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「溺愛10のお題」 1~5


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1 【猫かわいがり 】


「かわいくてかわいくて食べちゃいたいくらい」
シンタローを抱き締めて頬擦りしつつ言ったら、真っ青になって泣き出してしまった。
「ど、どうしたの!? パパ、何かした?」
おろおろしつつ問いかけると。
大きな黒い瞳からぼろぼろ涙を流しながら、今年4つになる息子は答えた。
「パパすきだけど、食べちゃやだ、ぼくおいしくないもん」

……愛らしい黒髪の頭の中では、どんな調理模様が繰り広げられていたのだろうか。

ちなみに「目に入れても痛くない程かわいい!」と叫んだ時も、「ぼくを目に入れたら、パパしんじゃうくらいいたいと思うんだけど…」と震えていた。

ああかわいい。
そりゃあもう、ね。食べちゃいたいくらい。




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2 【上目遣い】


子供の頃は、ただひたすら見上げていた。
首を直角に上向けても、 あいつが見下ろしてくれなければ表情も見えない。
そんな大きな差が段々縮まって。少しずつ少しずつ、背丈も近づいて。
だけど。

「シンちゃんにそうやってじっと見上げられると、誘われてるのかって思っちゃうんだけど」
「何馬鹿言ってんだッ」

未だ平行には届かない視線。
あれから何年経っても、あいつは俺を僅かにだが見下ろし続けていて、俺は上目遣いで睨む。


でもこんな間近にその顔が見れるようになり、表情が判るようになったのは、少し嬉しいような気がしないでもない。




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3 【それが聞きたくて】


「シンちゃん、愛してるよ!」
「それ聞き飽きた。つーか、言いすぎ」
呆れを含んだ息子の視線と声。
「そんな言葉はな、ふつー男は恥ずかしくって一生に数回言えるか言えないかだ」
「そんなもんかねぇ」
「そんなもんなの! 少ししか言わないから真実味があるんだ、こういうのは」

シンタローとそんな会話をしてから二週間。

「………」
何だか、ここ数日不満げな視線をよく向けられる。どうしたの、と聞けば、別にと答えるだけだが。
二週間、か。
こっちもだけど、不機嫌なあの子も限界ってところかな。
近づいて、視線を合わせて。毎日心底思いつつも、言わずにいた言葉を解禁する。

「シンちゃん、愛してるよ」

すぐに顔を顰めたけれど、一瞬嬉しそうに口元綻んだのは見逃さなかったよ。
本当に素直じゃないね。




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4 【隣の特等席】



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5 【寝顔】


「はー…珍しい」
小さく小さく口の中で呟きながら、隣に眠る男の顔を覗き込む。
色々あって、言葉ではちょっと言えないような関係になって。
こうして同じベッドで眠る事も度々あるのだけれど。
いつも先に眠るのは俺で、先に起きるのはコイツで。…今まで寝顔なんか碌に見た事なかった。

いや。
何度か、先に起きた事はある。
でも寝顔をよく見ようとすると、すぐにこの男は起きてしまう。
「シンちゃん、どうしたの? 早いね」
もう朝?…とか呟きながら。

気配に聡すぎる奴。
そんな時に、ほんの少し心に芽生えるのは、起こして悪かったという気持ちと、警戒されているのだろうかという不安。
勿論そんな思いは口に出来ないから、「何でもない」などと言いながら、再び布団に包まり目を閉じていたものだけど。
俺を特別警戒しているわけじゃない、それは知っている。

”この男が警戒しているのは、自分以外の全てなんだろう”

───そう思うと、何だかかなしかった。


そんな夜を何度も何度も繰り返して。
だから、こんな時間を持てる日が来るなんて思わなかった。どこかで諦めてすらいた。
隣に眠る男の、閉じた瞼。ほんの僅かに開いた唇と穏やかな呼吸。
それをただ見て、聞いている事が何故かこんなにも嬉しい。
心の中で、「オッサンなのに無理するから」なんて、こっそり憎まれ口叩いたりしながらも、隠しきれない笑みが浮かぶ。

その無防備な寝顔に、自分の存在をやっと認めてもらえた気がして、嬉しいのに何故か泣きたくなった。



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「溺愛10のお題」 6~10へ
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「兄貴ー金貸してくれー!」

久々に足を踏み入れる我が家。
近年はあまり帰ってきてはいなかったが、それでも勿論遠慮などある筈がない。
そんなハーレムが真っ先にやって来たのは、長兄であるマジックの部屋だった。
マジックも留守がちなのだが、本日は在宅していると事前に調査済みだ。相も変わらず軍内の盗聴は完璧だ。
ばんっと豪快に扉を開け、同時に言い放つ、兄に対する遠慮のない金の無心。こんな光景は、ハーレムが帰ってきた時には珍しくもない。
そんな彼に向かって、常なら呆れた視線を向けてくる長男の姿が、部屋の中に見える筈なのだが。
今日は、いつもとは違った。

瞬間、ハーレムの視界に飛び込んできたのは、ソファに重なる二つの影。
一瞬で判別出来る、彼にとってはよく見知った人物二人の。

「ぎゃあああああああッツ、ナマハゲーーーー!?」
「兄貴…ッ、って、シンタロー!?」
「ハーレム……部屋に入る時はちゃんとノックしろってお兄ちゃん子供の頃あれほど…」

ソファから立ち上がり説教を始めたマジックの横を、その身体の下から跳ね起きたシンタローがばたばたと駆けてゆく。
呆然としていたハーレムの脇もすり抜け、部屋を飛び出して行く甥の姿。
真っ赤な顔と、シャツのボタンが幾つか外され見えた肩口にくっきりつけられた紅い痕が、一瞬でも判別出来た。



「兄貴、今の……」
「何だ?」
入室の際のマナーについてから始まり、英国紳士とはどうあるべきかと懇々と続いていた説教を遮り、呼びかけると。マジックは慌てる様子も無く問い返し、先を促す。
「とうとうやっちまったのか?」
身も蓋もないハーレムの言葉に、やはりマジックはうろたえもしない。
「さっきのスキンシップのことか? 別に疚しい事は無いが」
マジックはにこやかに「疚しい」関係を否定するが、ハーレムの脳裏には先程の光景が焼き付いている。
……あれはどう見ても、正しい親と子のスキンシップには見えなかった。

