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 シンタローが、(非常に珍しく)アラシヤマを探してパプワ島を歩いていると、やっと見つけたアラシヤマは木の下で何やら本を読んでいた。
 かなり遠くからであったにもかかわらず、アラシヤマはすぐにシンタローに気づき、
 「あっ、シンタローはーん!!もしかして、わてに会いに来てくれはったんどすか?うれしおす~vvv」
 「イヤ、散歩だし」
 そうシンタローが言うと、
 「またまた、シンタローはんはテレ屋どすなぁ。まぁ、そんな意地っ張りな所もかわいおすけどvvvあっ、もしや、この前わてが頼んで思いっきり無視&眼魔砲された、裸エプロンの件、ついにやってくれはる気になったんどすか??なんやもう、バッチリ用意してますさかい、何なら今ここで着替えはってくれたら、」
 「――眼魔法ッツ!!」
 ドウッツ!!と爆発音がし、アラシヤマと、いかがわしげなコスチュームは吹き飛んだ。
 「やっぱ、帰っか」
 シンタローが帰ろうとすると、
 「ま、待っておくんなはれ~」
 と、驚異的な回復力で復活したアラシヤマがシンタローを引き止めた。
 「ったく、ちゃんと他人の話ぐらい聞けヨ」
 シンタローはそう言いながら、とりあえずアラシヤマの近くに腰をおろした。
 「そういや、オマエ、何の本見てたんだ?」
 シンタローが何気なくアラシヤマに聞くと、アラシヤマは誇らしげに、
 「料理の本どすえ!時々、シンタローはんが料理を作ってくれはりますけど、“たまにはわても”と思いまして」
 と言った。
 シンタローはこの間、アラシヤマの作った料理を食べてみたが、あまりの不味さに非常にムカつき、金輪際食べたくないと思った。一応確認してみると、料理本を見て作ったにも関わらず、何故かそのような味になったとのことであった。ちなみに、本人は特に不味いとは思わなかったらしい。
 シンタローが、アラシヤマがもうこれ以上変な料理を作る気を起こさないように料理本を取り上げると、ふと本に挟まれた栞が目に入った。
 「何だコレ?オマエ、栞なんか持ってたっけ??」
 シンタローがそう聞くと、アラシヤマは非常に照れた様子で、
 「ホラ、シンタローはん、これって、あんさんがわてのベッド(コールドスリープ装置)の上に置いててくれはってたお花ですやん。結局、グッタリしてしまいましたんで、押し花にしたんどすえ~。これで、いつでも一緒どすvvv」
 と言った。
 シンタローは、栞を取り出して
 「フ―――ン」
 と、しばらく眺めると、ビリビリと破って傍の焚き火に放り込んだ。
 「あ゛―――ッツ!!なっ、何しはりますのん!?せっかく、あんさんがわてにくれはったものですのに!!」
 慌てて、栞を拾おうとするアラシヤマに対し、シンタローは、
 「今まで、お前に何か物をやった覚えなんか全くねェし」
 と言ったが、燃え尽きた栞を前にしたアラシヤマは全く聞いていない様子で、
 「せ、せっかくのシンタローはんからのプレゼントが~」
 と、端の方で、トージ君と一緒に非常に鬱陶しい様子で膝を抱えていた。
 「あ゛―――!!もう、ウザイッツ!!」
 シンタローはアラシヤマに向かってポケットから取り出した何か小さいものを投げつけた。
 ガンマ団ナンバー2の実力なのか、落ち込んではいてもアラシヤマはかなりのスピードで飛んできたその物体を片手でキャッチしたが、
 「何なんどすか、コレ?」
 それは、掌に収まるぐらいの、かなり小さいものであった。
 「お守り」
 「えっ?シンタローはんがわてに!?貰ってもええんどすか??嬉しおす~!!」
 アラシヤマはゲンキンにもすぐに元気になり、トージ君を放っておいて引きこもり状態から復活し、シンタローの近くまで来たが、
 「言っとくが、たぶん有効期限はもう切れてると思うがナ。昔、オフクロが俺にくれたやつだし」
 シンタローはぶっきら棒にそう言うと、そっぽを向いてしまった。
 アラシヤマは真剣な顔になり、
 「そんな大切なもの、わてが貰えまへん。これは、シンタローはんが持っておいておくんなはれ」
 そう言って、お守りをシンタローに返した。
 シンタローはアラシヤマの方を見ずに俯いたまま、
 「俺は、総帥だからいつも守られることが多いけど、お前はそうじゃないし。だから、お前が持っとけ」
 そう小さい声で言い、アラシヤマの方にお守りを差し出すと、
 「シンタローはん、わてはガンマ団ナンバー2どすえ?何があっても死なへんって約束しますさかい、やっぱり、これはあんさんが持っておくべきどす」
 アラシヤマはお守りを受け取らずに首を振った。そして、さらに諭すように、
 「シンタローはん、わては、あんさんの気持ちが嬉しいんどすえ?わてはさっき、物にこだわってましたが、やっぱり、そうやないことがわかりました」
 そう言って、苦笑するアラシヤマであったが、
 「でも、俺、他に何も持ってきてないし・・・」
 シンタローが少し泣きそうになって、アラシヤマの方を見ると、シンタローを見たアラシヤマはしばらく無言になった後、急にニヤリと笑い、
 「ほな、シンタローはんをわてにくれはります?それが、わてにとって最高のプレゼントどす」
 と、言った。
 その場の雰囲気に流されかけたシンタローが思わず頷こうとすると、
 「じゃあ、このエプロンを・・・」
 と、アラシヤマは懲りずに、いかがわしげな布切れを取り出してきた。
 「眼魔砲ッツ!!!」
 それを見たシンタローは、思わず、アラシヤマに向けて眼魔砲を撃ってしまった。
 「あれ?途中まで、いい雰囲気やったのに、どこでどう間違ったんやろか?おかしおす~・・・」
 そう言いながらアラシヤマはバタリと倒れ、そして、気がついたときには既にシンタローは居なくなっていた。
 シンタローは居なくなっていたが、その場には、
 「HAPPY・BIRTHDAY アラシヤマ」
 と書かれたケーキが置いてあり、
 「やっぱり、シンタローはんは、可愛いおすなぁ・・・」
 と、ケーキを食べながら、アラシヤマは結構幸せであった。







シンちゃんが「誰これ?」ってかんじですね☆(反省)
・・・アラシヤマの誕生日を全く覚えていなかった管理人は、
少しアラシヤマに優しくしようかと思って書いてみたのですが、
これってどないなんでしょうか??

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