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不審物・危険物チェックをくぐり抜けて総帥室に運び込まれた、大量の郵便物。

圧倒的に地味な色合いの強い山の中で、異彩を放つものが1つ。

「・・なんだ、こりゃ」

ベビーピンクの包み紙とゴールドのリボンで飾り付けられた小ぶりな箱は、手に取れば一層、場の雰囲気から浮いて見える。

重量は、片手で簡単に持ち上げられる程度。

振ってみれば、わずかに軽い音。

差出人の名前は見当たらない。

「おい、キンタロー、これは?」

「カードが添えてあるだろう」

言われて箱を一回転させてみると確かに、メッセージカードらしきものがリボンに挟まっていた。

箱のサイズに合った、これまた小さなカードを、慎重に広げる。

「・・・チェック漏れだな」

「箱の中身なら、俺が開発した・・いいか、俺が開発した超高性能センサーでチェックを」

「差出人が不審で危険なんだっつーの!・・ていうか、あいつ最前線で戦闘中なはずだよな?なんでこんなの送ってこれんだ?」

「本人に聞いてくれ」

「聞けるか。・・ああ、くそ、受け取っちまった・・・」

「受け取る?」

「今日って14日だろ」

「ああ、そうだな」

ぶちぶち文句を言いながらもとりあえずはラッピングを解いて、恐る恐る箱の中身を覗いてみれば、・・概ね、予想通り。

色とりどりのキャンディが詰まった瓶が、登場した。

ため息をついて、再度、カードに視線を戻して。

「・・馬鹿なやつ」

几帳面な文字で記された愛の言葉を、指で弾く。
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