「…口にキスしてたよな」
「シンタローが赤ん坊の頃からしてるだろう、おまえも知っている筈だが」
「ソファに押し倒して?」
「童心に戻ってプロレスごっこを久し振りにね」
「服の中に手入れて?」
「おなか痛いっていうから摩ってあげてたんだ」
「思いっきりキスマークつけて?」
「ああ、あれ虫に刺されたんじゃないか?」
「………タチ悪ィ虫らしーな」
埒が明かない。というか無茶苦茶だ。
暖簾を必死で押しているような状況に、ハーレムは兄への追求を切り上げ、踵を返し扉に向かいつつ言い放った。
「いいや、シンタローに聞くわ。アイツ、こーいうの誤魔化せねーだろうし」
「あー待て待て。判った、認める。だからシンちゃん苛めるんじゃありません」
大げさに溜息をつき、マジックは漸く白旗をあげた。
「まだ衣服も着ていたし、シンちゃんも、慌てなければいくらでも誤魔化せたのに。まだまだ修行が足りないなあ」
「んな修行する機会、普通はねェんだよ。ていうか兄貴何してんだよ…」
「血は繋がってないし、世間的に同性愛も認められつつある昨今だし、まあいいじゃないか」
「……手ェ出したの、血の繋がり無いこと知ってからだろーな?」
「……………………」
沈黙は否定を表す。
ああ駄目だこの兄。とうとうやったか。まあ、あの阿呆みたいな可愛がり方を考えれば、おかしくもないのかもしれない。いやおかしいか。そもそも血の繋がりは無いと言うが、誰よりもシンタローを息子として認めているのは兄貴本人だろうに────。
などとハーレムの脳内に様々な思考やツッコミが渦巻くが、実際口に出た言葉は

「で、話戻すけど金貸してくれよ」

だった。
しかし当然、マジックからYESという返事は返ってはこない。ハーレムに向けられている視線は、「またか」という呆れを雄弁に物語っている。
「答えは判り切っているが、使い道は?」
「明後日の、」
「却下。その前に団の三億円返せ愚弟」
「まだ何も言ってねぇ!」
「聞かなくても判る」
「じゃあ聞くな!! くそッ、あんなん見られてちッとはうろたえろよ! ふつーなら口止めとかで希望のひとつやふたつ聞くもんだろッツ!!」
「うろたえるも何も、私自身は誰に見られても、世界中に言いふらされても構わんよ。むしろ皆に知ってほしいぐらいだ。あの子は私のものだとね。でも、シンタローが嫌がるからやらないが」
見事と言いたいぐらいの開き直りだ。こうなるともう、ハーレムには二の句が継げなかった。
関係を隠すのは、シンタローが拒否するから。本当に、彼にとってはただそれだけなのだろう。
あんな目撃談など脅しの材料にもならないと自覚し、兄の援助を諦めて、次回の競馬の掛け金は部下の給料から捻出することにしたハーレムだった。



実際の所、ハーレムはわざわざマジックにたかる為に、故郷イギリスまで戻って来たのではない。
ガンマ団から特戦部隊に依頼があり、隊長として新総帥であるシンタローと、その詳細を話し合う為に来たのだった。
英国に到着したはいいが、その時点では、団での会談予定にはまだ時間があった。
その時間を有効に使おうと思い、家へ金の無心に乗り込んだのだが、そこで思いがけない事態を目撃をしてしまった、というのが今までの状況。

そして、先程のごたごたから数時間後。
会談の予定時間は訪れ、団内で叔父と甥は再会していた。
「よォシンタロー、わりィな、さっきはジャマしてよー。おかげで欲求不満だろ」
「ううううるせぇッ!! それより、契約内容の書類だ見とけッ!」
会うなりハーレムの揶揄が飛ぶが、シンタローは眼光鋭く睨みつけながらも、きちんと書類を手渡してくる。しかし、さすがにその顔は赤い。
あんな出来事の後で顔をこうして合わせるのは、自尊心の強いシンタローにとっては、とてつもない苦痛に違いない。それでも、先程の自宅でのように逃げ出す事もなく、きちんと会談に臨むのは、総帥としての自覚ゆえだろう。
叩き付けるように手渡された書類に軽く目を通しつつ、ハーレムは密かに笑う。
唯我独尊を地で行く俺様気質な甥っ子だが、根は生真面目で課せられた役割から決して逃げない辺りは、そういや父親であるマジックに少し似ているかもな、などと考えていた。
「ァん? こりゃ結構大きな役目じゃねーか。腕が鳴るぜェ~」
「…やりすぎんなよ、テメ」
書類に落としていた視線を上げ、ケケケとばかりに凶悪な笑みを見せた叔父に、一抹の不安を感じた新総帥は、一応の配慮を求める。
なまじ実力がありすぎる程ある人物が揃う特戦部隊だけに、命令を下せば確実に成果を出すが、出しすぎてむしろ団にとっての損害になる事も多い。
壊さなくていいものまで破壊し尽くす、過激な戦いを度々繰り返し。そんな出来事が積み重なって、後にガンマ団を追放される事になるのだが、この時点の部隊はまだ団の直属だった。

「おシゴト話はこれでしゅーりょー!ってナ。…で、シンタロー、さっきの事なんだがな」
「そっその話はいい! 仕事の話に来たんだろーが!」
「マジックに手篭めにされたってマジか?」
「…………は?」
突然のハーレムの問いはあまりにも予想外のもので、ぽかんとした表情でつい問い返す。
しかし続く叔父の言葉は、シンタローにとっては益々予想外だった。
「『シンちゃんがあんまりにも可愛いから、つい無理に自分のものにしちゃったんだよねー』って、兄貴のヤツがオマエの人形に頬擦りしながら言ってた」
「───っ、あの馬鹿ッ!」
思わずといった風に罵りの言葉を口にするシンタローに、向けられるハーレムの視線は、思いがけず真剣みを帯びていた。
そんな彼に、確認するかのように、
「違うのか」
そう問いかけられ、シンタローは首を強く横に振る。
声には出さないが、違う、と否定するその行動。
「まぁなー、確かに兄貴なら無理矢理ヤれない事もねェだろーけど、オマエの方もそんなん簡単に許すタイプでもねーし…」
許すどころか、合意も無くそんな事をすれば、どれだけ険悪な状態になるだろうか。ハーレムとしては甥っ子のやたら高いプライドを知っているだけに、そう思う。
しかし、少なくとも南国の島から戻ってから、マジックとシンタローの関係は良好なようだった。
自分一人が悪者になる事で、息子をかばおうとでもしたのだろうか。
開き直っているようで、それでもシンタローの意思を尊重して、親密すぎる程親密な関係を黙っていたマジックなら、有り得るのかもしれない。
だがしかし。
シンタローにわざわざこうして確認を取らずとも、マジックのそんな言葉が偽りだなど、本当は充分に察する事は出来たのだ。

「無理強いする相手に対して、あのカオは出来ねーよなァ」
「顔?」

呟いたハーレムの言葉の意味が判らず、シンタローは問い返す。
「俺がドア開けた瞬間の、おまえの表情」
「ッ、それ以上言わんでいいッツ!!」
先の言葉が読めたらしく慌てて怒鳴りつけてくるシンタローに、ハーレムは意外そうな視線を向ける。

…へぇ、コイツ自覚あんのか。

昨今の団内で随一の実力を持っていたこの甥は、反射神経も状況に対応する能力も勿論人並以上。それなのに、自分が踏み込んだあの一瞬に、全く何の対処も出来ずにいた。
それだけ、目の前の男───マジックしか見えていなかったのだろう。
その腕の中で、普段の彼からは想像もつかない程、甘く蕩けきった表情を見せていて。
あれで無理矢理もへったくれもないだろう。
というかむしろ。

