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空を見上げる。
夜の闇のなか、輝く光。
星達が輝く。
己を主張するかのように。





昔から、不思議だったことがある。
この日の話だ。
織姫と彦星の話。
二人はとても思い合っていて、思いが強すぎて。
仕事をしなくなって、その罰として引き裂かれた。
つー話の筈だ。
わからなかった。
たった川一本。
そんなに相手を思うなら。





「ハーレム、飯だぞ」

七夕だから、みんなで飯を食おうということになった。
たぶん言いだしたのは兄貴かグンマだろう。
ま、みんな集まったんだからまんざらでもないんだろうな。
俺を含む。

「…ハーレム?」

シンタローが不思議そうに俺を見てる。

一年に一度。
たった一日の逢引き。

「…たえらんねぇよな」

呟きがもれた。
シンタローには聞こえなかったらしく、なんか言ったか?と首を傾けた。
何にも。と誤魔化した。





そんなに相手を思うなら、川の一本くらい渡っちまえば良いのに。
見えるけど触れられない。
そんなの、会えないより辛いじゃないか。

昔から思っていることがあった。





「彦星って、根性ないよな」

俺なら、川の一本くらいこえるのに。
今の若いガキ共を見習え。
親がダメといえば駈け落ちだぞ。
それ位の根性がないと、すぐに捨てられちまうぞ。

「今日はいつも以上に変だな、ハーレム」

うるせぇな。
お前は幸せもんだぜ。
こんなに素敵な俺様がこんなにも愛してんだから。

「ハーレムだったら天帝とか無視決め込みそうだよな」

つか、俺等で言ったら兄貴だよな。
でも別に俺は無視してないし。
してんのはシンタローだろ。

「会いたいなら、二人でどこかに逃げちまえば良いんだよな」

一年に一度会えるその時に。

「できないから、長い間物語として話されてんだろ」

彦星と織姫は二人で逃げました。
…たしかに、物語にはむかないな。

「俺なら、逃げちゃうけどな」

星を見上げたシンタローが言う。
そん時は一緒に逃げような!なんて言うから、

「お前が逃げる覚悟をする前に、かっさらってやるよ」

もうなんども、会いたくても会えない、を経験してるから。
もう、離れていたくないと思う。





たとえ世界中を敵に回しても。
七夕の奴らのように、離れて暮らすなどしない。
この手はもう、離せない。


END


七夕!
急遽書きました。
電車の中で。
まとまりが欠片も見られないのが惜しいところです。
彦星根性ないなぁ、ってのは私の気持ちです。


06.7/7
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