、ハーレムからは赤くなった耳が見える。
クツクツと笑って耳元に口を近づけ、

「愛してるぜ」

ちゅっ耳にキスをする。
くすぐったそうに体を動かしたシンタローが、ぼそりと呟く。

「俺だって、…愛してるよ」

ハーレムは強くシンタローを抱き締めた。





出会えたことが奇跡。
考えた自分に笑った。
それでも、確かにシンタローと出会えたことは、俺にとって最高の幸福。

今日は少し、ロマンチストな俺。


END


うわ…。恥ずかし。ハレシン大好き!

06.5/4
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