「おめー、ホントに好きなんだなァ…」

ハーレムとしてはからかうつもりではなく、ほぼ無意識に呟いた言葉だった。
しかし普段の甥に対する態度が態度なだけに、彼は揶揄されたと受け取ったようだ。赤い顔を更に耳までユデダコのように赤くし、睨みつつ怒鳴りつけて来た。
「悪いか!?」
「へ」
「好きだったら、何か悪いかよ!?」
……おいおい、コッチも開き直りやがった。
シンタローの喚叫に一瞬唖然としたハーレムだが、
「悪いも悪くないもあるか、オマエらで勝手にしろ」
そう言葉を返す。
「マジックには言うなよ!」
目尻を上げ言い放つシンタローの口止めは、顔が赤いせいかあまり迫力はない。
こんな状況で相手を脅せると思ってるのかオマエは、と内心思いつつも、ハーレムは言わねェよと答えた。
言わなくても、あんな表情と態度を常に見せているのだったら、マジックは判っているだろうから意味が無い。

目撃してしまった事態により、何だかんだで二人から遠回しに惚気られているような気がして、複雑な心境に陥ったハーレムだった。




「はーやれやれ。疲れた一日だったなァ」
団の建物から退出したハーレムは、車を使わずに歩いて外に出た。
レンガ造りの古い建物や噴水のある公園。目に映るこの辺りのそんな景色は、昔とそれ程変わりは無い。
子供の頃にも、ここはよく通っていた道だった。
兄に手を引かれ、あの公園に連れて行ってもらった事も、何度もある。
ハーレムの脳裏に、過去の風景が浮かぶ。

団の総帥となるまでのマジックは、厳しい面もあるが、内面は人間味溢れる優しい兄だった。
しかし父が死に、まだ十代前半の年端もいかない身で総帥の座を継いだ彼は、目に見えて変わっていった。
纏う雰囲気は冷たく鋭利な刃のようになり、子供だった自分は正直なところ、そんな兄がとても怖く思えたものだった。
それでも兄弟という身近な立場で、ずっと見ていたのだ。

彼が幾度か大事なものを作り、そして失って傷つき、その度に益々冷酷さを増してゆくのも。
どんどん遠い人間になってゆくのも。

何も出来ないまま、ただ全てを見ていた。
そして反発し、兄弟は同じ組織内に在りつつも、長年顔も合わせない程疎遠になっていった。



「シンタロー」
「…何だよ」
執務室から退出する時、振り返りシンタローに声をかけた。
それまで話していた内容が内容だけに、固い声で問い返す彼に、ただ一言だけ。

「マジックを裏切るなよ」

それだけを最後に伝えた。心の中で、お前だけは、と呟きを足す。
はあ?と、問い返す声と、首を傾げる仕草。
扉を閉める瞬間にそれを確認した。
言われた意味が判らないというか、そんな事を考えたこともないのだろう、あの甥っ子は。
どれだけ、あの兄が人を裏切り、裏切られてきたか。多分彼は何も知らない。
シンタローが生まれ、マジックは随分変わった。ハーレムとしては、予想もしない方向に。
多分、それは良い事だったのだろう。
どこかネジが外れたのでは、とすら度々思えるようになったマジックだが、人間味を取り戻した彼は今きっと幸せなのだろう。

世界すら手に入れかけ、でも心は確実に破滅に向かって進んでいた。
そんな男が、生き方を激変させるような相手に出会ったというのなら、例えそれが手ずから育てた子だろうと、構わないかもしれない。
それに。
───幸せそうな兄を見るのは、悪い気分ではない。

そういや幸福な人間は、他人に幸せを分け与えたくなるというではないか。競馬の資金も、気が向けば出す気になるかもしれない。
…可能性は低いが。


そんな事を考えつつ、ハーレムは懐かしい道をゆっくりと辿り歩いて行った。





お~~いおいおいおい…お~い甥。
えー…ダジャレでした。さむさむ。
シンさんが実にめろめろしている…。

マジ←ハム入ってないかコレと聞かれたら、
気のせいだと答えます。ハイ。多分…。

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「ひどいよーシンちゃん…」


いい年した男が、べそべそと顔を手で覆いながら嗚咽を漏らしている。が、嘘泣きなのは明白だ。
「うるさい、泣きマネやめろ!よけームカつくから!!」
そんな男に向かって飛ぶ罵声。
マジックとシンタローの間では、ありがちとも言えるこの状況。

「どーしたのシンちゃん? またおとーさまと喧嘩?」
シンタローの怒鳴り声を聞きつけたらしい、同じ家に住むグンマとキンタローが、二人のいる居間へとやって来た。
「シンタロー、痴話喧嘩は犬も食わないと言うが」
「そんなんじゃねー!」
痴話喧嘩って何だ痴話って!?
宥めるような口調で言う従兄弟の台詞に問題を感じ取り、こちらにもシンタローの怒声が飛んでゆく。
「どうしたの、おとーさま。今回の原因は何?」
そう問うグンマに、マジックが「よよよ」とばかりに泣き付いている。
「シンちゃんがね…」
そんな台詞を背にして、シンタローは「やってらんねェ」と吐き捨て、足音を荒々しく響かせながら居間を出て行ってしまった。




痴話喧嘩は犬も食わない、なんて馬鹿馬鹿しい。
喧嘩でも何でもない。いや、喧嘩にすらならないのだ、いつも。
感情を荒立ててぶつけるのは、いつも自分の方のみなのだから。

自室へと戻り、自棄気味に身を投げ出したソファの上で。苦虫を潰したような表情で、シンタローは思う。

激しい感情をマジックからぶつけられたのは、コタローを幽閉され、それを責めた時に殴られたあの時ぐらいではないだろうか、と。
マジックから総帥の地位を継ぎ、もう数ヶ月。こんな年になっても度々、グンマ達からは「またなの」と言われるぐらい衝突はしている。
だが。

「シンちゃん怒らないでよー」
「落ち着いて話し合おうじゃないかあ…」

気に入らないのは、あの男はそんな言葉で下手に出ているようでいて、実際は自分の方が軽くあしらわれていると感じるからだ。
自分だけが感情を爆発させ、その波風が落ち着くのを、マジックは余裕を持って待っているような気がする。
そして、結局は「負けた」気分になる。


マジックに対して、余裕なんて持てない。
その時点でもう、負けていると思う。
ちくしょう。
すげームカつく。腹立つ。
悔しい。
親父の奴。
もっと俺に本気になればいいのに──────



「パパはいつでも本気だよ? シンタロー」
「うわ!」
心で毒づいていた筈なのに、いつしか感情の高ぶりに任せて低く声に出してしまっていた。
半ば寝そべるように、ソファの上で姿勢を崩していたシンタローの視界に、突然現れ声をかけてきたのは、今一番顔を見たくない男。
ソファの後ろに立ち、真上から見下ろしている。
部屋の明かりは消していた。窓から月の光が僅かに射し、室内は漆黒の闇に覆われているわけではないが、視界が悪いことには違いない。
それでも。暗いその中でも、はっきりと判ってしまった姿、表情、視線。
明るい金の髪と白い肌は、薄暗い空間にも映える。
闇をも支配するその色。

