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sgs
うん、そうだね。
僕はすごく、君が好きなんだ。



そう、例えようがないくらい。






「ねぇ、シンちゃん」

ん?
振り返るシンちゃんの髪が踊る。
黒くてさらさらで、綺麗な髪。
大好きな髪。

「もし鳥だったら、とか思ったことある?」

この大きな空を。
このどこまでも続く空を。

「自由に飛べる鳥に、なりたいと思ったこと、ある?」

それは何事にも変えられない誘惑。
人が持つ、一つの希望。
己の意思で、空を飛ぶことができたら。

「…今は、鳥になりたいとは思わないな」

昔なら、あったけど。
シンちゃんが笑った。

「どうして?」

だって鳥だったら。
あの島に。
あの子の元に。
飛んでいくことができるのに。

「どこまでも飛ぶのは、きっと疲れるだろ?」

え?
あまりにもその答えは意外で。
あまりにもその答えは平凡で。
あまりにもその顔は美しくて。

「羽根を休める事ができない空を飛び続けるのは、きっと辛いだろうから」

その羽根を休める事ができる場所。
飛び続けることなんてできないから。
だから、鳥になりたいとは思わない。

「こうして両足で、前に歩けるほうがいい」

じゃ、仕事あるから。
シンちゃんはそういって手を振った。
前を向いて、歩いていく。
歩くたびに揺れる髪。
光を反射する黒い髪。

「シンちゃん」

遠くなった背中につぶやく。
シンちゃんには聞こえないように。
僕は君が大好きだけど。
僕も君と一緒に歩きたいけど。

でもね。
ごめんね。

「僕はシンちゃんが鳥だったらいいのになって」

ごめんね、シンちゃん。
純粋に君を思うことができなくて。
あの少年のように、ただ君を思うことができなくて。

「…思うんだよ」

シンちゃんがもし鳥だったら。
僕は絶対に手に入れて。

綺麗な綺麗な鳥篭に。
一生入れてすごすのに。

どこにも行かないように。
僕の元から消えないように。

自由に空なんて飛ばせない。
あの子の元になんて行かせない。

「…ごめんね、シンちゃん」

君のことが大好きだけど。
君の幸せを願うけど。
それでもやっぱり、

「僕も、青の一族なんだなぁ…」

僕だけの、君にしたいんだよ。









どうしようもなく好きだから。

君が鳥だったらいいのになって思った。

もし君が鳥だったら。

僕が綺麗な綺麗な鳥篭で。

一生大事に飼うんだ。


君が鳥だったらきっと。

大きな空に。

思いをはせる、綺麗な鳥。



END


グンちゃん腹黒っ!
あれ、おかしいな?
純粋なグンちゃん大好きなのに。
しかも文はやっぱりいまいちまとまりがない。

06.8/25
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