「キ…キンタローッ落ち着けッ」
いつものことと言えばいつものことだが、ガンマ団本部に激しい爆発音が響いた。
シンタローの正面には正にご乱心状態といったキンタローが二発目の眼魔砲を打とうと構えている。そして背後には先程放たれた一発目を喰らって若干焦げたハーレムがいた。
「おーおー、おっかねーなぁ」
「…何でアンタはそんなに暢気なんだよッ」
タイミングの悪さで自分の右に出る者なんていないんじゃないか、とシンタローは思った。
先程までハーレムに襲われていた時は救いとなる人物が誰も近くを通らず半泣き状態にあったというのに、いざその状況に収拾がつこうかという時になって、キンタローがリビングに現れたのだ。その時の二人の状態と言えば、着衣が乱れに乱れ、というか上半身など殆ど何も身に付けていないシンタローと、その上に余裕綽々で乗り上がったハーレムである。それを眼にしたキンタローが即座に眼魔砲を放ったというのは、過激だが感情の類として間違ってはいないだろう。
とにかく誤解を解こうと思ったシンタローだが、頭に血が上ったキンタローには一切声が届かない。それでもこの事態を収拾つけなくてはと思って懸命に訴えかけるのだが、それも虚しくキンタローから二発目の眼魔砲が放たれた。
二発目もハーレムを狙って放たれたのだろうけれども、シンタローの背後に標的となる叔父がいるため一緒に吹き飛ばされそうになる。それを大人しく喰らうようなシンタローではないのだが、何を思ったのかハーレムが見せつけるようにシンタローを助けた。
眼魔砲を避けるためにシンタローを引き寄せ、横に転がる形で攻撃を回避する。
シンタローはハーレムにしっかり抱き締められたまま絡み合う様に床へ転がる羽目になった。
「オッサン!!アンタ、何考えてンだよッ!!」
「面白ェじゃねーかよ。いっつもクールな顔してるヤツが感情剥き出しで向かってくンのって」
とんでもない叔父である。何でそこまで博打の道を選ぶんだこのオッサンはと本気で嘆いたシンタローだ。普段ならば自分に刃向かってくるものは何でも気に入らずに薙ぎ倒すハーレムなのだが、今は新しいおもちゃを手に入れた子どものように楽しそうなのだ。
脱力しかけたシンタローだが、直ぐにこの叔父から離れないとキンタローの眼魔砲を喰らうという嫌な運命を共にしてしまう。シンタローは自分の体に回されているハーレムの腕を振りきり素早く起き上がった。するとハーレムも直ぐに起き上がる。シンタローは直ぐにこの叔父から離れようとしたのだがそれを逞しい腕で阻まれた。強い力で体を引き寄せられ、ハーレムの胸にまたもや納まる。
「ッザケンナ!!煽ってどーすんだよッ!!」
「好きなヤツの奪い合いってこんなんかねぇ?」
ニヤリと笑いながら楽しそうなハーレムと殺気が割増されたキンタローの間に挟まれたシンタローは即倒しそうになったが、こんなとんでもない戦場と化した場所で意識を失おうものなら一番に散るのは確実に自分となる。
「叔父貴ッシンタローを離せッ」
怒り心頭のキンタローの手に光が集束するとまたもや眼魔砲が放たれた。
ハーレムに踊らされるような形でキンタローの攻撃を避けながら、どんどん崩壊していくリビングの中で、シンタローは儚い気持ちを噛み締めた。
いつものことと言えばいつものことだが、ガンマ団本部に激しい爆発音が響いた。
シンタローの正面には正にご乱心状態といったキンタローが二発目の眼魔砲を打とうと構えている。そして背後には先程放たれた一発目を喰らって若干焦げたハーレムがいた。
「おーおー、おっかねーなぁ」
「…何でアンタはそんなに暢気なんだよッ」
タイミングの悪さで自分の右に出る者なんていないんじゃないか、とシンタローは思った。
先程までハーレムに襲われていた時は救いとなる人物が誰も近くを通らず半泣き状態にあったというのに、いざその状況に収拾がつこうかという時になって、キンタローがリビングに現れたのだ。その時の二人の状態と言えば、着衣が乱れに乱れ、というか上半身など殆ど何も身に付けていないシンタローと、その上に余裕綽々で乗り上がったハーレムである。それを眼にしたキンタローが即座に眼魔砲を放ったというのは、過激だが感情の類として間違ってはいないだろう。
とにかく誤解を解こうと思ったシンタローだが、頭に血が上ったキンタローには一切声が届かない。それでもこの事態を収拾つけなくてはと思って懸命に訴えかけるのだが、それも虚しくキンタローから二発目の眼魔砲が放たれた。
二発目もハーレムを狙って放たれたのだろうけれども、シンタローの背後に標的となる叔父がいるため一緒に吹き飛ばされそうになる。それを大人しく喰らうようなシンタローではないのだが、何を思ったのかハーレムが見せつけるようにシンタローを助けた。
眼魔砲を避けるためにシンタローを引き寄せ、横に転がる形で攻撃を回避する。
シンタローはハーレムにしっかり抱き締められたまま絡み合う様に床へ転がる羽目になった。
「オッサン!!アンタ、何考えてンだよッ!!」
「面白ェじゃねーかよ。いっつもクールな顔してるヤツが感情剥き出しで向かってくンのって」
とんでもない叔父である。何でそこまで博打の道を選ぶんだこのオッサンはと本気で嘆いたシンタローだ。普段ならば自分に刃向かってくるものは何でも気に入らずに薙ぎ倒すハーレムなのだが、今は新しいおもちゃを手に入れた子どものように楽しそうなのだ。
脱力しかけたシンタローだが、直ぐにこの叔父から離れないとキンタローの眼魔砲を喰らうという嫌な運命を共にしてしまう。シンタローは自分の体に回されているハーレムの腕を振りきり素早く起き上がった。するとハーレムも直ぐに起き上がる。シンタローは直ぐにこの叔父から離れようとしたのだがそれを逞しい腕で阻まれた。強い力で体を引き寄せられ、ハーレムの胸にまたもや納まる。
「ッザケンナ!!煽ってどーすんだよッ!!」
「好きなヤツの奪い合いってこんなんかねぇ?」
ニヤリと笑いながら楽しそうなハーレムと殺気が割増されたキンタローの間に挟まれたシンタローは即倒しそうになったが、こんなとんでもない戦場と化した場所で意識を失おうものなら一番に散るのは確実に自分となる。
「叔父貴ッシンタローを離せッ」
怒り心頭のキンタローの手に光が集束するとまたもや眼魔砲が放たれた。
ハーレムに踊らされるような形でキンタローの攻撃を避けながら、どんどん崩壊していくリビングの中で、シンタローは儚い気持ちを噛み締めた。
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