しまった…。

シンタローは思わず舌打ちしていた。
入ってきた気配も気づかないとは、不覚だ。過去には軍人として、暗殺者として、訓練を受けてきた。気配には誰より聡い筈だったのに。
こんな部分でも、この男には敵わない。
そう思うと、苛立ちが益々募る。そして先ほど聞かれた台詞に対して誤魔化したい気持ちもあって、つい大声で怒鳴ってしまう。
「何勝手に入って来てんだよ!」
「シンちゃんと仲直りしなきゃと思って」
「気配殺して入ってくんなッ!」
「そんな怖い顔しないで。部屋真っ暗だったから寝てるかもと思ったんだもの」
もし寝てたら起こしちゃ悪いしね、と言いながらマジックは、手近に設置されていたサイドボードの上のランプを灯す。
オレンジ色の明かりが、部屋をぼんやりと照らし出した。
蛍光灯よりは薄暗い明かりだが、それでも不機嫌に歪められた表情は相手に鮮明に見えてしまっているだろう。
「…もう寝る。出てけ」
「仲直りしに来たんだから、もう少し話そうよ」
笑顔で言われ、話すことなんかないと首を横に振る。だが、相手もやんわりとした雰囲気を纏いつつも、引く気配がない。
元々、怒った原因なんて些細なものだった。
それで一方的に自分が激昂していただけだ。マジックはわざとらしく嘆くだけで何も反論せず、言い合いにすらならなかった。
それで喧嘩と言えるのか、とシンタローは思う。
喧嘩というのは対等の立場で衝突するものだと思う。片方のみが怒り、片方にあしらわれるだけでは、喧嘩にならないのだ。
元々、この男に育てられた身だ。生きてきた年数も違うし、何も出来なかった赤子の頃から守り育ててくれた親と、ある程度の年齢で精神的に自立したとはいえ、長い間その腕に守られ生きてきた子供としての立場の差がある。
結局は、この男───父親には敵わない。
対等に、なんて無理なのは判ってはいるのだけれど。

「ムカつく…」

判ってはいるからこそ、もどかしい。
視線を外し、舌打ちしながら呟く。
そのもどかしさを、こんな言葉と態度でしか表せないのが情けない。
「そうやって、余裕ぶってるのがムカつく。あんた絶対、俺の言う事なんてマトモに聞いてないだろ。…何言っても、本気で怒らないし……」
マジックは、そんな心情を全部判っているかのように、ただ穏やかに笑いながら、シンタローが横たわっている大きなソファの端に腰掛け、語りかけてきた。
「ちゃんと聞いてるよ。……余裕なんてないよ、パパは本気でシンちゃんに嫌われたくなくて、いつも必死なんだから」
「………」
「だからシンちゃんに怒られて怖いとは思っても、怒ることはないよ?」
「…怖い?」
意外な言葉に、シンタローは思わず、逸らしていた視線を男に向けて聞いてしまう。
「シンちゃんに愛想尽かされるかもしれないと思うと、怖いね」
向けた目に映ったのは、笑みを浮かべてはいたけれど、どこか困ったような表情で、こう語る男の姿。

誰を敵に回しても、世界中の人間に憎まれても構わないけれど。
ただ一人、お前に嫌われることだけが、怖い。

そう続ける男の顔から今まで見せていた笑顔は消え、真剣な光がその目に宿っているのを、見上げるシンタローは感じていた。
「感情をコントロール出来なくなって、お前を傷つけてしまうのも怖い。私は前科持ちだからね」
「……」
過去には世界の覇王を目指し、全ての支配すら目論んだ男が、淡々と弱気とも取れるそんな言葉を、伝えてくる。
「……そんなの、あんたの勝手な都合じゃないかよ…」
だが、シンタローとしては簡単に納得は出来ない。
嫌われたくないと思うのも、傷つけたくないと思うのも、確かに男の勝手だ。
だがそれは、結局相手の気持ちを考えていない、自己満足だろうと思う。
配慮にもなっていない。逆に傷ついたのだから。
そう思うのに、伸ばされた手で頬を撫でられると、切なくなる。
自然と、こんな言葉を口にしていた。
「俺は、あんたに本音ぶつけてほしかったんだ…」
「今、ぶつけてるよ?」
激昂する感情だけが全てじゃないよ、と大きな手で触れられつつ柔らかい口調で言われてしまえば、もう黙るしかなかった。
敵わない。
やっぱりそう感じてしまう。悔しいけれど。
浅い溜息をつき、目を閉じた。

「ねえシンちゃん。これがパパの本音だから。パパが悪かったところは直すから。だからもう仲直りしようよ」

パパはお前と喧嘩したままなのは、嫌なんだ。
囁かれたそんな台詞に、喧嘩すらさせてくれなかったくせにと、反論しそうになるが。
言っても多分仕方ないから、目を閉じたまま、小さく頷いた。
閉じた瞳の向こうで、安心したように笑う気配がする。
そんな事を嬉しいと思う心が、結局は自分の本音なのだろう。
一方的ではない「喧嘩」をしたいと思ったのは、本当だ。
しかし恐らく、この男と真剣な「喧嘩」をしたら、それはそれで自分は不安になるのだろう。
この男だけが、自分の心の全てを支配する。
結局マジックの思いのままなんだろうと幾許かの不満がありながらも、こうして、節くれだった感情を宥められる気分も、悪いものじゃない。
そう思い、シンタローは頬に触れるマジックの手へと己から顔を摺り寄せた。



「キスしていい? 仲直りのキス」
「……勝手にしろ」
心とは裏腹に口から出てくる、ぶっきらぼうで、可愛げのない言葉と声音。シンタロー自身、自分のそんな態度を自覚していて、言った瞬間ほんの少し自己嫌悪に陥ったのだが。
しかし、マジックは心底嬉しそうに微笑んで、ゆっくりと寝そべるシンタローへ覆い被さってゆく。

オレンジの光の中で重なった影は、長い時間そのまま動かなかった。


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何か……よくある話かもですみません;
落とし所が見つからずダラダラしてるのもすみません;;
そしてびみょーーーに、シンマジテイストが入ってる気が……
てゆか私がマジ←シン好きなんです……。

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これからがはじまり





今までは殺し屋として君臨していたガンマ団。
サバイバルな男達の群れなそこには女性は殆どいない。
その為か団員には女性との縁がなく、また稀に縁あったとしても相手が『殺し屋』だと知れれば、
たちまち女性は逃げていく。
よって家庭を持つなどと言う者はガンマ団員では非常に小数であったのだが。
しかし今は殺し屋から180度変えた為、相変らず女性職員は少ないものの外で交際が順調にいっている団員が増えたらしく、結婚式の御呼ばれなんかも急激に増えた。
それはそれでとてもめでたい事なのだが、
ここで、どこの企業でも一度は頭を抱えてしまう問題が発生してしまったのだ。
結婚ともなれば次はそう、子どもである。
ベビーブームが到来し、結果、子どもを預かる所謂『託児所』なる場所が出来た。
しかも園長は、

