例えば、この心が。
乾いていると感じるならば。
必要としているのはただ一人。
疲れているわけじゃなくて。
苦しいわけじゃなくて。
ただ、乾いている。
ひたすらに、ひたすらに。
会いたくて堪らないんだ。
愛しくて堪らなくて。
ただ、この乾きに潤いを与えてほしい。
そして、彼は。
いつもそんなときに。
俺に、
「帰ったぜー、シンタロー!金貸せ!」
会いに来てくれる。
ただし、いつもいつも。
理由がなくては恥ずかしくてこれないのか。
勝つ筈のない馬に全額を賭けて。
金をすっからかんにしてくる。
「貸すか。なまはげ。死ね」
なぁ、おっさん。
いっそ。
ずっと本部にいて。
駄目なら、いっそ。
俺を
連れていって。
「いいじゃねぇか、別に。一億くらいでいいからよぉ」
「大金じゃねぇか!ふざけんな獅子舞!」
今日もそんな事は口に出来ず。
いつもの様に憎まれ口をたたいてしまうけど。
その、瞳の奥に隠された。
優しさが、俺は好きだよ。
end
復活とか、そんなんではなくて。
ただ、久しぶりにハレシンが書きたかったんです。
ありがとうございました。
07.11/18
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