【至近距離】
オレの身体は猫になっていた。
あぁ、夢の中か。と大して慌てた素振りもしないでそこに蹲る。
今いる場所が何だかとても温かくて心地よくて、
ずっとこのままでいたいなんて考えてしまう。
遠くの方で大きな声がして、ビックリして起き上がると後ろから手が伸びてきて
そのまま抱き寄せられてしまった。
顔を上げると天井では無く親父の顔が見えた。
どうやらオレはマジックの膝の上で寝ていたらしい。
何だってこんな夢を見ているのだろうか。
でもオレは今、『シンタロー』じゃないからコイツにこんな事されても抵抗する必要もなくて、
だから、
大人しく抱かれたままでいた。
「おとー様、猫なんていつの間に飼い始めたの?」
グンマが目を輝かせて寄って来た。
親父は‘可愛いでしょ?’とオレの喉を撫でる。
おいおい・・・。質問に答えてやれよオッサン。
抱いても良い?とグンマが聞くのでオレはそれから逃げるようにしっかり
親父の胸にしがみついた。
グンマは「おとー様に凄く懐いているんだねぇ~」と笑っていたが
そうじゃなくて、オマエだと落とされそうで嫌なんだヨ!と、
思わずツッ込んでやりたくなる。
親父はそうだと良いなぁ、とオレの身体を抱き上げて顔と顔を引き寄せた。
人前で何しようとしてんだ、オマエは!
きつく歯を立てて鼻を噛んでやる。まったく・・・。
「でも僕、猫ちゃんも大好きだけどワンちゃんの方が好きかなぁ?」
グンマの言葉に少しムッとして耳を横にふせてしまった。
悪かったな、猫で。
どうして?と親父が聞くと、
「ほら、猫は家につくけど犬は人につくって言うでしょ??だからかなぁ。
きっと猫よりも犬の方が、飼い主を大切にしてくれるんじゃないかと思って・・・」
と、グンマは答えた。
何かちょっと、嫌な気分に、なってしまう。
くそ、グンマめ。
そんなつまんねー事ばっか知ってないでもっと役に立つこと勉強しろよ!
マジックは違うよォ、とグンマに言った。
「本当は猫だって犬に負けないぐらい、ご主人様が大好きなんだよ。」
ただ、
自分で会いに行くのが恥ずかしくて、主人が帰ってくるのを家で待ってるだけなんだ。
だってそこに家があれば絶対帰って来てくれるって信じていられるじゃない。
とっても可愛くて、いじらしいよね。
親父の言葉に、めちゃくちゃ恥ずかしくなってしまったオレはしきりに暴れて床に降りた。
あぁ、もう、本当に・・・
バカ。
オレの身体は猫になっていた。
あぁ、夢の中か。と大して慌てた素振りもしないでそこに蹲る。
今いる場所が何だかとても温かくて心地よくて、
ずっとこのままでいたいなんて考えてしまう。
遠くの方で大きな声がして、ビックリして起き上がると後ろから手が伸びてきて
そのまま抱き寄せられてしまった。
顔を上げると天井では無く親父の顔が見えた。
どうやらオレはマジックの膝の上で寝ていたらしい。
何だってこんな夢を見ているのだろうか。
でもオレは今、『シンタロー』じゃないからコイツにこんな事されても抵抗する必要もなくて、
だから、
大人しく抱かれたままでいた。
「おとー様、猫なんていつの間に飼い始めたの?」
グンマが目を輝かせて寄って来た。
親父は‘可愛いでしょ?’とオレの喉を撫でる。
おいおい・・・。質問に答えてやれよオッサン。
抱いても良い?とグンマが聞くのでオレはそれから逃げるようにしっかり
親父の胸にしがみついた。
グンマは「おとー様に凄く懐いているんだねぇ~」と笑っていたが
そうじゃなくて、オマエだと落とされそうで嫌なんだヨ!と、
思わずツッ込んでやりたくなる。
親父はそうだと良いなぁ、とオレの身体を抱き上げて顔と顔を引き寄せた。
人前で何しようとしてんだ、オマエは!
きつく歯を立てて鼻を噛んでやる。まったく・・・。
「でも僕、猫ちゃんも大好きだけどワンちゃんの方が好きかなぁ?」
グンマの言葉に少しムッとして耳を横にふせてしまった。
悪かったな、猫で。
どうして?と親父が聞くと、
「ほら、猫は家につくけど犬は人につくって言うでしょ??だからかなぁ。
きっと猫よりも犬の方が、飼い主を大切にしてくれるんじゃないかと思って・・・」
と、グンマは答えた。
何かちょっと、嫌な気分に、なってしまう。
くそ、グンマめ。
そんなつまんねー事ばっか知ってないでもっと役に立つこと勉強しろよ!
マジックは違うよォ、とグンマに言った。
「本当は猫だって犬に負けないぐらい、ご主人様が大好きなんだよ。」
ただ、
自分で会いに行くのが恥ずかしくて、主人が帰ってくるのを家で待ってるだけなんだ。
だってそこに家があれば絶対帰って来てくれるって信じていられるじゃない。
とっても可愛くて、いじらしいよね。
親父の言葉に、めちゃくちゃ恥ずかしくなってしまったオレはしきりに暴れて床に降りた。
あぁ、もう、本当に・・・
バカ。
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