「はいはぁ~~~いvvみずきちゃんはミルク160CCだったよね~~♪」

マジック前総帥その人であった。
総帥の座を息子のシンタロ―に継承した後、はっきり言って彼はかつてない暇を持て余していた。
最初は息子のディスクワ―クなどを手伝おう♪と張り切っていたものだが、当の新総帥本人に、

「この位自分で出来る!!テメエは老後を楽しんできやがれ!!」

と蹴りだされてしまった。シンタローとしてはもっと自分を信用して欲しいのだ。
決してマジックはシンタローの力量を疑っている訳ではなく、むしろその逆なのだが。
可愛い可愛い愛しすぎて困っちゃうvくらい大ッ事な愛息子のお手伝いをして、
少しでも負担を減らしてやりたいなーと思っているだけなのだが。
その後、仕方なしに有り余るほどの書物を読んだりレンタルビデオを借りに行ったり、何やらテレビや新聞、口コミ等で今流行のに手をつけてみたりもしたが、どうもイマイチ楽しめないのだ。
そんな時問題になっていたベビーブームによる育児問題。殺し屋廃業とは言え、
忙しさは変わらない―――いや、180度方向転換をした為以前より更に多忙なのだ。
よって設置された託児所。マジックの提案であった。自ら園長&主任になり結構生きがいを持って
世話をしているらしい。ちなみに殆ど2歳未満の乳児達がこの託児所で過ごしている。



夜も更け、ここ前総帥の寝室ではキングサイズのベッドに二人の男が寄り添って枕を共にしている。
一人はこの部屋の主、もう一人はその息子で現総帥。先程の疲れもあってか、
シンタロ―の瞼は閉じかかっている。マジックは息子の豊かな髪の毛を梳き、背中を宥めるように
摩りながら安眠へと導いていた。ちなみに二人が先程まで何をしていたのかは聞くだけ野暮です(笑)
しかしふと、マジックは思い出したように眠りかけていた息子にある提案をした。

「ねぇ、シンちゃん」
「・・・んだよ」
「シンちゃんもさぁ、数日間託児所で子供達のお世話してみないかい?」
「何でまた」
「シンちゃん今まで託児所に関してはノータッチだったでしょ?」

何事も体験だよvとマジックが畳み込む。それでもどこか渋るような息子に疑問を持つ。
子どもは嫌いじゃない筈―――いや、むしろ子ども好きなシンタロ―だ。渋る理由が見当たらない。
よいせっと身体を起こして溜息をつくシンタロー。

「今、総帥の仕事で手一杯だし・・・」

そうか。納得した。
まだ息子は総帥に就任してから日が浅い。慣れぬディスクワークに四苦八苦しており、ろくに休む時間も取れない。徹夜だって少なくはない。マジックも同じ道を歩んだからこそ十分に分かる。もはや総帥業からは引退したものの、総帥という地位について数十年経っても毎日が目まぐるしく忙しかった。

「だからさ・・・」

無理だと呟くシンタローの額にそっと口付ける。

「くすぐってぇ・・・」

文句を言いながらもクスクスと笑うシンタローにつられるような形でマジックも微笑む。

「大丈夫だよvパパが何とかしてみせるからvv」
「何とかって何だよ」
「シンちゃんは安心してパパに任せてvね?決定v託児所実習vv」

パパが手取り足取り教えてあげるからね~♪と浮かれ気味な父親を見て、シンタローは内心、

―――ただ単に俺と一緒に何かがしたいだけなんだろーけどな、実際。

呆れながらも愛されてると実感するのはこんな時だったりして、
それが妙にくすぐったくて・・・嬉しかったりする。
ばさっ毛布を顔が隠れるくらい被る。トマト顔はあまり見られたくない。

「わぁーった。やるからもう寝るぞ」
「おやすみvシンちゃんvv」

シンタローの毛布を少しはいで、再額に口付ける。


夜明けはまだ遠い・・・。



(シンちゃん一人称)

親父が俺のどっかの短大生のレポートのように溜まりに溜まりまくっている仕事にどう手を回したかは知らんが、託児所実習の日までには結構片付いていた。勿論俺も一生懸命こなしたが、最終日にはまだかなり残ってた筈なんだが・・・。まあいいか、見直してみたけど完璧な出来の書類だったし。
親父に渡されたガンマ団の託児所への地図を片手に歩を進める。総帥だが分からない施設は沢山ある。ここはやたらと広いのだし、建物も殆ど似通っている。
数十分歩いてついた先――――。



「ここが親父のいうガンマ団の施設なんだろうな・・・」

多分・・・・・・いや、絶対。やけに可愛い動物やらお花やらが描かれたその建物は、
周りの無機質さを感じさせる建物とは明らかに異色でかなり浮いているし。
何より【ウエルカムvマジック園】と言うダサ過ぎる園名が入った看板がデカデカと掲げてあるし。
まあ園名はともかく、外見は託児所らしくていいかと、戸に手を掛ける。

「あれ?」

開かないぞ?なんかロックがしているみたいだ。
今日7:45に来る事は親父や働いている職員達は知ってる筈なんだがなー。
ふと見ればインターホン。

「これを押せばいいのか」

さあ押すぞという時に、がちゃっ内側からロックが解除された。

「シンちゃんいらっしゃい♪」

嬉々として現れたのは、黄色を基調とした≪くまのプーさん≫がデカデカとプリントされたプリチ~v
エプロン姿に頭に三角巾を被った育ての父親。片手には小せえ赤ん坊を抱えている。

「ほらカズキ君、シンタローお兄ちゃんにおはようは?ん?」

親父にしっかりと紅葉の手でしがみついている“カズキ君”は暫し俺の顔を物珍しそうに見ていたが、
急に視線を逸らして親父の胸に顔を埋めた。何か泣いてるみたいなんだけど・・・。
俺、そんなに悪人面してっかなぁ・・・。

「嫌われたのかな・・・?」
「ううん、『人見知り』だよ」
「あ、そうか」

そういう時期って幼児期にあるって聴いた事がある。確か前に親父が話したか。

『一歳の頃のシンちゃんはね~、あんまり人見知りはしなかったんだけど、
ハーレムにはいつまで経っても懐かなくって、毎回見た途端に泣き出しちゃって。
あんまりシンちゃんが可哀想だから、暫くの間ハーレムに遠征に行ってもらったんだvv』

と話してたな。(獅子舞が可哀想とは思わないらしい親子)

「ごめんね、シンちゃん。昨日言い忘れてたんだけどいつもドアはロックして、
用がある人はインターホン鳴らさなきゃいけなかったんだ」
「随分と用心深いな」
「大事な預かり者だからねv」
「ふーん」

以前まで人殺しを平気でこなしていた男は、今では育てる側に回ったんだな。
それは俺も同じ事だけど。
てとてととしっかりとした足取りで、二歳近くだと思う女の子が俺の足元に引っ付いてきた。

「だ~~vv」
「この子は俺に人見知りしないんだな」
「そうだね、まだクミコちゃんはあんまり人見知りしないみたいだから」
「ふ~~~ん」

詳しいよな親父。ちょっと以外かもとか思ったが、考えて見なくても納得出来るじゃねぇか。
この男はシンタローとコタロー二人の息子の父親なのだから。
―――って言っても、俺は実子じゃねぇけど。マジックの本当の息子はグンマで・・・・・・。

