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草の葉に
止まる蝶々はふたごころ
というて菜の花も捨てられぬ



ふたごころ



俺は知ってる。
俺に抱かれてる間中、あの人は別の男のことを考えてる。

だからって、あの人が嘘を吐いてる訳じゃない。
俺を好きだと言ってくれたのは本当で。
だけどきっと忘れられないでいるんだ。
優しい声と強い眼差しを持った誰かのことを。

あの人からそいつを追い出したくて、忘れさせたくて、俺は滅茶苦茶にあの人を貫く。
啼かせて、喘がせて、縋りつくように呼ぶ名前が俺のものになるまで嬲る。
責め立てて快楽を抉り出して、あの人が泣き出しても許さずに貪った。
(どうして俺は)
疲れ果てて眠りに落ちるあの人の上に、俺の涙がぽとりと落ちて滲んだ。
(傷つけたい訳じゃないのに)

このままあなたを殺して俺も死ねたら、どれだけ幸せだろう。


屈託無く笑うあの人の眼からは、何も読み取れない。
好きだと言って俺にくれるそのキスにも、濁りはない。

あなたの中にいるのが俺だけだということを確かめたくて何度もあなたを抱く。
なのにあまりにも見えてしまう他人の影に、俺はもう狂いそうだ。

他の誰かに抱かれてる時にも、あなたはこうやって俺をちらつかせるのだろうか。
今までにこの花が何人に愛でられて綺麗に咲いたのかなんて、考えたくもない。


ああ・・・俺は遠からずあなたを手折ってしまいそうです。


(ねえ、シンタローさん)

―――あなたが見ているのは、一体誰なんですか?

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