「シンちゃん?」
「あ、ううん。何でもねぇよ」

「じゃあ早速あそこの部屋―――『観察室』って書いてある部屋が見えるでしょ?
そこの右隣の部屋―――がロッカーあるからそこに荷物置いて着替えてきてね」

着替え終わって(着替えって言っても、親父みたいに三角巾被ってエプロン付けるだけだけど)
うがい手洗い、それから出勤簿に印、と。

「シンちゃ~~~ん。朝会始まるから来てね」

でかい声で遠くから俺を呼ぶな親父!まだ寝てる子どもとかが起きるだろ!
ちなみに俺のエプロンかなり濃いピンクを基調とした≪ハローキティちゃん≫がでっかくプリントされたやつ。言っとくが俺の趣味じゃねえ!昨夜俺が用意したエプロンは薄水色の無印エプロンだった筈・・・・・・・・・・・親父・・・勝手に摩り替えやがったな・・・。
持ってきたリュック開けてみてから気付いた。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。

仕方ねえか、ま、この方が子どもは喜ぶだろうし。



朝会っても、廊下でやるのか。場所的にも子どもが集まってる『歩フク室』ってところで。
そこかの会議室とかでやるんじゃないんだな。
まぁそうか、子どもとかがしっかり視界に入るところに常にいないとなに起こるか分かんねぇし。



朝会内容はかなり細かかった。夜中に預けられる子どもはここで寝泊りで、夜勤者がしっかりと管理してるらしい。寝たらそのまんま起きないで朝まで寝てるって訳じゃねえんだなー。
驚くほど細かく子どものチェックしてる。
朝会終了後からはもう目が回るほど忙しかった!
飯食わせようとすれば逃げるわ泣くわ暴れるわスプーン投げるわ吐き出すわ、
食事だけでもこの調子で、その他もろもろもかなり30人近くの子どもに振り回された。
慣れない手つきで四苦八苦している俺の側には、親父が付きっ切りで、

「離れんか!」

と言ってもニコニコしていて、何がそんなに嬉しいんだか効果なし。



やっと昼寝の時間になって俺達も弁当食い終わった頃、か弱い、
けど・・・何て言うか・・・訴えるような泣き声が聞こえた。
俺は親父の裾を引っぱり泣き声のする部屋を指差す。

「何かあの部屋から独特の泣き声が聞こえんだけど」
「ああ、ミルクの時間か」

『観察室』とプレートが掲げられている一室に眠っているのは真っ赤な顔して泣き叫んでいる、
すっげー小せえ赤ん坊。ホントに顔真っ赤にして泣くんだなー。あ、だから“赤ちゃん”か。

「この子はコウ君、まだ4ヶ月になったばかりなんだよ。まだ首座ってないから気を付けてね」
「なあ、親父。結婚して子どもが出来て、旦那はガンマ団で仕事は分かる。
じゃあ何でこいつらは“ここ”にいるんだ?」

母親がいるだろうが。こんな小さい時期の子どもなら尚更、母親が育ててやるもんじゃねぇのか?何で託児所なんかに預けるのか分からない。まさか育児放棄や捨てられたとかじゃねぇだろーな・・・。

「この子達の“お母さん”達もここで働いてるから」
「はぁ!?」
「シンちゃん・・・総帥なのに知らなかったのかい?」
「う」
「戦闘系じゃないけどね。経理とか事務とかそういう細やかな作業をしてくれてるよ?」

今までは『殺し屋』だったからだろう、女性にはあまり関心の持てないガンマ団だが、心機一転して団員が女性と付き合って、その女性もガンマ団に関心を持ってきて旦那と同じ職場に就職か。
納得したような、でも微妙に複雑な俺の耳に嫌~~な台詞が入ってきた。

「ねえシンちゃん」
「あんだよ」
「こうしてると・・・・・・・・・・・・・・・幸せ家族v育児編vvって感じだよねv」
「死ね。んで、三途の川がホントにあちいか確かめて来い」
「酷いッ!シンちゃんてば」

知るか、アホ。いちいちオーバーリアクションすんじゃねーよ。コウが驚いて哺乳瓶から手ぇ離しちまったじゃねーか。ったく・・・・・・。



「子どもって・・・こんなに世話すんの大変だったのかよぉぉぉ~~~~~~~~;」

いや、以前パプワの世話してた時も大変だったけどな。
ロッカーに手をついてそのままずるずると床に崩れ落ちるようにしゃがみ込んだ。
体力には自信がある俺だが流石に今日一日終わった後はすっげー疲れた。

「ディスクワークばっかで、あんま体動かしてなかった・・・か・・・ら・・・・・・」

・・・・・・あれ?何か引っかかる。

「あっ・・・//////」

・・・体動かしてないっても、親父が夜求めてくると結構動くっていうか体力消耗させられるけど・・・・////////

「何考えてんだよ、俺・・・///////」

やけにリアルに思い出しちまった。やべえ・・・顔が火だる。

「何考えてるのv?」
「何ってナ――――――――――うわああぁぁあああああああああああぁ!!!!!!!!!!!!」

部屋の隅まで後ろ向きですっ飛んだ!!いきなり気配消して超接近するな!親父!!!!!

「見事なほど驚いてくれたね」
「テメエがいきなり現れるからだろ!!!」
「シンちゃん、静かにねv子ども達がびっくりしちゃうし」

ぐぅぅうう・・・。何かすっげー悔しい。正論だが。

「何かシンちゃんが真っ赤になって蹲ってるから、どうしたのかなー?って思ったから、
大丈夫かなーってそっと近付いたんだけど」
「別に何ともねぇよ」
「そうかい?じゃあ帰ろっかvv」
ぱしっ
「何気に俺の肩を引き寄せるな!」
「クスン。シンちゃんってば冷たい・・・」
「うっせえ!」

親父が軽く人差し指を唇に当てる。

「だから静かにってば」

アンタが変な事しなきゃ問題ねえんだよ!!!!(怒)



とにかく今日は疲れた。子ども達は可愛いと思うけど・・・やっぱり第一の感想は『疲れた』だろう。
だってのに!どうしてこのオヤジは元気に求めてくるかな!?今日はゆっくり寝かせろ!
第一アンタだって疲れてるだろうに!!俺以上に子どもの相手やその他こなしてただろ!!
なのに食事と風呂済ませて疲れたから今日は早く寝ようとした瞬間合鍵で扉を開けて、
有無を言わさずアンタの寝室に連れ込まれて!!!はぁ・・・、何されるか分かる事が嫌・・・。

「シンちゃんv“ご飯とデザートは入るところが別腹”って言うの聞いた事ある?」
「それってただ単にもっと食いたいヤツの言い訳だろ」

特に若い?女性が使う(かもしんない)。

「でもね、某B級番組が調べたところによれば、ある女性に胃が満腹なるまで食べてもらったんだけど、デザートを見せた途端に少し胃のスペースが空いたんだよ。
パパもテレビ越しだけど実際見てビックリしちゃった☆★」
「で?それと今俺を押し倒してるっつー状況とどう関係あんだよ」

俺は疲れてるんだ!ヤったらもっと疲れるだろーが。

「つまりね、仕事の疲れとシンちゃんとの愛の行為により生じる疲れは別物vv」

おおぉぉ~~~~~~い!!!!
ふざけんな!!食欲と性欲ごっちゃにしてんじゃねぇー!!!!!!!!!!

「まあ託児所作ったのパパだし、疲れても嫌じゃないんだけどねvシンちゃんは?」
「大変だったけど」
「ケド?」

「全然懐いてくれない子が段々懐いてきてくれたり、抱っこする時乳児とは思えないくらいの力で
ギュって俺にしがみついてくると、頼られてるなって感じて温かい気持ちになるよな・・・」
「そうだね。シンちゃんもあの年の頃パパがいなくなるともう泣きだしっちゃって。で、パパが飛んで
いって抱っこするとピタリと泣き止んで、『もうどこにも行かないでー』って抱きついて」
「STOP!」
「どうしたんだい?」

あんなー、このままアンタの話聞いてたら夜が明けるわ。
俺は早く寝たい。っつー訳で早く自室に帰りたいんだが!?
ぽんっ
???親父の手が俺の両肩に置かれるのは何故だ?

「そうだね。長々と話し込んじゃったらシンちゃんとの熱い夜が明けちゃうよねv」
「だから俺は!んぐっ」

唇塞がれた・・・。
あとは・・・・・・明日起きれっかなー・・・。(現実逃避)



(マジック一人称)

「シンちゃん、起きてる?」
「起きてる・・・」
「あ、何か怒ってる」
「当たり前だ。
明日からまた総帥としての仕事が山のように待ってるってのに無理させやがって・・・」

ブツクサと文句を言う言葉に棘あるなぁ。でも声に張りが無い。
もう精も根も尽きちゃったってやつか。パパなんか、後五か

「STOP」
「え、何が?」

いきなりSTOPって・・・?パパ何も言ってないよ??

「今、物凄くSTOPかけなきゃいけないような気がしたんだよ」

感がいいねぇ・・・シンちゃん。

「そう言えば・・・コタローの事なんだけど・・・」

ぴくっ
あ、やっぱりコタローの事に関しての反応はほかの事よりも敏感に感じるようだ。

「自分でも・・・今までコタローには、随分悲しい想いをさせたと思っている」

シンちゃんは何も言わずに、でも真剣に私の話に耳を傾けてくれていた。

「これからは良い父親になろうと思っている」
「親父・・・」

あ、初めてこっち向いてくれた。――――――――――いかんいかん、今はその話じゃない。

「サービスが・・・コタローには母親が必要じゃないかって言ってね」
「・・・・・・・・・・」
「再婚・・・しようと思うんだ」

困惑した風でもなく、しっかりと私の言葉を受け止めようとする真剣な黒曜石の瞳。

「シンちゃんはどう思うかい?」
「どうって・・・」
「反対?」
「反対はしねーよ。しねーけど・・・」

少し、間が空いた。おずおずとした口調で聞いてくる。

「相手・・・いんのか?」

いるから言ってるんじゃないか。肯定する私にシンちゃんは肩の力を抜いて笑った。

「そっか、おめっとーさん。随分遅い再婚だけどな」
「遅いは余計だよ」

クスクスとベッドで笑い合う。
シンちゃんは頭に手を組んでごろりと枕に頭を預け、天井の薄明かりに目をやる。

「んじゃ、俺も親父に負けてらんねーな。気立てが良くて優しい奥さん見つけねーと」

は?何を言ってるんだ?この子は。

「ちょっと待って!シンちゃん」
「あん?」
「パパの再婚相手はシンちゃんなのに、何でシンちゃんがお嫁さんを探すんだい?」

??????あれ、シンちゃん、まるで鳩が豆鉄砲喰らったような顔してる。
何かおかしな事でも言ったかな。

「ちょ――――――――――――――っと待て!待ってくれよ!!」
「何だいv?」

何かシンちゃんが黒い影背負ってブツブツ言ってる。どうしたのか。
がしっ
まだ暗い顔でシンちゃんが私の肩を掴んできた。どうしたんだろ、さっきから。
あ、もう一回vって言う意思表示vv?(思い込み激しいパパンって若いねv)

「コタローに母親っていう存在が必要なのは分かる!アンタが再婚するのも一向に構わねえ!
で、どうして俺がアンタの嫁になんきゃねんねーんだよ!女にしろ!女!!」
「何でだい?パパはシンちゃんとしか愛せないし・・・」

勿論グンちゃんやコタロー、キンタローは家族の意味で愛してるけど。

「結婚vしようねvv」
「い・や・だ!」

あかんべーするシンちゃんも可愛いなぁ・・・vvでも・・・。

「シンちゃんは私が嫌いかい?」

ここで“パパ”ではなく、“私”というのにはちゃんと意味がある。
だって結婚したらパパじゃなく・・・・・・・・・アレ・・?

「ねえシンちゃん」
「あ?」
「結婚したらパパはシンちゃんの事はシンちゃんのままでいいよね。
でもシンちゃんはパパの事なんて呼べばいいんだろうねぇ」
「知るか!アンタと結婚なんかしねえよ!!」
「じゃあシンちゃんは誰と結婚したいんだい?」
「え・・・・・・」

急にシンちゃんの勢いがぴたりと止まり、絡め合っていた視線が下降する。
口をもごもご小さく動かしているけど、音にならないらしい。
シンちゃん自身どう言いたいのか分かっていないというところだろうか。
しかし、今までシンちゃんは文句を言いながらも私と肌を重ねる事を頑なに拒まなかった。
それは私がシンちゃんを息子として見ているのと同時に、恋人としてみているシンちゃんも私を父親、
そして恋人だと見ていてくれてるのだと、疑う事もなかった。
なのにシンちゃんは違うのかい?私のただの思い過ごしか?幻想夢なのか?シンタロー。

「ほら・・・だってよ!俺もアンタも男だし・・・」
「だから?」
「だからって・・・・・・ええと・・・、ほら!後継者とかどうすんだよ!
俺が結婚してその後を継ぐ子どもとか・・・孫の顔見てぇだろ?」
「後継者は何もシンちゃんの子じゃなくても、いいんじゃないかい?グンちゃんやキンタロー、
コタローだっている。ほら、私の大事な息子は四人もいる。
私は恋愛対象ではシンタローが側にいさえすればそれでいいんだよ」
「・・・・・・・・・・」

そんな思いつめた顔をさせちゃって・・・でも、私ばかりシンちゃんに「好き」「愛してるよ」って
言わせるのはずるくないかい?一度は聞いてみたいじゃないか。結婚願望も勿論本気だよ?



沈黙はどれだけ続いたのだろうか。ようやくシンタローが口を開く、音を紡ぐ。
「俺は・・・」
「うん?」
「・・・・・・・・・・・・わりい・・・もうちょい・・・タンマな・・・」
「分かった。待ってるから・・・もう少しだけ・・・・・・」

ずっと君だけを待ってるよ。
君の心を信じてるよ。
決して私だけの一方通行じゃあないよね?
ねえ・・・シンタロー・・・・・・。



タイムリミットまで・・・あと・・・僅か・・・・・・・・・・・。



                                                   END





★あとがき★

ひそか様から頂きました挿絵?四枚のお礼小説マジック×シンタローでした☆★なんか甘いですねー。
ラブラブ書くの苦手なのに・・・。実はこれ、40%くらい実話が入ってます。
妖(あや)は2003年の2月に乳児園に10日間実習に行って来て、この【ウエルカムvマジック園】はそこがモデルです。
実習内容もこんな感じで死にそうでしたよ・・・。
意外と難しかったのはパパンです。口調とか。でもこれでも妖にしたら驚異的なスピードで書き上げました。
(2003・5・2)












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無邪気な子ども二人にもはっきりと分かるくらい微笑みはそのままに、
その背後にしょっている凍りつくようなオ―ラが高松へと向けられている。
グンマとシンタロ―を自分の背後に押して、片手を前に―――――。


この日、特大の爆発音が地下から響いたのを何千人、何万人という団員が聞いていた。




グンマも誘ってカレ―を食べた後、
グンマは家?に帰してマジックとシンタロ―は二人きり、マジックの自室にて夕食後のくつろぎタイムをとっている。
いつもならソファにマジックが先に座り、シンタロ―が膝の上で絵本を読んでいたりするのだが、なにせこの体格。
(いつものように)シンちゃん観賞v中の父親の膝に寝転がって自分の伸びた髪をいじって遊んでいる。
ふと、シンタロ―が少し顔を持ち上げ、父親を見る。

「パパ、僕もう戻れないの?」
「不安かい?」

息子の長くなった黒髪を指に絡めながら少し心配そうに聞いてみる。
実際心配ではある。
確かにアノ薬を作るよう命じたのは他でもない自分だ。
シンちゃんが大きくなったらどうなるのかな~vvと、その心中にかなり邪な欲望を含んでの
好奇心からだったのだが。
しかし元に戻れないとなると・・・。
珍しくちこっとだけ罪悪感を感じているマジックに、シンタロ―はにこvと微笑みを向けた。

「ううん!僕、嬉しいの!!」
「え・・・?それは一体何で・・・」
「だって!パパに抱っこしてもらわなくても、ちょっと顔上げるだけでパパの顔見れるんだもん♪」

意外な答えに驚いたが、何にせよ天にも昇る程嬉しい告白。
そのままガバッと押し倒そうな勢いで抱きつこうとした・・・のだが、満面の笑顔だったシンタロ―が、
突然少し寂しそうに俯いてしまったのが気になった。

「でも・・・大好きなパパのお膝に乗れなくなっちゃったのは少し残念かなぁ~・・・」
「何言っているんだい!大きくなってもパパのお膝はシンちゃんのものだよvvv」

ハ―ト撒き散らして、今度こそギュッと抱きしめる。
いつもなら、「パパぁ~、あんまりギュ~~ってすると痛いよぉ~~~」と苦しげな反応を見せるが、
この体格だからか、わぁあ~~いvと父親に抱きつく。
頭を撫でつつ、それにしても・・・・・・とマジックは息子を改めて見る。
長く艶やかに伸びた黒髪、引き締まった筋肉、精悍な顔つきの中にも、引き込まれる幼い笑顔。
何より、こうしてある程度は加減しているとは言え、力いっぱい抱きしめても特に苦しそうな反応もしない。
・・・・・・・・・いけないと思いつつも、つい邪の欲望が湧きあがってくる。
身体は成人していても中身は6歳児。
『精神幼児性的虐待』・・・・・・そんな言葉が浮かんできた。



何だかんだで8時を過ぎると、瞼が重くなってきてついうとうと。

「シンちゃん、寝る前にお風呂入ろうね?」
「うん」

遠征でいない時以外は、必ずマジックとシンタロ―は一緒にお風呂に入る。
マジックの部屋には超特大サイズの風呂が設置されていた。
「おっ風呂♪おっ風呂♪♪」と歌を歌いながら警戒心0で(そりゃそ―だ)
一気に全裸になる息子に対して、マジックの今の心境。

―――持ってくれ!私の理性!!(持ってくれ!妖の多分あるかもしんない良心!!)

しかし暫く一緒に湯船に浸かっていて、ほんのり赤くなったシンタロ―がのぼせ、マジックに
ふにゃ~~~と寄りかかって甘えてきた時マジックの何とか保っていた理性が切れた。

―――もう限界だよ!!!!シンちゃぁぁああああぁあん!!!!!!!!!!!!

我慢出来ずに我子に抱きついた。
がばっ

「シンちゃぁぁあああぁあんvvvvvvvvvv」
「わぁああ!!何!?パパぁ~~~~!!!???」
「眼魔砲!」

ドカアアアアアアアアアアアアアアアアアアアンッッッ
マジックに容赦なく青の一族の必殺技を放った、
氷の彫刻のように美麗な男は、実の兄がその実の息子を風呂場で襲っているのを目にし至って冷静にタメなし必殺技を放った。
ちなみにマジックだけを狙ったのでシンタロ―は無傷であった。

「事情を聞いて危険を感じて来てみれば・・・。身体は成人していても中身六歳の実の息子を襲わないで下さい。兄さん」
「サ・・・サ―・・・ビス・・・ゥゥ・・・イキナリ眼魔砲撃つなんて・・・」

がくり
そこでマジックの意識は途絶えた。
イキナリの事が次々と起こって目を白黒させていたが、大好きな叔父の姿を確認すると、
父親ほおっておいて(コラコラ)完全に叔父へと意識を向けた。

「サ―ビス叔父さん・・・どうしたの?」
「高松がお前を元に戻す薬を完成させたんだよ」
「本当!?」
「ああ、これを飲めば元に戻れる」

手にしっかりと持っていた、かなり妖しげなピンク色の薬を手渡す。

「ありがとうv叔父さん!!」
ごくんっ



数日後、集中治療室から出てきたマジックが見た息子は・・・・・・。

「パパ~おはようv」
「ああ、シンちゃん・・・vおは・・・!?――――グハァァッッッ!!!!!!」
ぶぼぉっっ!!
「わああああああぁぁぁ!!パパが鼻血出して倒れちゃったぁ!!!」
「それはそうだろうな」

サ―ビスはどこか遠くを見つめる瞳で言葉を紡いだ。

「今度は“女体化”してしまったのだから」


どうやらあの、元の姿に戻る薬は失敗しちゃったっぽい・・・。




★あとがき★

長ッ!まさかこんなに長くなるとは思わんかったよ・・・。
マジ、裏行きになるところでしたのおっとっと☆な、初のパプワくんでマジシン。
結構さくさくスム―ズに進んでいたんですが、何故かパパンが登場してからめっちゃ苦戦を
強いられました。マジシンなのに、「どこが!?」とかツッコミは入りそうですね~~あうぅ・・・。
ってか元に戻れてないじゃん。
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